善と悪の戦い、そして祈りの力
タッカー・カールソンが、今世界で起きていることは「善と悪の戦い」であり、悪と戦う私たちの唯一の対抗手段は「祈り」であると語ったそうだ。日本人も祈りの力を思い出す時が来た。
ロシア語に「намоленное место ナモーレンノエ・メスタ」という言葉がある。これは、何百年もの間、多くの人々が祈りを捧げた場所という意味。 ロシア正教に限らず、古くからある教会や神社仏閣に崇高な何かを感じるのは私だけではないはずだ。1912年にノーベル生理学・医学賞を受賞したアレクシス・カレルは、祈りは「自己エネルギーを作り出す発行体」であり、「人間が生み出し得る最も強力なエネルギーである」との言葉を残している。
ロシア正教は共産主義だったソ連時代を通して弾圧を受け、多くの教会が破壊された。プーチン大統領はロシア正教会をロシア人の手に取り戻した。今では国民の7割が信者と言われる。2009年に29,300だった教会数も2019年には38,700堂になり、現在も増え続けている。
ロシアはルーシの時代から神によって護られていると人々は信じている。 数々の侵略を受けながらも飲み込まれることなく気丈に立ち上がってきたのは、人々の祈りの力なのではないだろうか。ロシアは長い間封印されてきたこの力を取り戻し、ロシアそのものが「намоленное место ナモーレンノエ・メスタ」になるのかも知れない。
人はなぜ祈り、祈りは何をもたらすのか 京都府立医科大学名誉教授 棚次正和氏
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