採用の未来 Ⅱ
スタートアップから大企業まで様々な会社でエンジニア採用をする中で私の中で見えてきた採用の未来をまとめてみました。採用においての2回目のゲームチェンジ、個人を中心に考える流れになってくることを書いています。
2回目のゲームチェンジ
採用で新規応募者を集めるよりパイプラインにいる候補者体験を最大化することが明確に今後トレンドになると個人的には思っています。SaaSが一般化する中でCS、さらにはロイヤル顧客との関係性が大切になる流れと本質的なところは同じ。個人の熱狂。未来はそこにあります。10年くらい前に選ぶ側から選ばれる側のゲームチェンジが採用ではありましたが、今年から労働者人口が減少トレンドになる流れの中で2回目のゲームチェンジが来ると思います。
採用が流し込むものではなく、ひとりひとりの個人を中心にカスタマイズした体験を作って出会いを大切にする世界観では、今までの採用のスキームを全て見直す必要が出てきます。面接は見極めるというよりは、ゆるくお互いの価値観を確認するカジュアル面談的なものになるのかもしれません。また、アトラクトポイントを作って終わりではなく、あらゆるタッチポイントで体感出来るようにすることが大切になってきます。点を線、さらに面に。いろんな会社で採用のお手伝いをさせて頂いていると、良いものがあるのに一回きりになってるケースが多く、もったいないと思います。
採用は町おこし的な部分もあります。先日カンブリア宮殿でやっていたホテル再生のマイステイズはその観点で非常に参考になりました。知られざる名物を発掘し、集客の目玉を作る。客観性とユーザー視点。体験を作る上で採用に通じるところがあると感じました。採用は採用に至るまでの体験だけでなく、入社してからの体験もつなげて設計しないと、期待値ギャップを生み、早期離職につながります。特に優秀層の才能と情熱を解き放つことは、実は結構難しいと思います。大枠の裁量と現状のやり方をぶっ壊すことを受容するくらいの覚悟がないと、解き放つことは出来ません。優秀層の採用はそこも含めてハラを決めることが大切。でないとかけ違ってしまうと思います。
これからの時代、個人が共感して共に作りたいと思えるストーリーが会社側では求められますし、HRの価値発揮として、そのストーリーを体験に落とし込むスキルが求められると思います。今は体験設計としてHRをとらえてる会社は少ないですが、徐々に増えてきて欲しいと思います。
個人のワクワク体験が価値になる
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