【文学】50年後に残る昭和文学作品って何だろう?
50年後にまだ残って欲しい
昭和文学?
50年後に残ってるかもしれない
昭和文学?
今日はそんな本について
考えてみようか、と。
ちょっと残酷で悲しい話になるか?
希望が湧いてくる話になるか?
太宰治と三島由紀夫、安部公房、
谷崎潤一郎らの名作は
当然ながら、残るでしょう。
川端康成はちょっと微妙。
『山の音』「片腕」が
いつまでも語り継がれそうです。
問題はそれ以外の本。
井伏鱒二は
かろうじて原爆の悲惨を
書いた『黒い雨』が残る?
井伏さんでも
『山椒魚』や、
直木賞『ジョン万次郎』は
厳しいかなあ。
井伏鱒二は、ユーモアや恥らいが
文章から溢れる作家です。
でも、自己愛溢れる現代には、
ユーモアや恥じらいは
不要不急になりつつある。
彼の良さが目につかないでしょうね。
小林秀雄はどうだろう?
文学評論は、微妙そう。
ただ、ゴッホやモーツァルト、
近代絵画を論じた評論は
残りそうですね。
ゴッホやモーツァルトが
ずっと残る限りは…?
大江健三郎は、
悲しいかな、ほとんどが
残らない気がします。
『飼育』や『個人的な体験』
『万延元年のフットボール』
くらいでしょうか。
大岡昇平は、、、、
もともとはフランス文学の
研究者だったけど、
最終的には、戦争作家という
ラベリングで『野火』や
『俘虜記』が残りますかね?
遠藤周作は、やはり『沈黙』や
『深い河』『イエスの生涯』など
宗教的な作品が残りますかね。
あと、マリー・アントワネット。
小島信夫、後藤明生はどうだろう?
庄野潤三、吉行淳之介は?
安岡章太郎、島尾敏雄は??
みんないざ読むと面白いんですが、
いざ読むまでの「導線」が
現代においては、
敷かれていないんですよね。
小説が売れるかのカギですが、
(こんな記事がその一助になれば、
いいんですが…)
いざ読むまでが、ななかなか、、、。
こんな作家には
どうしたらいいんでしょうね。
時代には逆らえないから
読まれないなら、
それでいいじゃん?というのは、
勿体ないんですよねえ。
汗。
センチメンタルでやけに暗い
福永武彦や堀辰雄たちは
ラベリングがないなあ。
あと、林芙美子『放浪記』は
お芝居の原作として残るでしょうね。
中上健次は
アウトサイダー的なラベリングで
残っていくかなあ。
『枯木灘』や『奇蹟』など
出身地方を舞台にした作品が!
坂口安吾も、そうした扱いで
生き残りますかね?
永井荷風は?
野坂昭如は?
丸谷才一は?
深沢七郎は?
吉村昭は?
吉田健一は?
田辺聖子は?
向田邦子は?
幸田文は?
今の若い人は、既に
司馬遼太郎を知らないし、
読まないと聞きます。
そうなると、
山本周五郎はさらに厳しいか。
ああ、そうそう、
開高健はどうだろう?
ベトナム戦争からみで
残るかもしれない。
それなら、日野啓三も
ベトナム戦争からみで
同じく残るかもしれない。
でも、日野啓三は、知名度では
厳しいか。
椎名麟三、大佛次郎、石川淳は?
高見順や室生犀星ら
詩人的な資質の作家は
今ですら、読まれてるとは
言い難く、50年先は更に厳しい?
それから、
戦前に隆盛した
私小説のいち群は、
その創作のモチベーションが
今のブログやユーチューブと
非常に似ているので、
もしかしたら、
ラベリング次第では
生き残れるかもしれない。
葛西善蔵や梶井基次郎、
嘉村礒多、佐藤春夫、
横光利一、牧野信一、
などなど??
きっとこうした作家の作品群は、
バズらせるのが上手い
tiktokerたちが紹介投稿すれば
あっと言う間に、
世に知られるようになるはず。
ただ、その後、
中身をしっかり人々が
読むようになるかは
あまりに昭和や戦前の景色が
遠く感じられて、ピンと来なくて、
読まれにくいのかなあ。
ならば、
ファスト映画的に、
私がこのnoteで、作家と作品を
紹介してみようかしら?
それは、やってみないと
なんとも、わからないですね。
やってみようかな?
大変そうだなあ(笑)?
どうしようかなあ(笑)?
あ、最後に、大事な人を忘れてた。
もっとも昭和という時代と添い寝した
作家、松本清張さんのことです。
彼はあまりに昭和過ぎる。
あと、50年したら、
一番残りにくいのが
松本清張かもしれない。
それから、もう一つ気づいたのは、
女性作家が少ないことです。
昭和に、文学に打ち込むには、
社会は女性には負荷を与えてた、
ということでしょうか。