『源氏物語』はミステリー?

最近『源氏物語』がわからない(笑)。
もともと、原文を読む力もなく、
現代語訳も頭の方しか読んでないけれど。

書いたのは、紫式部。
時代は平安時代。1000年頃完成。
舞台は、天皇や貴族や女官の社会。

それはわかるのですが、
紫式部は何のために
あんな長く集中力を必要とする物語を
自ら書いたのでしょう?

芥川賞などの文学賞応募はなく、
出版社から依頼されてもいない!
平安時代には、そもそも出版社はない。
まして、印刷機もない…。
広く読まれる保証はない。

第一、お金はちっとも儲からない。

貴族社会のゴシップやスキャンダルを
暴いた訳でもない(直接的には…)。
誰かに命じられた訳でもない。
しかも、途方もなく長い。
おまけに、主人公は天皇の血を
秘めやかに継いだミステリアスな青年。

そんな彼が、
何十人もの女性と恋に落ちる話。

今の日本で、
もし誰か作家が、
源氏物語を書こうとしたら、
世に出す前に、
出版は危ないと圧力がかかり、
出版社も自粛してしまいそう。

天皇の血を継ぐ青年が、
浮き名を流しまくるお話です…。

紫式部はこんな大作を
何のために書いたのでしょうね?
もう集中力や想像力、創造力は
使い果たしてボロボロに
なっていたでしょう。実に不思議だあ。

紫式部は、上司にあたる貴族を
もてなす?喜ばす?ために書いたとか、
自分の才能を広め自らをアピールする
ために書いたとか。

とにかく『源氏物語』は大人気で
宮中で話題となり、
出世の足掛かりになったのは、
結果的には確かなんでしょうけど。
出世のためなら、もっと効率がいい
手段があったでしょうに。

そんな長編恋愛小説が
まだ印刷機もガリ板もない時代に
人気となり、筆写され続けて、
1000年後の現在に至る…という凄さ。

いったい、紫式部は何を考え、もくろみ、
それは果たせたのかしら?

やっぱり源氏物語は実にミステリアス。











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