資産形成（資産運用）を考える上でFP資格は必要？

鈴木淳也|札幌FP

2021年8月10日 12:31

今回のテーマは、

「資産形成（資産運用）を考える上で、FP資格は必要？」です。

結論＝不要

結論から申し上げますと、不要です。

よく私のご相談者様で、

「資産運用をしたいのですが、何から勉強すればよいのでしょうか？FP資格が良いのですかね？」

と質問される方がいます。

因みにFP資格を勉強することは、お金の周辺知識が付くので、下記のような方には是非取得をオススメしています。

①お金の周辺知識を付けたい
②ＦＰとして副業又は独立を考えており、権威性を付けたい
③資格を取得するのが好き

しかしそれ以外の事(資産を増やしたいとか、ＦＰとして稼ぎたいとか）を求められている方は、取得をしてもあまり意味がありません。

ＦＰ資格はあくまで一般的なお金周りの話しなので、ご自身が求める資産形成を始めるにあたっての実務的なこと、

例えば

【どのファンドで運用した方が良い】とか【ご自身のライフプランに一番合っている金融商品なんなのか？】

等についてはＦＰ資格をいくら勉強しても身に付けることができません。

その他、【節約や貯金の方法】も掲載されていません。

でも、本当に知りたいことって上記のような事ではないでしょうか？

資格を保有する必要がある場合ってどんな時?

例えば下記の資格はどうでしょう？

①宅建
②生命保険・損害保険募集人資格
③証券外務員
④医師、弁護士、税理士資格

これらの資格は、

①宅建

不動産の売買をする際に重要事項の説明が必須です。不動産営業マンを目指されるのであれば、重要事項を説明できないのは致命的となりますので、その場合はやはり取得した方が良いと思います。

②生命保険・損害保険募集人資格

保有していないと保険商品の販売をしてはいけません。保険営業マンや保険を募集するFP、銀行員（銀行も保険販売は必須）を目指されるのであれば必須の資格です。

③証券外務員資格

投資信託の販売の際に保有していないといけません。資格のランクによっては金融デリバティブ取引等、高度な金融商品の販売も可能になります。特に銀行員や証券マンは必須資格となります。

⑤医師・弁護士・税理士資格

保有していない場合、業務にあたることはできません。

というように保有していないと販売できない、ビジネスに活かせないという場合、必ず資格を取らなくてはいけません。

しかし資産形成を始めるという観点だけでいうと、必ずしも資格は必要としないのです。

資格で食ってはいけない

メンタリストのDaiGoさんがこのようにおっしゃっていました。

収入の高さと資格には相関はなく、むしろ、稼いでいる人ほど資格を持っていない

と。

これはどういう意味かと言うと、資格ビジネスの多くは資格を取ること自体にお金を払わせる為、とても分かりにくくできており、実務に活かせないという事なんです。

資格を取得している時間があれば、もっと違うことに時間を割くべきなのではないでしょうか？ということですね。

DaiGoさんも風の噂ではメンタル系の資格（心理学とか）を持っていないと聞いた事があります。でも年収１８億円稼いでいるようなので、資格は本当に関係ないのかなと思ってしまいます。

因みにＦＰ資格の最高ランクの資格で、ＦＰ１級とかＣＦＰという資格をお持ちの方がいますが、そのような最高ランクの資格を保有しているＦＰでも、相談料だけでは食べていけない人は沢山います（勿論凄く稼いでいる方もいますが）。

稼ぐ場合は、資格の内容よりもきちんとお客さまと向き合って相談に応じられるか、集客がきちんとできているか、信用はあるか等が大事になってきます。

またお金の稼ぎ方と資産形成の考え方は一緒で、例えばあなたが資産形成を始める上で、FP資格を一生懸命勉強するのと、InstagramやYouTube、本や雑誌を片っ端から読み漁って、自分なりに情報を取捨選択したり、私のような金融のプロに相談をするのとでは、どちらの方が早く資産を築けるのでしょうか？

ここまで読み進めて頂いた方であれば恐らくもう答えはお分かりになられたかと思いますが、後者ですね。

資格よりもご自身の為になる知識を身に付けることが大事なんです。