マッチング拠出年金を利用すべきか?
iDeco、NISA、ふるさと納税は3大税制優遇と言われており、認知度も徐々に高まってきています。
一方で、企業が行う「マッチング拠出年金」について知らない方が多いと思ったので、「マッチング拠出年金」をどう利用すべきかについて解説と私の考え方を紹介します。
①マッチング拠出年金とは
②マッチング拠出年金のメリットと税制との関係
③私がiDecoやマッチング拠出をやらない理由
①マッチング拠出年金とは?
そもそも、企業型確定拠出年金とは、企業が掛金を毎月積み立て(拠出)し、従業員(加入者)が自ら年金資産の運用を行う制度です。
これと比較し、マッチング拠出とは、会社が拠出する掛金に加えて、加入者本人が掛金を上乗せして拠出することができる仕組みのことです。
もう少しわかりやすくすると、会社が行う企業確定拠出に加え、「任意」で「個人」が拠出を追加できる制度です。
②マッチング拠出年金のメリット・デメリットと税制との関係
マッチング拠出の1番のメリットは節税です。
マッチング拠出を利用した場合、従業員が拠出する分の掛金については、全額所得控除の対象となり、所得税・住民税が軽減されます。
所得税は累進課税ですが、参考として330万円超え695万円以下では20%かかります。
住民税は自治体によって税率が変わるなど複雑ですが、年収399万円の住民税の目安は16万円~22万円が目安です。
マッチング拠出は給与の一部を拠出することで、所得税・住民税を控除できるため、やらないと損と言われるのも納得なほど節税効果が高いです。
そのため、老後資金形成に優れています。
ちなみに、iDecoとマッチング拠出はどちらの方がいいかという点に関しては、場合によります。
一般的に勤続年数が長いとマッチング拠出は、拠出額が増え節税効果が高く効果的とされます。
iDecoは口座管理手数料がかかるというデメリットがありますが、商品の幅がマッチング拠出より多いので、会社にいい商品がない場合はおすすめです。
ただし、両方入ることに対するメリットはあまりないように感じます。
最後に忘れてはいけないのが、マッチング拠出を含む確定拠出年金のデメリットです。
それは、「60歳まで引き落としができないこと」です。
運用が上手くいかず、元本割れする危険もあります。
必要なときにお金が使えない危険もあります。
③私がiDecoやマッチング拠出をやらない理由
マッチング拠出年金のような確定拠出年金制度は非常に優れた制度です。
しかし、今のところ、私はマッチング拠出をしません。
理由として、①現時点での税金控除が低いこと。②60歳まで引き落としができないから。です。
①に関しては、新卒1年目で住民税は払わなくてよいということと、勤続年数がなく控除の効果が薄いからです。
②に関しては、60歳まで引き落としができないことは非常に大きすぎるデメリットだからです。
60歳までに死んでしまったら元も子もないです。老後にお金が余りすぎても意味がありません。何より、元気な若いうちに、好きなことにお金を使いたいからです。
ただ、この節税制度は会社員にとっては少ない節税できる制度です。
(個人事業主になると、もっと効果的に節税できる方法はあります。)
利用しても損はしない制度です。「簡単に節税したい!」、「老後資金を備えたい」っていう人には使うべきなのは確かだと思います。
この制度を使わないのは考えられないというような記事も多いですが、
私の結論としては、「60歳まで引き落としができないこと」を考慮すると「将来の生き方」を考えて、選ぶべきだと思います。