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今日敗者の君たちよ、明日は何者になる?2

なるほど。

これは、「明日どう勝つ?」ではなく、「何者になる?」っていう問いなんだよね。文字通り。それは、「勝者になれ」というメッセージではなくて、「違うゲームでもいいから「勝者」たれ」って意味なのかもしれない。

実際、このコマにいる大地さんは警察官、天童はパティシエ、北さんは農家だもんね。彼らが「敗者」ってわけないもんね。

さて、僕はというと、何者になるんだろうね。

最近、スタートアップの理論をちゃんと学ぶ機会を増やしてる。それはスタートアップとしての成長を追い求めるための勉強ではなくて、「ちがうかも?」の疑問を晴らすための勉強だったりするわけで。

「ちがう」なら、納得したうえでそう判断したいから、納得するための情報収集といったところでしょうか。

結論、「ちがう」かな。

スタートアップとして資金調達し成長していくためには、数十億円規模の大きさが求められます。

一方、ぼくがやりたいのは保護猫団体の”自続可能性”の向上。

これに、それほどの市場規模はない。

と思い込んでいました。

でも、そんなに成長せずとも、やりたいことを実現できると言い換えることもできると思ったんです。

試算してみたところ、3億円規模にまで成長できれば、保護猫団体の”自続可能性”は成立するという仮説が立ちました。

となると、やっぱりVCが求める規模には大きくなれない。なる必要がない。

さて、僕はというと、何者になるんだろうね。(僕らを、誰がどう括ろうとどうでもいいんだけど、スタンスの言語化は結構大事だと思うので、しつこく考えてみる)

いまあるフレームワークでしっくりくるものはないんだけど、プラットフォーム型ローカルゼブラといったところかな。

スタートアップではない規模で、地域課題を横断して解決していく。地域ひとつひとつの市場規模は小さいから、要素で横串を通して、ひとつの大きなまとまりとして捉える(プラットフォームとしての役割はそこにある)。どこにでもある地域課題の集積が社会課題だから、地域課題にこだわる理由はある。

特に僕らの場合は、猫(広くいえば動物)と人という土地性の強い(移動に弱い)モノを対象としているので、地域課題として捉えた方が適切だと考えています。

では地域それぞれに僕らの事業所があるかというと、そうではありません。課題解決の実行部隊は、現地の保護猫団体。僕らはそれをネットワーク化し、世間(資本主義)との橋渡しをする。橋を渡って人とお金の流通を起こすことができれば、保護猫業界はきっと強くなるはずだから。

ここまで書いてきて、思いの外しっくりきている。プライベートの変化やVCからの聞き飽きたフィードバックが前提にあるから「言い訳なんじゃないの?」って耳打ちする自分もいるけど、心のなかのリトルISSOはそれでいけって言ってる。

ローカルに入っていく理由も、最近やっと腹落ちしてきた。これもまたプライベートの変化が前提にあるけど、それが第一義でいいじゃないか、と。経済合理性だけで判断することが可能性を狭めるこの世界で、経済合理性の重力に惹かれて東京に滞留するのもまた、可能性を狭めることなのかもしれないね。僕にとっては。

個人的には、動物や自然、命への関心が強い。だから、仕事以外の時間をそういったことへ思いを馳せるために使いたいし、その美しさに触れていたい。敬意を持って接していたい。

であれば、ローカルへ入っていくこともそれなりの合理性を持っているといえるだろう。人生を豊かにするのは、えてしてそういった充実感なんだろうからね。

別に、二者択一なんかじゃない。だから、リジェネラティブな仕事はつくっていくつもり。でもいまは、自分のなかに当事者意識が足りないし、その分エネルギーも足りない。だから、ローカルで命に向き合いながら、ゆっくりそのエネルギーを貯めていこう。

いま取り組んでいるまちづくりの仕事は、きっとそこに帰着していくはずだしね。(ローカルにおける市場への出口としても、保護猫事業のアウトプット先としても)

そして、春からはじまるとある事務局としての動きは、プラットフォーム型ローカルゼブラをより強固なものにする立場を築くための重要な仕事になるね。


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