暮らしに大切なのは、愛着だった。
小さい頃、自分の家が大嫌いだった。
ボロで狭くてねこ臭い。家具は20年以上使ってるものが基本で、そんなところも嫌いの理由の一つだった。
そんな僕がいま住んでるのは、築70年のいわゆる古民家のシェアハウス。皮肉にも、嫌いだった実家の要素がふんだんに詰め込まれている。
その家を選んだのは、どこか懐かしくて、温かみがあって、愛する余白が残されていたからかもしれないな。
便利になったこの時代。私たちの暮らしには、もしかしたらこれ以上の便利は要らないのかもしれない。むしろ、愛されるような不便さや稚拙さが、暮らし手である僕たちの心を豊かにするんじゃないかな。そんな愛着のある家や家具たちと一緒に暮らしていた。
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