さすがに”飛び道具”ばかりじゃないねえ
稲荷崎戦に、雲雀田が月島のブロックを見て笑うシーン。
日向影山コンビを”飛び道具”と表現し、堅実なブロックを見せる月島を見て”地に足ついてる”という意味で発した言葉だと思う。
ブランドをつくる時にも、同じことが言える。派手で煌びやかな”天守閣”ばかりが目立つし、それがアイデンティティのようにも見える。しかしその”天守閣”も、一階やその下の基礎(城の場合は石垣など)がなければ、成立しない。
持ちつ持たれつという意味ではなく、一階やその下の基礎あってこそ、という意味だ。そこを飛ばして天守閣だけ作ろうとしたって、決して持続的な成長は望めない。
ブランドでいえば、独自性や社会性が成立するのは、プロダクトとしての品質が担保されたうえで初めて成り立つのだと思う。品質が土台で、その上に独自性、さらに上に社会性といったところだろうか。
メディアの”よいしょ”には気をつけたほうがいい。メディアは品質を求めずに独自性と社会性ばかりにピントを合わせてくる。さもそれが完成されたようなものに扱うが、一階部分などお構いなしなのだ。だって、インタビュアーやスタジオの面々はその商品を自ら買うことはしないのだから。
一方で生活者はシビアだ。自分のお金と時間を使ってそのプロダクトやサービスを手にいれる。そこで得られるものとベットするものが容赦なく天秤にかけられるのだ。もちろん、第一に問われるのは品質。それありきで、独自性や社会性がオプションとして加わってくる。
「猫が助かる」だけでは人は動かない。「猫が可愛い」「いつ見ても飽きない」くらい根源的な欲求にアプローチできてこそ、初めて市場にアクセスできると言えるし、ビジネスとしての可能性が見えてくる。
嘘をつくわけではないけれど、守るものの優先順位をつけないと、大事な価値観の共倒れが起きてしまうからね。
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