pmjp.slack.comオフ会#19に参加してきた
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この記事は当該イベントのブログレポートも兼ねています。
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こんにちは、たけむらです。
アスタミューゼという会社で、技術職・専門職向け転職サイトのPdMをしています。
(記事の性質上、初めての方も少しは訪れてくれていると期待して自己紹介してみました。)
先日、pmjp.slack.comオフ会#19に参加してきました。
Product Managers JapanというPdMが集うコミュニティがあり、そのオフ会となります。
趣旨は↓の通りです。
Product Managers Japanは、主にWeb業界のプロダクトマネジメント・オーナーシップに興味を持つ人々が集まるコミュニティです。現職のプロダクトマネジャーはもとより、エンジニア・デザイナー・プランナーなどなど、様々なバックグラウンドを持つ人々が集っています。
プロダクトマネジメントは製品と事業のコンテキスト抜きでは語れません。しかしその性質上、オフラインでしかできない話が多い領域でもあります。このオフ会ではまずそういったコンテキストを共有し、その上で実際の事例や直面している問題について話すことを目的としています。
…とは言っても基本的にはただの気軽な飲み会なので、楽しく飲みましょう!
(今はまだプロダクトマネジメントをしていない人も歓迎です)
※connpassページから引用
私自身はPdM歴が浅く、今回が初参加でした。少しドキドキしながら参加しましたが、色々な方と話せてとても有意義な会でした。
オフ会はピザと飲み物を囲みながら。
今回は発表×2とLT×3がありました。
ここからは発表の内容が中心となります。
15分発表①
会場スポンサー発表
by山﨑 聡さん
早速、今回会場をお貸しいただいたエムスリー株式会社・山﨑さんからの発表がありました。
エムスリーさんの会社紹介を少ししていただいた後、フィーチャーチームあるあると良いプロダクトチームとは?について語っていただきました。
みんな大好きINSPIREDの著者、マーティー・ケーガン氏は、良いプロダクト開発をする上でフィーチャーチーム化を避けるべきとしています。
その特徴としては
・バックログの消化をチームでやっている
・MVPがミニマムでない
・誰もユーザーインタビューをしていない
・期日までにリリースすることがゴール
...思い当たるところたくさんですね。。。
会場でも「あぁ~笑」の声がたくさんあがっていました。
目指すべきプロダクトチームは
・チームは顧客の課題解決のためにある。(ただし事業として成り立つ範囲で)
・ビジネス上の顧客の課題を顧客とともに発見して、それを解決するのが仕事。
・Value,usability,feasibility,viability全部に責任を持つ。
というチーム。
その実現には以下の要素が必要です。
・正しい知識を持つプロダクトマネージャー
・製品ビジョンと製品戦略
・基本に忠実な仮説検証
・本当にミニマムなMVP
・良い人事(=採用担当)
個人的にはMVPの部分が刺さりました。
本当にその通りだよなあ...としみじみ。
今回の発表の内容はINSPIREDに全部書いてあるから、みなさんINSPIREDを何回も読みましょう!とのことでした。笑
15分発表②
プロダクトマネジメントは誰のものか?~PMのキャリアについて考える~
by稲田 隼人さん
続いて、PdMを経て現在はCSの仕事をされている、稲田さんからの発表です。
稲田さんは、PdMとして働かれている中で成長の踊り場を感じ、悩んだ時期があったそうです。
どのようにキャリアを考え、選択したら、成長が続けられるかを考えた事例を発表していただきました。
まず、考え方の2つの軸があるとのことです。
方向性: 事業(プロダクト) or 組織
×
進み方: 広げる or 深める
このうち、広げる or 深めるにフォーカスしてお話しいただきました。
広げる:PMとして責任を広げる
深める:専門性を深める
さて、ここでエンジニアとマネージャーの振り子という以下のブログが紹介されました。
エンジニアとマネージャーを行ったり来たりすることで、幅広さと深さが身につくという考え方です。
そして、これがPdMにも当てはまるのではないか、つまり、
・Business
・Technology
・UX
などを行ったり来たりすることで成長できるのではと考えたわけですね。
実は私自身もいろいろな役割を転々としてきたので、この部分は非常に共感しました。
同時に、ここまで深くは考えていなかったので非常に勉強になりました。
ということで、PMからジョブチェンジするキャリアを選んだ稲田さん。
元々感じていた課題感から、ビジネスオペレーションを理解できるCSを選んだそうです。
実際にやってみると以前とは異なる見え方がする部分も多いそうです。
PdMがキャリアを進める一つの選択肢として非常に面白い内容でした。
ここで一旦休憩&歓談を挟み、LTへ。
LT①
非エンジニアPdMがプログラミングを150h勉強してわかったエンジニアの3つの気持ち
by高野 誠史さん
最初のLTは、非エンジニアながら最近プログラミングの勉強をした高野さんから。
プログラミングを少しでも理解しようと、新入社員研修でお世話になっている協力会社さんにPdM用のプログラム研修を作ってもらったそうです。
さっそくやってみると
・何がわからないのかがわからないような状態の中にいる
・保守性や拡張性は大切だが「ひとまず動かしたい」という想いの中にいる
・「何を作るか」に納得できないと全くやる気が起きない
というエンジニアの気持ちに気づいたそうです。
そのうえでPdMに必要なのは
・作る必要のあるプロダクトを発見する
・何を作って顧客に届けるのか決める
以上の2点に集中するべきとして締めくくっていました。
(ちなみに会場からは主にエンジニア出身の方から共感と称賛の声が多くあがっていました笑)
私もエンジニア出身ではないものの、過去インフラエンジニアをしていた頃に似たような経験が。
実際にプログラミング研修を作ってもらって実行するという実行力には頭が下がります。
LT②
時間不足で詰まないためのPM Tips
by下郡 愛さん
2人目のLTはLINEでPdMをされている下郡さん。
何かとやることの多いPMが、時間不足にならないように情報整理のTipsを話していただきました。
情報整理=道を整えるイメージ。
関係者全員が走り出したときに、その先の道が整備されて走りやすいようにしてあげるということだそうです。
プロダクトを作っていると、なぜそれが必要なのかわからない、成果物のイメージがずれる、わからないのでたくさん質問が来る、といった問題が発生し、仕様メモが膨大になることが多々あります。
そこでスムーズに進む仕様フォーマットのTipsを紹介いただきました。
また、開発フェーズでは以下のようなことが重要だとのこと。
この辺りは非常に共感できました。
特にチームルールを決める部分は応用が効きそうです。
なお、この話はPdMがPjMも兼ねている体制でのこと。
PjMも兼ねているとますます時間がなくなってくるため、こういった工夫は重要になってきますね。
LT③
成長するプロダクト組織のマネジメント
by飯田 宜央さん
LT3人目はSIer→コンサル企業のCTOという経歴の飯田さんから。
プロダクトマネジメントの具体例というより、組織マネジメントの観点でお話しいただきました。
タックマンモデルをとりあげながら、実際の組織は混沌としていることがほとんどであることを指摘。
いい感じにするヒントとして
・すごい会議
・知情意
を紹介されていました。
チームビルディングやマネジメントはPdMの重要な役割ではないかと(個人的には)考えているので、このテーマはもっと深めて勉強したいなと感じました。
以後は歓談タイム。
みなさんオフィシャルの場では相談できない悩みも話しながら大いに盛り上がっていました。
今回の学び
個人的に学びになった部分を箇条書きしていきます。
・MVPは本当にミニマムにする。
・そのために重要なのは、「2週間」など作成期間を先に決めてしまうこと。先に期間を決めて、その中で作れるものを考える。
・キャリアの中での振り子という考え方。
・エンジニアの気持ち理解しよう。
・情報整理とかルール決めておくとかは、早めに着手しておく。
・組織マネジメント勉強したい。知情意とか使えそう。
・ユーザーインタビュー大事。生々しい意見も聞きながら顧客の声を肌で感じる。
・組織には自信満々に誤ったことを言い切る責任者が往々にしている。そういう人に仮説検証の必要性をわかってもらうことは大事。
・INSPIRED読み込もう。
色々な話が聞けて非常に勉強になる会でした!
次の機会も是非とも参加しようと思います。
それでは!