久しぶりにCDを買いに行った~スプリングスティーンの思い出
最近はスポティファイで聴いているので、
一年ぐらいCDは買っていなかった。
でも、CDにはCDの良さがある。
うまく言えないけど、CDで聴いた場合は「記憶により残る」気がする。
スポティファイの良さは聞きたいと思ったら、すぐに聞ける点だけど、
その利便さが「じっくり聞く機会」を奪っている気がする。
「それに気づいているなら、スポティファイでじっくり聞けばいいじゃん」
ということだけど、そうは簡単にいかない気がする。
それで、あえてCDでアルバムを買ってみようと思った。
久しぶりに地元ケアンズCD屋さんに行く
(実際には家電屋さんの中。もうCD屋単体のお店はケアンズにない・・)
まず、懐かしい。
昔は頻繁に行ったからね。タワーレコードとか。
まず話題作の並ぶ棚をざっと見て、それからアルファベット順に見ていく。
すると、ブルース・スプリングスティーンのアルバムが目に入った。
タイトルからするにカバー集のよう。
それにしても、白髪交じりでしっかりお年を召されている。
調べると74歳だそう。
初めてスプリングスティーンを知ったのは、「ボーンインザUSA」というアルバム。
当時よく見ていたベストヒットUSAという番組で、
アルバムからのシングルカット「ダンシング・イン・ザ・ダーク」という曲が異例のスピードで全米一位になった。
最初にその曲を聞いた時、正直、どうしてこんなに売れるんだ?って思った。
そこでアルバムを買ってしまったのだ。
アルバムを通して、聞いてみても、感想は「・・・・なんか、古い音だな」
それに、どこか聞いたような歌い方・・・
あ。プレスリー?そういう印象だった。
そのすぐ後くらいに「ウィー・アー・ザ・ワールド」で
スプリングスティーンは重要なパートをスティービー・ワンダーやボブ・ディランと歌ったりしていたが、
あまり興味がなかった。
そして、ニルバーナの登場で時代は激変した。
しかも、ボーカルのカートがスプリングスティーンを名指しで批判したんだよね。
それ以来、ますます聞かなくなってしまった・・・
ところが、あれから(1993年とか以来だから・・・約30年!)劇的な変化があって、
特に2020年以来の世界的危機の中で
スプリングスティーンがアルバムを出したと聞いて、
彼は今の時代をどう感じて、歌にしてるんだろう・・・
と思い「Letter To You(2022)」というアルバムを買った。
聞いてみたら・・・
音はオーガニックで、
手作り感とライブ感のある仕上がりだった。
そこがデジタルにない、
かつての音楽の原型と言える肉体的アナログな雰囲気が、
とにかく優しく響いた。
そして、気づいた。
そりゃ・・・・自分も老いるわけだ!
30年前に初めて聞いたブルース・スプリングスティーンが今、こうやって生きている。
ブルースは今年、74歳。
そりゃ自分も老いる。
しかし、それは自然の摂理。
全ての生命は老いる
それは、いい・悪いではない。
それよりも、今こうして生きていることに感謝の話・・・
なんだよなぁ、と。