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トンネルの中をただ歩くだけなのに~The Fixx /「One Thing Leads to Another」

どうしてあんなに好きだったのか・・・

正直今となってはわからない。でも曲を聴いた瞬間に当時の興奮が蘇るのはあまりにも明らかなのです。

最初はベストヒットUSAで流れていた「One Thing Leads to Another」という曲でした。

「これ、なんだろう・・・」

もうほんとに説明ができないかっこよさを感じたのです。

PVはトンネルの中をただ歩くだけという、今となっては考えられない程シンプルな内容なのですが、ボーカルのサイ・カーニンの立ち振る舞いにしびれたのです(それ以降、ちょっとしたトンネルを歩くとサイの真似をしていた)

音楽的にも、歌のうまさと斬新なシンセサイザーの、潜在意識に呼びかけるようなメロディーに混然一体化しておりました。

すぐに「One Thing Leads to Another」の入ったアルバム「リーチ・ザ・ビーチ」を購入。

ちょっぴりダリを彷彿とさせるシュールなジャケットもかっこよく、しかも「Saved By Zero」「Sign Of Fire」など印象的な曲もいくつもあり、すっかりThe Fixxに魅了されるのでした。


それ以降も「Are We Ourselves」「Sunshine In The Shade」「Secret Separation」などキャッチーなんだけど、ちょっとひん曲がっていて、でも深層心理にすっと入って、しばらくそこに留まるみたいな・・・・そんな独自の曲を発表していましたが、ある時点から聞かなくなってしまっていました。

しかし、こうして久しぶりにThe Fixxの曲を聞くと、当時の感覚が鮮明に戻ってくるのです。

The Fixx が持つ、独時の記憶再生機能は毎回、驚きと感謝で心が震えるのです。

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