徹底解説!「就活の軸」を持った方が良いワケ
皆さんこんにちは、ジュンスケです。
8月31日になり、夏の終わりが一気に近づいてきている感じがしますね。
21卒就活生の皆さんは追い込みの時期に差し掛かり、そして22卒の学生の皆さんはいよいよ本格的なインターンシップの時期に突入していきます。
前回記事「21卒&22卒向け!「就活の軸」の見つけ方」では、どうやったら自分に合った軸を見つけることができるのか、その作成方法をご案内しました。
今回は前回の記事に関連して、
■「就活の軸」を作るメリット
■選考で「就活の軸」を聞く人事の意図
について説明したいと思います。
「就活の軸」はそもそも必要なの?作るメリットは?
2019年6月にリクナビが興味深いアンケートを採っています。
実際に就活を経験した先輩たち500人に、「就活の軸」が必要だと思うか、また選考の中で尋ねられることがあったか、を尋ねたものでした。
「就活の軸」を考えておく必要があるかという問いに「はい」と答えた先輩は67.2%にのぼり、また必要だと思った理由としては、次のような声が挙がりました。
①企業選びの判断基準になる
②面接での受け答えに困らない
③入社後の姿をイメージできる
①企業選びの判断基準になる
「就活の軸」を決めるそのメリットとして真っ先に挙がったのが企業選びの判断基準になるということでした。
自分の軸に沿った企業、つまり自分の興味のある企業に絞って選考を受けられれば限られた就職活動の時間を最大限に活かすことができるようになります。
また自身の入社後も満足度の高い企業を、効率的に探すことができるようになるわけです。
②面接での受け答えに困らない
後述しますが、就活の軸を質問してくる企業はかなりの数にのぼります。
これは言わば皆さんの「価値観」である「就活の軸」を聞き出すことで、自社の価値観に合った人材かどうか、また仕事に熱心に取り組んでくれる人物かどうかを判断するためです。
そのためにも面接でしっかりと答えておけるよう準備する必要があります。
③入社後の姿をイメージできる
「就活の軸」とはつまり「自分が働く上で欠かせない条件」とも言い換えることができます。
この軸を考えて設定することは、つまり自分の働く姿のイメージにもつながるわけですから、入社後のミスマッチ防止にもつなげられるわけです。
就活の軸ってそもそも役に立つの?と必要性がわからず、曖昧にしている方も多いかもしれませんが、上記をご覧いただければ就活の軸を設定すること必要性とメリットの大きさを実感してもらえると思います。
「就活の軸」を問われるのはいつなのか?
続いてリクナビは、実際に選考では「就活の軸」がどれくらい聞かれるのか、またどのタイミングで聞かれるのかをまとめました。
まず、選考時に「就活の軸」を聞かれたか先輩たちに聞いたところ、約半数の51.2%の人が「はい」と回答しました。
その先輩たちに「就活の軸」を尋ねられたのはどんなときか聞いた結果が以下になります。
アンケートの結果、「就活の軸」を聞かれたのが最も多かったのは、「面接」で84.0%。「エントリーシート」と回答した人は41.8%となりました。
企業側は、なぜ面接やESで「就活の軸」を問うの?
■人事が知りたいのは、価値観がフィットしているかどうか
企業側が「就活の軸」を問う理由、それは、「就活の軸」に基づいて学生と自社企業とのマッチングを確かめ、ミスマッチを避けるためです。
背景には、皆さんが早期に離職すると、企業にとって多くのコストが無駄になる事情があります。
「新卒の3人に1人が3年以内に離職する」とよく言われますが、厚生労働省の「新規学卒就職者の離職状況(平成27年3月卒業者の状況)」によると、大卒者の離職率31.8%と本当に3割が離職している状況です。
この「長期的に就活生が活躍できるか」という課題をたった数回の面接で企業は判断しなければならないわけです。
だからこそ、就活生が充実して働くための基準である「就活の軸」、これが自社と合致しているかを企業は吟味するのです。
もちろん、入社しなければ企業との本当の相性はわかりませんし、転職がしやすい世の中であることも事実です。
ですがお互いに、自分の時間やお金を無駄にしないためにも、皆さんの「譲れない条件」を企業に対して持っているかを問うているのです。
■その企業だけに当てはまる「就活の軸」でなくていい
例えば、そこまで強い成長欲求がないにもかかわらず、「成長できる環境かどうかが私の就活の軸です」と言って入社してしまったら、入社後に苦しくなるのは自分自身です。
これまで経験した出来事、育った環境を振り返ってみて、「就活の軸」の背後にある自分の価値観を明確にしておきましょう。
自身のライフヒストリー(成育歴)に基づいた理由と共に価値観を語ることができると、企業の選考担当者に根っこの確かな価値観であるということが伝わります。
そして、面接で就活の軸を質問されたら、次の点に注意して回答するようにしてください。
①消費者目線ではなく仕事目線に基づいた軸を伝える
②どこでも通じる軸は避ける
③なぜその就活の軸なのかを説明できるようにする
①消費者目線ではなく仕事目線に基づいた軸を伝える
「御社の製品が好きで、ずっと使っていたから」といった消費者目線の志望動機を語る学生は多いですが、企業にとってはありがたい顧客なだけであって、それが採用する理由にはなりません。
「自社でどのように活躍してくれるのか」、「一緒に企業を成長させていける人材か」が伝わらなければ、採用したいと思わないのです。
「就活」の軸はあくまで仕事を基盤として伝える必要があるわけです。
②どこでも通じる軸は避ける
「自己成長できる環境だと思ったから」、「社会貢献できると思ったから」、といった回答は定番で聞かれるものですが、採用担当者は評価しません。
どの企業でも自己成長はできますし、社会貢献はしているからです。
「この業界のこの企業だからこそできること」が伝わらなければ、就活の軸とは言えないのです。
③なぜその就活の軸なのかを説明できるようにする
「就活の軸」は、あなたの経験に紐づいて導き出されているものです。
なぜそのような価値観を抱くようになったか、具体的なエピソードを添えて就活の軸を語ることで、採用担当者はあなたへの理解を深めて企業へのマッチング率を判断できるようになります。
過去の経験を元に、説得力のある軸を伝えるようにしてください。
おわりに
就活の軸を設定することで短期的、長期的に以下のようなメリットがあります。
■短期的なメリット:
➡企業選択の基準になり、また面接やESなどの選考の通過率が高くなる
■長期的なメリット:
➡入社企業とのミスマッチの確率が低くなる
ですが就活の軸を決めても、実際に企業説明会に参加したり選考を受けたりする中で、当初の軸からブレてくることもあると思います。
そのような時は、最初に決めた軸に固執せず、新たに得た価値観から軸を考え直していきましょう。
インターンやOB・OG訪問、会社説明会の機会を活用して、社会人の先輩に仕事や働き方についての話を聞いてみると、新たな視点を発見できて軸をよりブラッシュアップしていけます。
仕事とは関係ない趣味やプライベートの話を聞くことでも、多用な価値観や働き方、生き方を実感できて、自分の目標とする姿が見えてくるはずです。
短期インターンや長期実践型インターンに積極的に参加したり、会社説明会や合同企業説明会に足を運んだりして、様々な企業の実態を見ていき、どのような企業に居心地の良さを感じるか、やりがいを感じそうかを判断していきましょう。
経験を積む中で、最初に考えていた就活の軸に違和感を感じてしまっても、何も問題はありません。
より自分に適した企業を見つけるためにも、軸を改善していけばいいのです。