面接で負けないための3STEP その3

皆さんこんにちは、ジュンスケです。

6月25日掲載の「面接で負けないための3STEP その2」では、より多く自分の情報を面接官の記憶に残す方法として

 ① 具体性をより高めた内容で話す
 ② 前後の「比較」を取り入れ「成長」をアピールする
 ③ 「実績」ではなく「学んだこと」を盛り込む

という3点を説明しましたが、今回は「その3」として、「他の志望者と差をつける世界観の作り方」をご紹介します。

企業担当者が気になるのは実績よりも“価値観”

前述で僕は「他の志望者と差をつける」と言いましたが、ここで言う「差」とは何だとと思いますか?勉学の成績?ほかの学生がしたことのない経験?

前回の記事「面接で負けないための3STEP その2」では下記3点が、自分の情報を面接官の記憶に残すために大切だとお伝えしました。

➀ 具体性をより高めた内容で話す
② 前後の「比較」を取り入れ「成長」をアピールする
③ 「実績」ではなく「学んだこと」を盛り込む

これは上記「③「実績」ではなく「学んだこと」を盛り込む」にかかわってくるのですが、実はいま多くの企業は学生の実績よりも本人の価値観を重要視しています。

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上図のように、これまで企業は終身雇用を約束する代わりに、「言われたことをやる社員」を大量に必要としてきました。そのために基礎学力や職務遂行能力といったポテンシャルを見て採用することが主流だったのですが、バブル崩壊やリーマンショックの経験によって終身雇用や年功序列といった制度の維持は難しくなり、結果、自己成長してくれる人材自社に価値提供してくれる人材を求めるようになりました。
ですから、「実績」よりも「自分の経験から学び得た価値観が、志望企業といかにマッチしているか」をどれだけアピールできるかの差が勝負の分かれ道になってくるのです。

「ナンバー1」ではなくて「オンリー1」を目指そう

とは言っても、差をつけるために他の学生よりも上を目指そうとしてはキリがありませんよね。
今も昔もよく自己アピールのネタとなるのが留学、アルバイト、ボランティアの3点と言われています。最近はボランティアに代わってサークルやインターンシップのネタも見られるようになってきましたが、やっぱり留学やアルバイトについて書く学生は多くいます。
(毎年思うんですけど、選考解禁になると途端に「バイトリーダー」を名乗る学生が増えるのはすっごい謎。人事は「またかぁ...」って思います。)
どうしても「他の学生よりもすごいんだ!」と見せたくなるのは自然なことだと理解できますが、無理に背伸びをしようとするとほころびが見えてしまい、人事担当者は「あ、自分を良く見せようとしているな」とすぐに感じ取ってしまいます。
そもそもピラミッドの頂上に立てる学生なんて全体に比べてみれば非常に少ないわけですから、自分を美辞麗句で無理に飾ってナンバー1になろうとしても意味がないんです。
ではナンバー1ではなくてオンリー1になるにはどうしたら良いのか、他の学生とつけるべき「差」の姿とはどんなものなのか。

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そうです、ヒエラルキーのトップではなくて、「人事担当者を自分と2人だけの世界に引き込む」ようにすればいいわけです。そのポイントとなるのが、「私は御社と二人三脚するがごとく、同じ方向を向いている人物ですよ」と見せること、つまり価値観の摺り合わせを行うことになります。

人事担当者を自分の世界に引き込む

ではどうしたら価値観の摺り合わせができるのか。それは、

①企業理念やビジョンのような企業の価値観を自分の言葉に置き換える
②過去の自分とその企業にどんな接点があったのか説明する

この2点が具体的な手法として挙げられます。

①企業理念やビジョンのような企業の価値観を自分の言葉に置き換える

求人広告を作成する企業の面接官をした時、「御社の仕事はコンサルティングではなくてカウンセリングだと私は考えています。なぜなら~」と面接で自分の考えを発信してくれた学生がいました。その企業は「僕たちの仕事は採用の課題を解決するコンサルタントなんだ」と発信していたのですが、その学生は企業の考え方を一度咀嚼して飲み込み、自分の言葉に変換して発信してくれたのです。僕はその学生を次回選考に通し、ご本人は見事内定を勝ち取って今もその企業で仕事をしています。
安易に「共感しました!」と言うのではなく、企業の考えやスタンス、価値観を受けて「自分はこう思います、考えています」と目線の高さ、ベクトルを合わせることが大切なんです。

②過去の自分とその企業にどんな接点があったのか説明する
これは一例をお見せした方が分かり易いと思います。

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分かりますか、自分の幼少期の経験を題材に話すことで、他の誰にも真似できないオンリー1のストーリーを作り上げています。
単に幼少期の経験だけに頼る必要はありませんが、この学生はオンリー1を作り上げるために、自分の過去から現在にかけての経験と企業とを絡めてくれました。
これもまた他の学生と差別化を図る有効な一手となります。

おしまいに

いま多くの企業は学生の実績よりも、そこから学んだ価値観や考え方を見ようとしています。終身雇用が崩壊しているいま、主体的に自己成長してくれる人材の方が自社に依存することなく仕事を頑張ってくれると気付いたからです。
東大や早慶上智に行こうが日東駒専より下のランクに行こうが関係はありません。大事なのは自分の考えや価値観を表明すること、そしてそれができる人物だと宣言することにあります。

■他の志望者と差をつける世界観の作り方■

【1】企業担当者が気になるのは実績よりも“価値観”

 「実績」よりも「自分の経験から学び得た価値観が、志望企業といかに
  マッチしているか」をどれだけアピールできるかの差が勝負の分かれ道

【2】「ナンバー1」ではなくて「オンリー1」を目指そう
  人事担当者を自分と2人だけの世界に引き込むために、
 「私は御社と同じ方向を向いている人物ですよ」と見せることが大切
価値観の摺り合わせ

【3】人事担当者を自分の世界に引き込む
 ①企業理念やビジョンのような企業の価値観を自分の言葉に置き換える
  →企業の考え方を一度咀嚼して飲み込み、自分の言葉に変換して発信
  →目線の高さ、ベクトルを合わせることが大切
 ②過去の自分とその企業にどんな接点があったのか説明する
  →自分の過去から現在にかけての経験に企業がどう絡んでくるのか説明

みなさんの価値観はどこにありますか?どんな些細な事でも、ご自身の経験から感じたこと、学んだことはきっとあるはずです。そこに事の大小は関係ありません。ぜひ自分だけの世界を作って面接に臨んでください。

それが内定獲得への近道となるはずです。