高円宮記念 JFA夢フィールド見学
⚽JFA夢フィールドの見学
2022年6月29日(水)に高円宮記念JFA夢フィールドを見学させていただきました!⚽今回は、サッカー日本代表のアスレティックトレーナー、日本サッカー協会のチーフトレーナー等、様々な場所でご活躍されている前田弘さんに施設の案内や、トレーナーとしてのお話を聞かせていただきました。
✅施設見学
夢フィールドは千葉市美浜区にある。この場所に夢フィールドを建設した理由として、羽田空港にも成田空港にも近いという立地であるからだ。代表チームとなると国外での活動も多くなる。そのため空港の近くを拠点とすることで移動や荷物の運搬等も楽になる。
以下より見学させていただいた14箇所を紹介する。
1.高円宮殿下像
高円宮殿下は、JFAの初代名誉総裁を務められ、日本サッカーの進むべき道を示してくださるなど、日本サッカーの発展の後押しをしてくださったお方であられる。
2.メディアルーム
取材等のメディア対応をするための部屋。
3.ロッカールーム(アウェー)
ロッカールームの奥にはシャワーや浴槽がある。ホームの浴場比べると小規模であった。「これがホームとアウェイの差。海外戦に行くと、もっと差がすごいこともある」と前田さんから説明をいただいた。
4.トレーニングルーム
新しいものを取り入れるのではなく、よく使うものを厳選してある。
5.医務室(診察室)
グラウンドから直接医務室に運べるような導線となっている。
6.トレーナールーム(トリートメントルーム)
選手は自身のケアをする際、新しい器具や道具を使うよりも、ソフトボールやゴルフボールを使ってケアをするなど、以前からよくあるケア方法を好むことも多いそうだ。また、クライオセラピーという-130℃〜-180°の中に入りリカバリーを行う機械や、炭酸水バスなども設置されていた。
7.浴場(ホーム)
ホームの浴場は、アウェイの倍以上の規模であった。サウナや腰の高さ程の深さの交代浴用の浴槽があった。交代浴の浴槽では、水風呂がぬるくなってしまった時すぐに温度を下げることができるよう、氷を入れるための窓も付けられていた。
8.ロッカールーム(ホーム)
天井にはJFAの大きなエンブレムがあしらわれていた。ロッカールームもアウェイと比較して広いものであった。
9.グラウンド
グラウンドはグランドキーパーにより常に良いコンディションになるように管理されている。ピッチの周りにはタータンもあり測定のために使用したり、ゆくゆくは陸上のトレーニングにも使用する予定であるそうだ。
10.リラックスルーム
食事をしたり、会談をしながら休むことのできる部屋である。自動販売機なども設置されており、バルコニーからはグラウンドを見渡すことができる。
11.その他グラウンド
ビーチサッカーをするための白い砂浜やフットサル用のアリーナがある。グラウンドの隣にある防風林の向こう側は海で波音も聞こえる。また、近くには坂道があり前もものトレーニングに使うこともできる。
12.監督室
今回は見学できず。
13.テクニカルメンバールーム(コーチ)
今回は見学できなかったが、会社のデスク配置に近いものと説明いただいた。
14.テクニカルハウス
分析チームの部屋。相手チームの分析や研究を担う。
✅前田さんのお話
前田さんは2007年のオシム監督時代から代表チームのトレーナーとしてご活躍されてきました。そのご経験から様々なお話をお聞きしました。
メディカルチームのコンセプト
A代表では、怪我予防、パフォーマンス向上をメインとするコンディショニングのサポート、治療、リハ等の選手の求めることを行う。U23~21代表では、セルフコンディショニングのサポート、治療、リハ等、U20以下の代表では、コンディショニング指導、治療、リハ等を行う。
U20以下の育成年代の選手達には、選手自身に体験させて自覚を促し、疲労回復等はセルフケアで行える「自分でできる」選手の育成に力を入れている。
選手が良い成果を出すために重要なこと
・トレーニング
・リカバリー
・食事
・睡眠
食事に関して、以前はサプリメントを使用することもあったが、アンチドーピングの観点からJFAとして推奨することはなくなった。しかし、それが原因でコンディションが落ちることもなかった。ロッカールームなどには様々な補食が用意されており、選手が自ら新しい補食の提案をしてくれることもある。
サッカーと日常生活
日々の習慣はプレーに出る。だから、オフザピッチにおいても自己管理能力を高め、良い習慣を日常化することがとても大切である。
アスレティックトレーナーとして
筋疲労の評価や障害・外傷の予防、疲労回復(リラックス空間の演出)等が主な仕事である。
✅最後に
普段見ることのできない施設を見学させていただいたり、前田さんのお話を直接お聞きしたりと、貴重な経験をさせていただきました。お忙しいなかこのような機会を設けていただき、本当にありがとうございました。
スポーツ医学塾の先生方は、塾生にとって様々な経験ができるようご尽力くださっています。これからまたどのような経験ができるのか楽しみですね😊塾生の皆さん、ぜひ積極的に参加してみてください🚩
最後までご覧いただきありがとうございました。
文責:平田