スポーツ医学塾 実技講習会
はじめに
9月29日と10月2日の2日間にわたり順天堂大学循環器内科医師の福島理文先生によるスポーツ時の救命実技実習が行われました!👨⚕️
福島先生がどんな先生か気になる方は下記のURLの記事で見てみてください!↓↓↓
https://note.com/junspo/n/na7bce50a39ea
講習会① 心肺蘇生
最初の1時間は心肺蘇生法の実技でした!
福島先生から簡単に座学の講義をしていただいたあと、順天堂大学の先生方に協力していただき一連の流れを実演しました!
そのあと、5人のグループで人形を使った心肺蘇生の練習をしました!
この記事を読んでくださっている方は心肺蘇生についてどのくらい理解しているでしょうか??
人工呼吸は必要?
胸骨圧迫ってどこをどのくらい押せばいいの?
確認すべき症状と見方は?
などなど・・・
各グループに先生方に付いていただき、直接やり方を教えていただきながら練習は進んでいきました!
講習会② 搬送法
心肺蘇生法の次はバックボードを使った搬送法です!
こちらも福島先生からの簡単な座学のあと、先生方に実演していただきました!
頭を打ったり接触で倒れて動かなくなった選手に駆け寄ったとき、まず何をしますか??
どうやって声をかける?
確認しなければいけない症状は?
バックボードにはどうやって乗せる?
などなどなど・・・
今度は教えていただくだけでなく、各グループで選手をバックボードに乗せ搬送するまでの流れを先生方にも一緒にやっていただきました!😁
塾生の感想
1分ごとに生存率が10%下がる
保健医療学部 3年 佐藤 真門 さん
本日の心肺蘇生と、頭頚部外傷時の搬送法についての講義を受けて、
① 心肺蘇生や搬送時の重要性や、適切な方法
② 実際の現場で起こりうる状況を想定した柔軟な対応
③ 実技での対応の難しさとポイント
について学んだ。
①心肺蘇生が必要な患者は、事故から1分ごとに生存率が10%下がると言われているほど、迅速に対応が必要であり、
スポーツに携わる我々にとっては必ず迅速かつ適切に行えるようにしておかなければならないと感じた。
②胸骨圧迫時では、実際の患者だととても力が必要で、一人でやり続けるのはとても困難であることから、
胸骨圧迫のリズムを変えずに掛け声で交代する方法などを学んだ。
AEDでは作動時に、スポーツ現場だと野次馬がたくさんいて感電してしまうことなども考えられるため、操作者は大きな声で、周りに知らせること、指示をすることが重要だと学んだ。
搬送法では、搬送中に患者が嘔吐をすることがあるため、バックボードに固定したまま患者を側方に傾け、窒息させずに嘔吐をさせる方法なども学んだ。
③搬送法では体重は一般の男性で実技をしたが、4.5人でも最初はうまくバックボードに乗せられず、難しかった。
練習をする度に迅速に出来るようになったが、実際のスポーツ現場ではもっと身体は大きく、動かすのが困難であると想像できる。
実際に搬送するときに、自分が周りを指示して、適切に出来るように今日習ったことを復習しようと思う。
自分で体を動かして経験する
医学部 3年 星野美月 さん
スポーツ救命実技実習に参加して、オンライン講義だけでは得られない経験をすることができました。心肺蘇生と頭頸部外傷時の搬送の方法や重要性について福島理文先生からご講義いただき、その後複数のグループに分かれて実際に体験しました。
心肺蘇生法は大学で実習を受けたばかりでしたが、新たな学びがありました。胸骨圧迫は1分間に100~120回、成人の場合は5~6cmの深さで行うことが望ましいとされていますが、私は焦る気持ちから速く浅くなっていることに気づきました。素早さと丁寧さの両方を併せ持った心肺蘇生を行うにはもっと練習が必要だと思いました。
頭頸部外傷時の搬送を体験するのは今回が初めてで、思っていたより難しく感じました。傷病者の体を起こしたり持ち上げたりする際にかける手が浅く滑ってしまったり、頭や顎を固定するストラップがずれてしまったり、ベルトが緩くなってしまったりと注意すべき点がたくさんありました。
今回の実習を通して、頭でわかることと実際にできることは違うのだと痛感しました。そして、同じスポーツ医療に携わりたいという思いをもった方々と初めて対面でお会いすることができ、もっと学びたいと思いました。今後、机に向かう勉強はもちろん、自分で体を動かして経験する勉強の両方を積み重ねていければと思います。先生方には貴重な機会を設けていただきありがとうございました
状況改善の選択肢を複数個持っておく
スポーツ健康科学部 1年 石井太晴 さん
スポーツ救命実習に参加し、現場で起こりうる状況を肌で感じることができた。
人体の重さ、周りとの連携の重要さ、選手への配慮など、オンライン環境では学びきれなかったことを対面で学ぶことが出来た。
なかでも、スポーツ現場で求められる咄嗟の判断力の難しさを身をもって体験出来たことが1番の学びだった。スポーツ現場以外でも雨天での救命、搬送中に搬送されてる人が吐きたくなった時の対処など、特殊状況下での救命になる可能性は十分にある。そんな状況下では迅速かつ正確な判断が求められるが、私は戸惑ってしまい、正確な指示を周囲に出すのに時間を要してしまった。1分1秒を争う救命では1つの判断が命取りになると思うので、常に最悪の状況を考え、頭の中に状況改善の選択肢を複数個持っておくことが、迅速で正確な指示をするために重要だと実感した。
私は将来トレーナーとしてスポーツに携わっていきたい。そのため、これからはいかに良い状態で医療まで引き継げるかを模索していこうと思う。
おわりに
頭ではわかっていたけどやってみたら意外とわからない!😱 という塾生の方もいたと思います!
今回の講習会に参加して意外と忘れてしまっていることや曖昧になっていることを再確認できたのではないでしょうか?!✨
心肺蘇生や搬送のような咄嗟の判断が求められる対応は何回練習してもいいですね!👍
最後まで読んでいただきありがとうございました!
次回の投稿は第6回スポーツ医学塾『プライマリ・ケア スポーツ医学の世界と多職種連携』です!
お楽しみに!🤲