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加藤虎美のクルマ解説

三菱 GTO Z16A


(スペックは91年式3.0 ツインターボを参考にしている)
【製造期間】1990年10月~2001年8月
【生産国】日本国·愛知県岡崎市
【先代車】A187A型スタリオン
【後継車】なし
【名前の由来】「グランツーリスモ·オモロガート」の略
【当時の新車価格】398万円
【別名】三菱·3000GT(海外向けモデル)
【全長】4,555mm
【全幅】1,840mm
【全高】1,285mm
【定員】4名
【ボディタイプ】3ドアクーペ
【車重】1700kg
【駆動方式】4WD
【クラス】スポーツカー・グランドツアラー
【エンジン】三菱・6G72ターボ(3.0リッターV型6気筒DOHCツインターボ)
【最高出力】280馬力
【最大トルク】42.5kg・m
【サスペンション】F/ストラット、R/ダブルウィッシュボーン
【変速機】5速
【パワーウエイトレシオ】5.07kg/ps
【トルクウェイトレシオ】40.0kg/kg・m
【0-100km/h加速】6.2秒
【0-400m】13.3秒
【最高速度】256km/h
【作中の搭乗者】加藤虎美(麻生北高校自動車部・18歳)
 通称「GTO」

GTOは1990年に発売されたスポーツカーばい。
 うちの愛車や。
 名前の由来は「グランツーリスモ・オモロガート」であり、先代の名前ば取って「スタリオンGTO」ちゅう名前で販売する案もあった。

キャッチコピーは『スポーツは、ライバルがいるから、面白い。』ばい。

1989年に第28回東京モーターショーで「三菱・HSX」ちゅう名で参考出品され、そん後1990年10月から市販されたばい。
 日本国内においては、全グレード駆動方式は4WDとなっとるばってん、北米向けはFFもラインナップされた。

北米市場を意識したGTカーとして企画されとり、直線道路を余裕を持って走れるトルクを備えた性格付けがしとる。
 エンジンと基本シャーシのベースはディアマンテと同一の物が使われとり、そればGTO用にアレンジして搭載しとる。

スタイリングは、三菱らしか個性の強かもんで、コークボトルラインのボディに絞り込まれたサイドへ描かれる美しいZラインの綾線はデザイン上のハイライトとなっとり、Cd値は0.33を記録した。

全幅は1,840mmと当時のライバル達の中で随一の全幅を持っとる。

デザイン上の特徴として良く取り上げとるサイドエアダムのエアインテークは、モーターショー出展時のHSXではブレーキ冷却ダクトだったばってん、そんクルマは2シーターであったため、市販化にあたり後部座席ば設置せんようにならなくなり、周りの設計上の都合によりダミーとなってしまったという経緯があるばい

また、前期型ボンネット上のバルジはもともとディアマンテ用のシャシー+マクファーソン・ストラット式サスペンションのボンネット出っ張りをカバーするためのもんばい。
 マイナーチェンジにより、ダミーやったエアインテークにはタイヤハウスに空気が抜ける孔が設けられとるばってん、積極的なブレーキ冷却機能は与えられとらん。また、GTOは時流を反映して意欲的な装備が多数盛り込まれたんも特徴ばい。

エンジンは2種用意され、いずれも排気量3リッターのV型6気筒DOHC24バルブで、自然吸気型とインタークーラー付きターボチャージャーば2基備える高性能型が選べた。
 前者は同じ三菱のディアマンテなどにも使われとるユニットばってん、後者はGTO専用たい。
 ツインターボ仕様の最高出力は280馬力、最大トルクは42.5kg・mと発表され、当時の国産車ではダントツばい。

日本車としてはアルミ製4ポット異径対向ピストンブレーキキャリパーとドイツ・ゲトラグ社製の5速MT(中期型から6速化)、高張力鋼製のドライブシャフトとスイッチで排気音を変えられるアクティブエグゾーストシステム(ツインターボ車)、可変リアスポイラーおよびアクティブエアロシステム(ツインターボ車)が初採用されとった。

日本国外へは「3000GT」という名称で輸出され、こちらにはSLおよびRTちゅうNAエンジンのFFモデルもあった。
 北米仕様のトップグレード、VR-4は320馬力を発生させとった。

ダッジにOEM配給されとり、ステルスという名前を与えられとる。

高速隊のパトカーとして、国費で導入された。
 基本的にフェンダーミラー仕様が導入されたばってん、MRのみドアミラー仕様となっとる。
 ほとんどが廃車となったばってん、一部県警に中期型・後期型MRが現存し、今は主にイベント展示用として使用されております。
 
 アメリカでは日本車離れしたスタイリングから、エアロパーツによるドレスアップが盛んであったり、3リッターV6ツインターボと強力なエンジンで4WDという点からドラッグレースのベース車両に使われることが多か。
 一方で日本ではマイナー車に分類され、アフターパーツが少なかちゅう逆転減少が発生しとる。
 そんでも、エアロやチューニングパーツが用意されてとるばってん……。

モータースポーツでは、1991年から1996年までN1耐久(現・スーパー耐久)に参戦した。
 レースでは最高峰であるクラス1で当時最強ば誇っていた日産自動車のスカイラインGT-Rの対抗馬的存在として活躍した。
 重い車重にも関わらず、互角の勝負を演じ、コーナーのGT-R・直線のGTOという一般的なイメージとは違うレース内容やった。
 TIサーキット英田(現・岡山国際サーキット)で記録した2位がベストリザルトたい。
 
 ネット上では、神のGTOと呼ばれる話が存在しとる。
 NAモデルに乗った人が140km/hでR34型GT-Rばぶっちぎったとばってん、本当ばい?

トヨタ・カローラレビン AE101


(スペックは91年式1.6GT-Zを参考)
【製造期間】1991年~1995年
【生産国】日本国・愛知県田原市
【先代車】AE92型カローラレビン
【後継車】AE111型カローラレビン
【名前の由来】カローラは英語で「花冠」、レビンは「稲妻」
【当時の新車価格】220万円(91年製の1.6GT-Z)
【別名】カローラクーペ(欧州)
【全長】4275.mm
【全幅】1,695mm
【全高】1,305mm
【定員】4名
【ボディタイプ】2ドア
【車重】1150kg
【駆動方式】FF
【クラス】コンパクトカー
【エンジン】トヨタ・4A-GZE (1.6リッター直列4気筒DOHCスーパーチャージャー)
【最高出力】170馬力
【最大トルク】21.0kg・m
【パワーウエイトレシオ】6.76kg/馬力
【トルクウエイトレシオ】54.7kg/kg・m
【サスペンション】F/ストラット、R/ストラット
【変速機】5速
【0-100km加速】7.4秒
【0-400mタイム】15.3秒
【最高速度】210km/h
【作中の搭乗者】庄林かな(22歳・無所属)

【虎美の解説】
 通称「AE101」
 カローラレビンは元々カローラクーペの上級モデルの名称やったばってん、4代目のAE86型から単独モデルとなったばい。
 無類のラリー好きやった久保地理介(後のトヨタ自動車副社長)が「セリカの2T-Gエンジンをカローラに積みたい」と言うたこつが始まりたい。
 中でも4代目のAE86は名車とされとる。
 元々はFRばってん、5代目のAE92からFFとなった。
 
 6代目となるAE101は、「新時代を見据えた次世代基準の創出」、「新しいクオリティをもつグローバルジャストサイズカー」ちゅうコンセプトで開発された。
 かなさんの愛車ばい。
 
 フルモデルチェンジした時期がバブル景気やったこつもあってボディは大型化と同時に車重は増加し、コンパクトスポーツモデルとして魅力を削ぐこつになった。

搭載エンジンは先代に引き続き、NAだけやなくスーパーチャージャーも用意された。
 4A-GはVVTを吸気側カムシャフトに装備し、1気筒あたり5バルブ化されて20バルブ化され、リッター100馬力となる160馬力となった。
 スーパーチャージャー仕様の4A-GZEは先代同様の16バルブばってん、細部の見直しば行い、170馬力に向上しとる。

このスペックは歴代最強クラスたい。

足回りは新開発のスーパーストラットサスペンションをGT-Zに採用(GT-APEXはオプション)され、そんGT-ZにはビスカスLSDが標準装備されとる。
 なお、そんサスペンションば採用しとらんGT-APEXには、電子制御のTEMSがオプション設定された。

当時の新車価格は220万円とこんクラスにしては高額やった。

当初は先代のヒットの流れば引き継いだ事やクーペ人気が続いていたこともあり、販売は好調やった。
 ばってんバブル崩壊やクーペ人気の低迷により販売は低迷し、先々代・先代のようなヒットにはならんかった。

モータースポーツではJTCに参戦し、EG6型シビックと争った。
 現在でも、ジムカーナやダートトライアルでも活躍しとる。

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