多言語話者の密な愉しみ(パロールの勝利 3)
多言語話者は、1つのPCに複数のシステムが入っている状態なので、普段は混じることはあまりない。でも、一度「骨折」すると、強烈なイメージを残すことがある。脳裏にこびりついて離れない日仏記号をご紹介したい。
⑪Bimbo暇なし。
英語と同じで、フランス語でも、超セクシーだけどあまり知的ではない魅力的な女性を「Bimbo」という。もとはイタリア語だという。大昔、映画で「ヒュ~ ♪ Bimboちゃんだぜ」みたいなセリフを聞いて以来、「Bimbo=セクシーでお金がない女性」と勝手な解釈をしているのは私だけではなかろう。
⑫ プレゼントの位置 Il y a un cadeau au coin.
Cadeau, Cadeaux (カド、男性名詞)は、そのまま「過度」か「角」と発音すればいい。クリスマスの朝、お父さんが言った。「Aちゃん、カドが部屋のカドにあるよ」。 Aちゃんはたくさんcadeauxをもらっって、少し困惑し、「過度な!」と言った(実話)。
⑬ 7人の娘たち 7 nanas.
7(ナナ)とは、女の子のこと。エミール・ゾラの代表作にも、『7』という小説があるね。奈々子さんは老婆になっても「7子」さんだ。
⑭ あんた、私のお金持っている?
「試す」という動詞は、フランス人の夫には「あんた、私のお金持っている(T'as mes sous)?」と聞こえてしまうそうです。音声での変換でもよく出てきて困っている。
⑮かわいいのは、耳です。C'est mimi !
「かわいい」は、「耳」と発音する。我が家では、「超耳!」「耳過ぎる~!」などとよく使う。赤ちゃん言葉では、「ミミ」でニャンコちゃんの意味もある。
⑯ Je mange un 饅頭
静岡で育ったので、濃いめの深蒸し茶を愛している。饅頭があればなお最高。で、饅頭を食べるときには必ず「je mange un まんじゅう」と口ずさむ自分がいて、お茶を吹き出しそうになるのを堪えている。
実は、フレンドのAさんから、山陰銘菓「どじょう掬いまんじゅう」の存在を教えていただいた。すごくおいしそう。
で、「どじょう掬いまんじゅう」のCMは、仏語学習者であれば必見だ。
https://www.youtube.com/watch?v=3lIs7fhsze8
Mangeons ensemble des dojosoukui-manges !