挑戦は、失敗に終わったのか?プロダクトデザイナーになる挑戦は? 5話
Sバックスコーヒーのアルバイトが決まり働き始めました。初めは接客業ということもあり戸惑いながら、レジの業務につきました。その他、バッシングという片付けなど様々な業務を行いました。著者がアルバイトをしていた場所は、神田南口店でした。残念な事に今はなくなっています。店長さんのJさんは、とても気さくな細めの体型の方でした。毎日がとても楽しく充実した日々でした。
ある時、Sバックスの研修で、千駄木に行く事になりました。ビルの中には、お店と同じ機材があり、一瞬、お〜と声を上げてしまうほど、研修場所は、店舗と同じ環境でした。
同じお店から一緒に研修に来ていた方とも仲良くグループ研修をしていたその時に、PHSが鳴りました。母親からでした。研修中だったので、トイレに行かさせてもらい電話で、母親と話しました。
内容は、最後に受験した合否結果の通知書が届いているからという内容でした。とりあえず、空けてみてよ、と伝え、空けてもらったらなんと『合格』でした。嬉しさの余りにSバックスの研修をどうしようか悩む中、トイレからでて、研修に戻りました。
遂に、Q大学の芸術工学部に合格しました。最後の最後まで諦めなかった気持ちが結果に繋がったのだと思いました。これで、プロダクトデザインの勉強ができると安堵とともに、Sバックスでのアルバイトを辞める事になる寂しさを感じながら、研修をしていました。
研修後の次のバイトに行く時に、店長のJさんにQ大学に合格したから、来年の3月頃に辞めますと伝えました。そこからは、お金を貯めようと、お歳暮の仕分けのバイトと併用して働きました。
Sバックスでは、とても仲の良かった友達もいたので、複雑な心境になりました。
分かれ道が訪れました。
人生には、選択しないといけない別れ道が何度か訪れます。プロダクトデザインの勉強をする為にQ大学に進む道。Sバックスで働きながら、社員になる道。仕事が楽しく充実していたSバックスの環境から、後ろ髪を引かれる思いでQ大学に進む決心をしました。
今となっては、Sバックスで働いて、社員になり、Sバックス内のデザイン業務に付けた様に思います。が、こればかりは、人生どのようになっていたのか分かりません。正しい選択をしたのだと思いたい。