内部統制に協力してもらうために伝えた方がいいと思ったこと(UP!経理Adventar)

こんにちは!UP!経理コミュニティのかのーです。
今回、UP!経理アドベントカレンダーに参加しています。12月15日を担当いたします。
が、勘違いして1日遅れています。ごめんなさい!!
よろしくお願いいたします!!

自己紹介


自己紹介

商業高校で簿記に出会い、大学では簿記を忘れ、新卒配属が経理だったために簿記を思い出して9年(現在3社目)くらいになります。
新卒の会社では2年目から決算課で連結子会社の情報吸い上げて連結精算表を作ったり、記載例と他社例を頼りに開示文書を作ったりしていました!
2社目ではちょっと会社の規模をサイズダウンして記帳〜開示までをほぼ2人で回すというポジションに挑戦しました。
現職の3社目で、スタートアップの1人目バックオフィスとしてジョインしさらなるハードワークに飛び込み、はや3年と言う感じです。

はじめに

テーマとして「上場を目指す会社の内部統制」を取り上げたいと思います。この記事は、私が上場準備を始めるにあたり、事業部と話すためのカンペみたいなものですので、大部分が厳密には正確な表現ではないためご留意ください。

上場準備始める時って、お金、時間ともに大きなインパクトがあるので、会社がこれから突入するフェーズについてのバクっとした共通認識を作っておきたいですよね!

と言うことで本題へ!

内部統制とは?

”内部統制とは、組織の業務の適正を確保するための体制を構築していくシステムを指す。すなわち、組織がその目的を有効・効率的かつ適正に達成するために、その組織の内部において適用されるルールや業務プロセスを整備し運用すること、ないしその結果確立されたシステムをいう。”

Wikipedia「内部統制」

らしいです・・・(わっかんねぇよ!!)
一言で言うと、「内部統制とは『ズル』や『ミス』が起きないような体制作り」です。
このために必要なルールを作っていきます。
そのルール自体を検査したり、ルール通りに業務が行われているかを検査することで、『ズル』や『ミス』が起きにくい環境を自ら整えていこうと言うものです。
そうこうしているうちに、業務自体がスマートで洗練されたものになっていきます。(たぶん)
一見すると「いいじゃん!」ですよね!

なぜ必要?

内部統制のメリットは上述のとおりですが、なんと言ってもめんどくさい。
スタートアップ企業でスピード重視、成長重視の文化が浸透しているとなかなか馴染まないですよね・・・!
では、イケイケのスタートアップになぜ内部統制が必要なのでしょうか?そしてそれは誰の要求なのでしょうか?
これを理解することで、会社が1つ大きなステップを登ろうとしている事を共通認識にできたらと思います。

上場を目指す会社が高度な内部統制を要求される理由はズバリ、
上場会社=自社の株式が誰かの財産を形成するからです。
そしてこの株式の売り買いに関わる「金融庁」「東京証券取引所」は管轄内で売り買いされる商品(株式)の品質を保証したいと考えています。
さらにこの商品(株式)の卸売業者とも言える「主幹事証券会社」も自分が売主となる商品(株式)について厳重にチェックし、卸売業者としての信頼を維持しなければなりません。
内部統制はこうした厳しいチェックの中、自社株式を商品として世に送り出すために必要な品質保証作業と言えるのです。

大事な登場人物

さて、内部統制の必要性とそれを要求するパワーバランスについてざっくり説明してきましたが、もう少しだけ登場人物を増やして内部統制の実態を概観したいと思います。

内部統制といえば、鍵を握る存在が監査法人です。
「え?内部だから社内でちゃんとやってればいいんじゃねぇの!?」

確かに内部というくらいですから求められているのは、会社が業務を多角的に検査し、自力で改善していく体制です。
しかし、各社それぞれ自力でやっていたのでは、品質が担保できません。
上場企業の内部統制は独立した第三者からのお墨付きを求められます。
このお墨付きをくれるのが監査法人です。

監査法人は「内部統制監査報告書」という書類をもってこのお墨付きをくれます。
当然、お墨付きをつけるからには責任も発生します。
そのため監査法人は会社の業務全体を細かくチェックし、なるべく『ズル』や『ミス』が発生しないよう内部統制を強化したいと考える訳です。

事業部の皆さんからみて「あまりにも厳重すぎる、本当に意味があるのか疑問」と思えるような重厚な業務プロセスが出来上がるのには、こうした背景とパワーバランスがあるのです。

まとめ

「上場する」という華々しいワードの裏側で様々な、関係者がそれぞれの役割を果たすために機能していて、会社はそのすべての関係者の要求に応えなければならない。という実態が少しでもクリアになれば嬉しいです。

私が過去に在職していた会社では、管理部門と事業部のなんともいえない軋轢のようなものを感じていました。
紐解いていくと、上場準備の過程で、管理部門(上場準備室)が「社長命令」という雑な大義名分だけを振りかざし、事業部に対して一方的にごっつい業務プロセスを押し付けたことが対立を生んでいるようでした。
こうなってしまっては、内部統制は形骸化し、本来のメリットも享受できなくなってしまいます。

どうせやるなら、意味ある形でやりたいですよね・・・!
みんなで足並み揃えて上場を目指していきましょう!

おわり

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