人はいつからデスボイスを聴くようになるのか (2/2)
前回はコチラ。Arch Enemyがおれのデスボイス聴くの苦手フィルターを破壊したって話。
それとほぼ同時期だったと思うんだが、柏のタワレコでDimmu Borgirに出会ったのよ。試聴機にDimmu Borgir! 相変わらず柏狂ってるな(笑)。ちなみに当時のバンド名のカタカナ表記はディム・ボガーだった気がする(今はディム・ボルギル)。
タイトルがPuritanical Euphoric Misanthropia。ピューリタニカル・ユーフォリック・ミスアンスロピア。長い。ゆえに最高。厳格な陶酔的厭世観?正直よくわからん。まあそれはいい。それにしてもジャケがXのVanishing Visionである。
今改めて見てみるとまあまあ違うかも。まあそれはいいとして。
で、クラシカルなイントロから始まるじゃん?からの2曲目で本編開幕~って感じ。まあ、あるよね~な感じだなふむふむ。で、2曲目始まって、ぶったまげた。どのくらいぶったまげたかを説明するの難しいな~と思っていたらリマスターされた音源動画があった。
とりあえずおれはそれまでブラストビートってやつを聴いたことがなかった。Dimmu Borgirでめでたくブラスト童貞卒業である。いやん。いやんじゃない。なんじゃこりゃ。音数多すぎぃ。そしてこのタイトさ。考えられない。なにこれ気持ちいい。爆音で飽和攻撃くらった感じ。
さらにこのアルバムの4曲目で想定外の事態が起こった。
サビがユーロビート(四つ打ち)になっとる(今聴くと実は違うんだが当時はそう聞こえた)!!このジャンルでユーロビートとは何事か!と衝撃を受けた。
だいたい1周半くらい聴いたよね。試聴機なのに。試聴機のヘッドフォンかぶりながら1時間半くらい挙動不審でお店の人すまんかった。
そして、ふと気づいた。「このシャキシャキ言ってるのって、…ひょっとしてボーカル?」
当時、デスボイス覚醒間もないおれはいくつか聴いていたものの、デスボイスは下に下に行くものだと思ってた。デスは死じゃん?死は地下じゃん?だけど、あれ?これミドルっぽい…。中域のスクリームってあったんだ…。
そしてその次に来るのが、英国の至宝Cradle Of Filthである。
高音…だと…!?ていうかこうなるともはやデスボイスではなくスクリームな気がする。というのはいいとして、叫び方にも色々あるものだと知った。
この2バンドのせいで俺の中での「キャッチー」の軸がだいぶ狂った気がする。
ちなみに両バンドともあまりに邪悪なサウンドだったため当時猛烈にメロスピ志向だった自分のバンドに活かす術は思いつかなかった(笑)。
さらにちなむと、Dimmu BorgirとDarkTranquillityはスクリームのボーカルラインを作る時の譜割りの参考にしていた時期があった。好きなものからインスパイアされた方が作業もはかどるってもんよ。あと、カンニバルコープスとかの下水道系のデスボイスって拝借するにはどうもやりづらかったので。
というわけで、おれのデスボイスの入り口はだいたいArch Enemy、Dimmu Borgir、Cradle Of Filthで出来てしまった。ところで、この頃世間ではモーニング娘。とTKプロデュースがめっちゃ流行ってた。しかしそんなもの全くオカマもといお構いなしに好きな音を探し求める日々は続いていくのであった…というかいまだに続いている気がする…。
みなさんは何でデスボイスの扉を開けましたか?
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