移り行くトラッド
ふと思ったんだけど、今から楽器を始めてバンドでもやろうかっていう人って21世紀生まれなわけだ。
おれが生まれた70年代や80年代頃の音楽を、音楽に目覚めた頃のおれは「ちょっと昔の音楽」「ちょっと古臭い音楽」と思っていた。21世紀生まれの人にとって、2010年以降に音楽に触れ始めた人にとって、2000年頃の音楽や00年代の音楽は同じ位置にいることになる。
つまり、おれにとってのアイアンメイデンやジューダスプリーストが、今の子にとってのアーチエネミーである可能性があるということなのだ!
これはマズイですな。好きな音楽がいつのまにかトラッドなものになっているのだ。アップデートし続けていかないと。
まあでもさ、メタルってなんだか中高年の音楽になりつつあるのよ。ライブハウスだとメタルのステージやる方も見る方も40代、30代だとちょっと若いね、みたいなことが増えている。
トラッドだとかピュアメタルだとかメタルコアだとか、他にも色々あるけれど、今の若い世代にあまり訴求してないことは間違いない。プレイヤーは結構いるんだけどね。特に聴く専門のリスナー側。
メタルを扱う音楽雑誌も80年代から表紙の顔ぶれ一緒じゃん!みたいな。20歳の子は50過ぎのギタリストが表紙の雑誌買わないでしょ。同世代感というか、近しい世代である感って結構大事だと思うのよね。
古典芸能でかなり歳が行ったい人が難しい顔して演技演奏してるととっつきづらいじゃない?多分似たようなことになってると思うのよ。
まあでも、それを善しとしてそこに留まり続けるか、それを踏まえてアップトゥデイトにしていくかは個人の選択でもある。とはいえ、全員がそこに鎮座してしまっては、そのジャンルに未来は無いわけだ。
だから、おれは過去と現在と未来をつなぐ方向に行こうと思う。
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