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キリストの腰布はテーブルクロス 3

天使
これから私が指摘することは重要である。

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特に手前の天使の姿勢は間違っている。

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プロポーションに誤りがある。

  レオナルド・ダ・ヴィンチが描いた左端の天使を見て、師であるヴェロッキオは筆を折り、その後2度と絵を描くことはなかったと伝えられている有名な逸話がある。
  しかし正確にはこの逸話は間違いであり、単に工房が受注した絵画の制作のほとんどをヴェロッキオは弟子達に任せ、自身は専門の彫刻に専念していたというだけでしかない。この逸話はヴァザーリの「画家・彫刻家・建築家列伝」に端を発するものである。
  ヴァザーリの作り話かどうか私は知らない。しかしながらその逸話が現在まで受け入れられていたことは事実である。レオナルド・ダ・ヴィンチが描いた天使だから素晴らしいと思い込まされてきただけだ。


  今でも、皆さんは、さすが、レオナルド・ダ・ヴィンチが描いたから、すごいと思い込んでいるだろう。私はそう思わない。レオナルド・ダ・ヴィンチにしては人体のプロポーションが不正確に描かれている。

  後でなぜこのように描かれていたかを私は解明するが、この姿勢がおかしいと思わなければ、すでにあなたは思い込みの世界から抜け出せないのだ。
今のままでは、私はこの天使を紙細工の人形にしか見えない。駄作である。だが、これこそがレオナルド・ダ・ヴィンチが仕掛けたトリックなのである。後でその意味が解る。



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