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絵画の楽しみ方教えます。その5-12

墓石の上の幼児

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 レオナルド・ダ・ヴィンチの位置あわせ指示によってあらわされた画像によれば、幼児が受胎告知の大理石製の聖書台の上に立膝で居ることになります。これには何の意味があるのでしょうか。

 ウィキペディアによれば受胎告知の聖書台はヴェロッキオが同時期に手掛けたフィレンツェのサン・ロレンツォ大聖堂にあるピエロ・ディ・コジモ・デ・メディチの墓碑彫刻を模しているそうです。これはどのような意味に解釈すれば良いのでしょう?キリスト教がメディチ家の繁栄の上に成り立っているといった皮肉的な表現なのでしょうか?いや、ルネサンスという名で呼ばれるこの虚構に満ちた時代を反映しているのでしょうか?私には分かりません。考え方はいろいろあるでしょう。

 当然のことながら真意はレオナルド・ダ・ヴィンチしか知りえないことです。しかし、仮にこの私の様な解釈を当時カトリック側に解明されてしまった場合、レオナルド・ダ・ヴィンチ名声、極端に言ってレオナルド・ダ・ヴィンチの命はなかったかもしれないことは容易に想像できます。

続く・・


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