岩窟の聖母 7
これは、レオナルド・ダ・ヴィンチが意図したものではないとは思うがスカートのように見える。私がなぜ大天使ガブリエルと言わずに女性と言ったか理由を説明しよう。ではこの女性と幼児に一旦消えてもらおう。
ここでのポイントは、この腰から足までの部分だけ残したことにある。
この部分だけ切り抜いたのだ。
残った部分をよく見ると岩にと見分けがつかない程度に翼が描かれている。先ほどの絵ではガブリエルの羽は緑に強調してある。
この翼は重要だ。この衣装と翼は大天使ガブリエルの象徴なのだ。この衣服の色合いは、まさしく受胎告知の大天使ガブリエルそのものである。
またしてもレオナルド・ダ・ヴィンチの得意技である。大天使ガブリエルが隠れているのである。この手法は最後の晩餐のイスカリオテのユダの後ろにヨハネを隠していた手法と同じである。意味の分からないという人は私の拙著「最後の晩餐はティファニーで」を読んでいただければ分かる。
さて、これもおなじみのレオナルド・ダ・ヴィンチの手法の反転である。この大天使ガブリエルを反転させてみよう。