「カナダ大学生、スペイン大学生になる」の巻
「自分はこれからの人生で、あと何回赤ちゃんになれば気が済むのだろうか。」
ここらで一旦カナダを出てみようと決意した自分に対して一番最初に抱いた感情です。
コスタリカで過ごした16歳
ワルシャワからおはようございます🇵🇱✨
とは言っても、ワルシャワはあくまで経由地!目的地までもうすぐ... !
今日という日が私の人生の新たな分岐点になる (かもしれない?) ので、待ち時間で過去を振り返りつつ今の心境を綴ろうと思います🌏
私は高校1年生の頃、中米コスタリカへ1年間交換留学をしました。
コスタリカの公用語はスペイン語。その当時の私の英語力は英検準一級レベル。スペイン語は赤ちゃんレベル。HolaとGraciasとAdiósと... それ以外のスペイン語の単語なんてロクに知りませんでした。
それでも高校生という多感な時期に未知の世界に飛び込んでみたくて。しかも、スペイン語が話せるようになれば今後役に立つこと間違いなしじゃない?!そう思いました。
第7希望まで派遣国が書けたので、私が最初に選んだのはオランダ、ベルギー、ドイツ、イタリア、スペイン、ポルトガル、フランス (だったような?)。
「これでいいのだろうか?」とモヤモヤしているうちに、気づけば出願締切り日間近に!!
悩みに悩んで、直前に派遣希望国を全て変更!コスタリカ、パラグアイ、アルゼンチン、ボリビア、ウルグアイ、チリ、パナマに書き換えました。うん、こっちの方がしっくりくる!
周りの大人たちには何度も止められ、「英語圏か、せめて治安が良さげなヨーロッパに留学した方がいいのでは?」と説得されました。それでも私の意思は変わりませんでした。
そして運良く第一希望のコスタリカで合格をいただき、16歳の私の旅が始まりました。
派遣が決まってから出国までの約半年間は、早朝や深夜にスペイン語のオンライン授業を受け、勉強に励みました。
ある程度スペイン語も理解できるようになり、いざコスタリカへ!
コスタリカの首都サンホセでオリエンテーションに参加し、そこからかなり離れたホストファミリーの家へバスで向かいました。そして私の自信と希望は打ち砕かれました。
「私のスペイン語が伝わらない!コスタリカ人のスペイン語が理解できない!どうしよう、手も足も出ないぞ... 私はどうやら、とんでもないことをしてしまったようだ... 」
咄嗟にそう思い、絶望したのを覚えています。
しかも配属されたのがコスタリカの工業高校の情報科。授業もテストも全部スペイン語。
「もうコスタリカまで来ちゃったじゃん!すぐに日本に帰れる距離じゃないじゃん!よし、こうなったら腹を括って踏ん張るしかない...!」
その日から挑戦と闘いの日々が始まりました。
私が拙いスペイン語を話すから、という理由だけで周囲の大人たちや同級生から赤ちゃんのような扱いを受けるわけです。
日本語で表現するならば、
「これはお水でちゅよ〜 飲めまちゅか〜」
「日本人でちゅか?お箸ないけどスプーンは使えまちゅか?すごいでちゅね〜」
と中高生や大人たちに言われる毎日。私、16歳なのに!
ああ、私は赤ちゃんに戻ってしまったのか...
いやいや、スペイン語は話せなくても私はおバカじゃないもん!赤ちゃんじゃないもん!とむしゃくしゃする毎日でした。
当時の私が書いたアメブロにも、その時の心境が綴られていました。「まるで再び赤ちゃんに戻ったようだ」と。
そして街を歩けばすれ違いざまにかけられる女性蔑視や人種差別の言葉たち。車に無意味にクラクションを鳴らされ、窓を開けて叫ばれるなんて日常茶飯事。
「肌が黄色で可哀想ね。その汚れはシャワーでは落ちないのにね!」
その言葉を、私は忘れることはないでしょう。
初めてトイレで咽び泣いたあの日。
同い年のホストシスターに涙を見られ、
「いい加減にさ、人種差別ごときでワーワー騒いで泣くのやめたら?みんな悪気ないんだし。」と突き放されたこと。
あの時の悔しさや涙を糧に、今の私は生きているのだと思います。
どんなにネガティブな経験も、違う角度から見ればポジティブになったりします。
「無駄な経験なんてないんだからさ、黙って突っ立ってるくらいならいっそ当たって砕けちゃいなよ!」という過去の自分の声が聞こえてきます。
スペインに行きます
好奇心旺盛なところは私の長所でもあり短所でもあると思います。これは自分自身が1番よく分かっています。
好奇心旺盛だからこそ経験できたこと、見られた景色は数知れず。一方で、好奇心旺盛ゆえに経験する必要がないこともたくさん経験したし、見たくない景色もたくさん見てきました。
挑戦には失敗がつきもので、傷つく可能性だってある。というか高確率で傷つく。それでも見たい景色があるんだ!頑張った先に見える景色は何倍も美しいってことを、私は知っているんだ!
実は高校生の頃、スペインの大学にも出願しようと考えていた時期がありました。特にバルセロナはずっと私の憧れの都市でした。
結局スペインの大学には出願すらせずカナダの大学へ進学した私でしたが、スペインへの憧れはずっと持ち続けていました。
そして今回ご縁があって、スペイン・バルセロナの大学に1年間交換留学に行けることになりました🇪🇸
コスタリカで奮闘した1年から現在までが、なんだか点と点で結ばれたような気がします。
16歳の私は、今の私を誇らしく思ってくれるだろうか。
不安がないはずがありません。留学なんて、何度経験しても緊張します。
それでも過去の自分が、そして過去の経験が、自信を与えてくれます。16歳の自分にできたんだから、22歳の自分ができないはずがないじゃない!と。
今回のスペイン留学にあたって背中を押してくれた家族、友人、そして奨学金をくれたUBCには感謝しかありません。
スペインのスペイン語 (カステジャーノ)にあまり馴染みがないから、ちゃんと大学の授業についていけるか不安...
まあ、また赤ちゃんになっても、いいじゃんね。
未来の自分へ
誰のどんな言葉よりも、過去の自分が残した言葉に励まされると思うのです。
だからここに少しだけ、未来の自分へのメッセージを残しておきます。
何があっても、常に自分自身の味方であり続けてほしいと思います。うまくいかないこともたくさんあるだろうけど、どんな自分も認めてあげてください。
立ち止まってもいいし、泣いてもいい。その過程で見える景色もしっかりと目に焼きつけておいてください。きっと糧になるはずです。
これまで乗り越えてきた数々の壁を思い出してください。私は自分がタフだってことをちゃんと分かっているはずです。
でも辛いときは逃げてもいいと思います。それは負けを意味しません。
周囲からの評価ではなく、「過去の自分はどう思うか」を基準に判断してほしいです。
何度でも赤ちゃんになればいいと思います。赤ちゃんに戻れる機会なんて滅多にないのだから、それすらも楽しんじゃいなよ!
過去の自分が種を蒔いて水をやっておいたから、未来の自分はそれに自信を持って、しっかりと根を張って生きてくれればと思います。
どんな自分も誇りに思っているよ。頑張れ!
過去の自分へ
昨年夏、一時帰国中に自室を掃除していると、部屋の至る所から「過去の自分が未来の自分に宛てた手紙」が見つかりました。
そこに綴られていたのは、希望に満ちた言葉、そして未来の自分を慰める言葉でした。
中でも刺さったのは、ノート丸々1冊を未来の自分に宛てた「大人になった自分へ」。
過去の自分は未来の自分のことが心配で仕方がなかったんだなあ。想ってくれていたんだなあ。
それを読んで、「過去の自分だけは絶対に裏切らない!」と心に誓いました。
だから過去の自分にも少しだけメッセージを残しておきます✉️ まあ過去の自分がこれを読むことはないけども。
過去の自分が思い描いていたような「大人像」からはまだまだ程遠い私だけど、それでも一歩一歩近づけているんじゃないかな?どうだろう。
「人生に無駄な経験なんてない」と教えてくれたのは間違いなく過去の自分。幼い頃から自分に挑戦し続けてくれてありがとう。
私は、頑張るよ。
いざ、バルセロナへ
今は搭乗ゲートで、ただひたすら時が経つのを待っています✈️
ついに憧れの都市へ行けるのか...!それはもう、言葉にできない感情。
憧れの都市が私のホーム、そして教室になるのか...!それって一体、どんな気分なんだろう?1ヶ月後の自分、アンサーnoteをお願いします🙏🏻
目標は、とにかく無事でいること。留学後に元気で、そしてパワーアップした姿で日本の家族と再会すること。
さて、あと1時間くらいで搭乗かなあ...
My new journey is about to begin. Deséenme suerte ;)
Junna Lily.