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阪神なんば線シリーズ!?37年超しの悲願

侍ジャパン37年ぶりの金メダル獲得。

今年、野球界ではもう一つ37年ぶりの出来事があった。

オリックス37年ぶりの11連勝

交流戦終盤からオリックスが11連勝して、一気に首位に駆け上がったのだ。その37年前とはどんなシーズンだったのだろうか?

1979年に博多から所沢に本拠を移したライオンズは1982、83と日本シリーズを連覇。特に1983年は巨人を4勝3敗と制して、球界の盟主は西武だと言われるまでになった。そんな中、翌1984年に西武を止めたのは阪急ブレーブスだった。

この年、阪急には外国人初の三冠王を獲得したブーマーと21勝を挙げた今井雄太郎の活躍が大きな原動力となったし、エース山田久志、世界の盗塁王福本豊も全盛期は過ぎたものの、十分な戦力。他にも簑田浩二、松永浩美、佐藤義則、山沖之彦とタレント豊富で、優勝するに十分な戦力を有していた。そして、この年5月から6月にかけて13連勝しているのである。オリックスは阪急の後継球団であるから、37年ぶり11連勝というのはこの時以来であるということである。

しかし、この優勝は人々の記憶には残っていない。何故なら阪急の優勝で連覇でないのは、この1回だけ。そして何より翌1985年には阪神タイガースが歴史的な優勝を果たし、関西の人々に強烈な印象を残してしまったからである。

その後、西武が再びパリーグの覇権を握る一方で、1988年、関西のパリーグ球団は大きな転換期を迎える。まず、南海ホークスがダイエーへの球団売却を発表。近鉄は西武と熾烈な優勝争いを繰り広げ、優勝の行方は10月19日、川崎球場でのロッテとのダブルヘッダーで決着することに。

その一方、川崎で優勝争いが行われている、まさに10月19日その日に、今度は阪急が球団をオリエントリース(現オリックス)に売却することを発表。関西の私鉄球団が一気に2つ消滅することになったのだ。

時は流れて2005年。今度は阪神タイガースが優勝争いを繰り広げている最中に、阪神株の大量買占めが発覚。翌年これを引き受けたのは、ライバル会社である阪急だった。期せずして阪急は再び球団を持つことになるのである。

しかし、ご存じの通り、阪神タイガースはその2005年を最後に優勝しておらず、つまり買収以降の優勝はない。そして、阪急最後の優勝がこの1984年だから、もしタイガースが今年優勝すれば、阪急としてはこの時以来37年ぶりの優勝ということになる。そして、日本シリーズの相手がオリックスということになれば、阪急にとってはこれ以上ないカードになるというのは間違いない。

もし、それが実現すれば、阪神の本拠地、甲子園球場とオリックスの本拠地、京セラドームは阪神なんば線と本線でつながっており、サブウェイシリーズならぬ、阪神なんば線シリーズと言えるだろう。

前回東京オリンピックが行われた1964年、日本シリーズは南海と阪神の間で争われた。ならば、東京でオリンピックが行われた今年2021年、再び関西チーム同士の日本シリーズになるのではないかというのは、あまりにも甘い予想だろうか?

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