ニャンコトバ ニャンガイヘン カアチャンのコトバ
20年間、ニャンコと暮らしてきた。
今、初めて「ニャンコたちとコトバで話せたらよいのに」と心底思っている。
「心で繋がっている」ずっとそう思っていたし、思っている。
けれど、会話するとか、筆談するとか、何でもよい。
あなたの心の中にある「ニャンコトバ」
母ちゃんは聞きたいよ。
聞きたいよ。聞きたいよ。聞きたいよー。
命の選択なんてできないよね。
どう考えても、どう思っても。
あがいても、もがいても。
きっとなるようにしかならない。
お口パクパク息してる。背中と横っ腹がプクプクプクプク一生懸命動いてる。
白内障だからよく見えない。
物にぶつかりながら歩いている。
耳と匂いでいろんなことがわかるのだろう。
私が近くにいるのに気付いた時も、目は合わないから、私が目を見る。
酸素ルームでも、背中と横っ腹のプクプクは変わらない。
お口は少し閉じるから呼吸は楽なのだろう。
自分から歩いて酸素ルームに行く時もある。
「ワタシのお部屋だニャン」
と思っているのだろうか?
呼吸が楽になるとわかっているのだろうか?
最近はあまり呼吸が楽になっていないように見えるけれど。
どう思ってるのかな?
心の中の「ニャンコトバ」聞きたい。
酸素ルームでは安心して寝てるね。
私やオトンが近づくと「出たい!」って酸素ルームの扉をカリカリするよね。
三女ちゃんやオトンや私の横で寝たい?
お部屋にいる時、とても嬉しそうだもん。
三女ちゃんの背中に頭乗せて寝ていると、「母ちゃん、じゃましないで!」と言っているような顔してるよね。
1日元気で、次の日具合悪くて、その次の日は元気で、またその次の日は具合悪い。
ゆっくりゆっくりと元気な時間が減ってゆく。
大好きなちゅーるも一本食べるのが、ゆっくりゆっくりになった。少し残す。
お水も飲み込むのに時間がかかるからゆっくりゆっくり。
ゆっくりゆっくりゆっくりゆっくりゆっくり。
あのね、母ちゃんあなたのこと大好きなんだよ。
そんなこと知ってるか。
この前、息子君があなたに会いに来た時、母ちゃん弱音吐いちゃった。
「横綱だね!って言われていたのに、撫でると背骨が触る。手足も細くて、首輪もブカブカになっちゃった。お腹だけ腹水でぷよぷよなんだけどね。
ずっとお部屋で一緒に過ごしたいの。
一緒にベッドにいると撫でて!撫でて!って私の顔の前に、あの子の顔がある。私も嬉しくて撫でるの。
すると、だんだん口が開いてきて、真っ赤になった舌も出てきて、体中がグワングワンと膨らんだりへこんだりしながら息をしていて、それでも撫でてって手に顔を擦り寄せて来るんだよ。
可愛くて、愛しくて、怖くて、辛くて、どうしたら良いのかわからなくなる。
ただ可愛いから撫でたい。
もっと撫でて!って口に手を置いてくる。
撫でるけど、撫でる度に舌が赤黒くなってきて、口を大きく開けて呼吸するようになっていく姿を見ているのが辛い。
『そのままお部屋にいる』か、『酸素ルームに連れて行く』か、我慢比べみたいになるのが辛い。
私があの子の命の長さの選択をしているようで切ない。」
「命の選択なんてできないよ。何をしても、なるようにしかならない。じゅんみはさんが側にいるのだから、じゅんみはさんの気持ちに合わせてよいと思うよ。」
透明の部屋の中では終わらせたくない。
お部屋でみんなと一緒にいながらがいいな。
2月の発作からずっと思っている。
透明の部屋は、いつも体を呼吸を守ってくれているんだよね。
ありがたいね。
抱きしめていたい。あなたは抱っこが嫌いだから、寄り添って寝ていたい。
でも苦しい姿をどのくらい見ていられるかな?可哀想なのか、私が辛いのか。
頭の中がごちゃごちゃぐるぐる。
こたつテーブルで絵を描いている。
後ろを見ると酸素ルームに入ったあなたが見える。
「母ちゃん、この絵は上手く描けたよ!このページ割りはね、納得いかなくてさ、やり直しする。」心の中で話しかけている。
「まあ、あたしのことは心配しないで描いてみてニャ。」そんなコトバを思っているのか、何も気にせず寝ているのか。
聞こえるのは酸素の機械の
しゅーぷしゅんぷしゅん
しゅーぷしゅんぷしゅん
しゅーぷしゅんぷしゅん
だけ。
絵を描く。
🎨ニャコトバ ニャンガイヘン
でした。
ちっとばかし辛くて書いてしまった。
今日もお昼
12:00には
「ニャコトバ 2 文学賞…」
予約投稿してありますニャ🐾
ニャンミハ