ぬくもり
布団からはみ出た小さな小さな足。
ぷくぷくで柔らかく、ほんのりピンク色。
「冷えちゃうよ」
そっと布団を掛ける。
布団からはみ出た大きな足。
私の顔より大きいし、すね毛はぼーぼー。
「寝相悪いね」
そっと布団を掛ける。
今も足を出して寝ているのかな。
・
布団からはみ出た大きな足。
ゴツゴツして、土踏まずの硬さで仕事での姿が見えるようだ。
「いつもありがとう」
そっと布団を掛ける。
布団からはみ出た小さくなった足。
私と同じ大きさになり、カサカサして骨っぽい。
「風邪ひかないように」
そっと布団を掛ける。
長生きしてね。
・
布団からはみ出た私の足。
足だか足首だか太ももだか、わからない太さ。
「もう少し運動しなさいよ」
そっと布団を掛けてくれた。
布団からはみ出た私の足。
細くなり、シワが増え血管が見える。
「寒くて参ったね」
サッと布団の中に足を自分で戻す。
私の手はこれからも誰かの足に布団を掛けてゆくのだろうか。
・
家族の足が時を伝える。
歩んできた道を伝える。
程良い優しさを伝える。
布団の温もりを伝える。
👣✋
こちらは
「布団から」から始まる #シロクマ文芸部 企画参加作品です!
今回はちょっと真面目に書きました😊
ヘッダーは、まだ右腕が痛くて上手く絵が描けないので、えんぴつでササッと、色も少しだけ。
寒い夜が続きますので、みなさんも布団から足が出ないように、温かくして寝てくださいね。
布団の中には、湯たんぽならぬ「猫たんぽ」が待っているかも🐈♪
三毛猫三姉妹が日替わりでみなさんの布団へ出動しています。
最後までお読みくださりありがとうございます!
小牧幸助さん、たまにゆる〜り参加部員の私ですが、いつも楽しませていただいております。ありがとうございます!
じゅんみは
読んでくださりありがとうございます! 嬉しくて飛び上がります♪ 私の心の中の言葉や絵を見て何か感じてくださればいいなと願いつつ。