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「陶芸家になるには」ースタイル編ー 15 <離:スタイルを育てる>
▽アウトプット(質)
惹かれるポイントや、コンセプトが見えてきたら、今度は作品を完成まで持っていきます。
先ほどの粗削りな部分を、自分が納得いくまで明瞭にしていくイメージです。
これがアウトプットにおける、質となります。
作品を完成まで仕上げると…
全体の雰囲気を感じることができる
細部まで確認することができる
このような、ラフスケッチでは見えなかった部分が見えてきます。
これらが見えてくると…
惹かれた部分が明確になる
問題点の発見
要求される技術
など、次のアウトプットに繋がる要素が見えてきます。
そして、改善を施し、質を上げていく…
このようなサイクルです。
〆切
作品を「完成させる」=「終わらせる」のは、実はとても難しいことです。
なぜなら、気になる部分が後を絶たず、時間の許す限りずっと触っていたくなるからです。
ですので、強制的な〆切を設定しましょう。
それは納品日、講評会、定期的にSNSに上げる…などでも構いません。
とにかく、〆切を決める。
それに向けて、絶対に完成させる。
これがポイントです。
実際、「納品がギリギリになる問題」は、昔から作家のあるあるです。
しかし、この一度の完成が、究極的な終わりではなく、次のアウトプットサイクルへ繋がる「創ることの基本構造」の一部だととらえれば、全体的な制作人生の一環だと、腹をくくれます。
完成はあるけど終わりはない
それがアウトプットです。