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「超完璧な伝え方」その①

コミュニケーションはどのフェーズにおいても要となると確信している。
なのに「1番大切なのは人と話すときに臆病になれるかどうかです」と、この本の表紙裏カバーに書かれてある。
人は、マイナスから様々なことを学ぶということか。

私は伝え方についてはいまだに難しいと感じるアラフィフである。
黄皓氏の「超完璧な伝え方」を通じて、自分のコミュニケーション力の再確認をしたい。


「八方美人」


この言葉を聞いて、どんなイメージを想像するか。
私はあまりいいイメージではなかった。自分に「八方美人」な部分をどこか感じていたからだ。

「相手の気分が良くなるように」「相手が喜ぶように」など、主語は相手。
どの場面で使うかというと、あまり親しくない相手に使う場合が多いような気がする。

「コミュニケーションは1人では取れない。」
この本の冒頭に書かれているが、まったくその通りだと思う。でも、いくら「相手の為」といっても独りよがりでは「思考停止」と筆者は語っている。
あくまでも「相手にきちんと完璧に伝える努力をする」ことが大切。

これは嘘をついて「自分の信念」を曲げてまで相手に迎合するということではない。

「自分の信念」は持ちつつ、伝えたい相手に合わせてコミュニケーションの方法を変えることで、様々な考え方を持つ「相手」に自分の思いを「八方美人」的に届けることを表している。いかに正確に自分の思いを伝えることが大切なのだ。

うまく伝えられない要因

「人の話を聞いてない」
「言葉以外のコミュニケーションを意識していない」
「伝えることと伝わったことの違いに気が付いていない」
「ワンパターンのコミュニケーションしかできない」
自分の思いをうまく伝えられないと思う人の原因4つがあげられていた。

確かに、この4つは耳が痛い。
特に「伝えることと伝わったことの違い」には敏感になっていなかったように思う。「言ったのにどうして伝わらないの!!」なんて、身近な人には特に頻繁に思ったりしたものだが、それってただ「伝えた」だけだったのかももしれない。
そういえば「愛を伝える5つの方法(Gary Chapman)」にも「相手の言語に合わせる」ことが書いてあった。
コミュニケーションのゴールは「相手を動かすこと」。
自分の目的達成のために相手の状態は常に把握しておかねばならない。

自分の伝え方は相手と比較されている。

意外に重要だと思ったこの筆者の言葉。
ついつい相手も同じだと思ってしまいがち。
自分と相手が同じだと思ってしまうと「自分にとってはよくても相手にとってはよくないコミュニケーション」が永遠に続いてしまう。
相手の受け取り方は自分とは違う。
伝わらないからと「相手のせい」にするのは、自分も相手も成長が見込めない。それは身近な人も同じ。
千差万別にある伝え方を駆使するための努力が必要なのだ。

色んな伝え方があるものだ。

「負けるが勝ちこそ」が超完璧なコミュニケーション

コミュニケーションの「勝ち負け」は「心の満足度」で決まる。あくまでも主観的なものなのだ。(だから難しいということもあるのか。)
そしてその勝敗は「6勝4敗」を目指すのが丁度いいと筆者。
それでいて相手には「5勝5敗」に見えるようにするのがいいそうだ。
どういうことか?

自分が優位に立つようなコミュニケーションをとることが自分にとっての目的達成につながるので、「勝つ」ことが目的ではあるのだが、圧勝だったり、毎度勝っていては相手に不満を抱かせることになる。そこで筆者が勧めるのは「6勝4敗」。さらに、そのためには「まずは一勝を相手に持たせる」ことが大切だという。

心理学には「返報性の原理」という考え方があるが、相手が「勝てた」と思うとお返しに相手の話も聞いてやろう、という心理になるものだ。
例えば、パートナーとのお出かけで自分の行きたいところと相手の行きたいところが違う場合、「話が合わない」ではなく、「じゃあ先にあなたの行きたいところに行きましょう、そのあと私が行きたいところに行くのはどうか」と持ち掛けると相手も気持ちよく自分の意見を取り入れてくれる、などなど。

ビジネスにおいても、たとえ相手の提案に賛同できなくてもまずは「その案いいですね!」と相手に1勝を持たせる。そのあとに「ではその提案にさらに変化を持たせるのはどうか」と持ち掛け、自分優位の方向へ。
なるほど、学び多き言葉である。

自分優位なコミュニケーションにして勝ちを意識


でも、勝ってばかりだと相手もさすがに負け越してると感じることも。「あなたの意見を聞けたおかげで勉強になった、ありがとう」という気持ちを伝え最後に相手に花を持たせると「6勝4敗」が成立するのではないか。
コミュニケーションは主観で成立するものだからこそ、相手に「勝った」と思ってもらうことにも敏感になることが大切なのだ。


ここまでもすでに私にとって学びが深いのだが、具体的な「超完璧な伝え方」の方法は、次回の記事にまとめていきたい。

ここまで読んでいただいてありがとうございました^^


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