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【カタギリ】風の街から

風の街シリーズ(いつからシリーズになった)も3つめになってしまった。

さっそく参りましょう。
(ちなみに2回目の『スカルの肖像』鑑賞後なのでまた熱が再燃しております。)

まずは本作から


東映

『仮面ライダー×仮面ライダー
       フォーゼ&オーズ
            MOVIE大戦MEGA MAX』

当時恒例になってきていた冬映画シリーズ。
冬映画の1番の見どころは放送中のライダーと前作ライダーの共演であることは間違いない。
そう。今作のWはゲスト的出演である。
(栄光の7人ライダーもいるよ!)
主役はフォーゼとオーズ。

今作の監督はこの記事ではおなじみになってきている坂本浩一監督。
(当時放送中だった『仮面ライダーフォーゼ』でメイン監督を担当)

正直これまでの話と直接的な繋がりはWにはほとんどない。

私は出るからには出るだけの理由と見せ場が欲しいと思っている。
(これまでにただ出ただけという作品があったりなかったり.…)

今作にはそれだけの理由と見せ場が主役でないのにこれでもかと用意されている。
(栄光の7人ライダーも!)

私が坂本監督へ寄せる信頼が高まったきっかけの作品になったと思う。

終盤の翔太郎•フィリップたちと英司(オーズ)の再会。弦太朗(フォーゼ)との邂逅。

からの4人変身。ファンが妄想したものがそのまま映像として拝める。

Wとしての出番は少ないが、見応えはしっかりあるのでぜひ見て欲しい。


続くのは映像作品ではない。

講談社キャラクター文庫

文字通り小説である。
小説仮面ライダーはWだけでなく、クウガ〜ジオウ(ビルド除く)まで刊行されている。
テレビシリーズの後日譚になっている物や全く別の物語として描かれている物など作品によって様々である。

Wに関してはテレビシリーズの第32話と第33話の間にあった事件が描かれている。

著者はWでメインライター(脚本)を担当された三条陸氏。その為本編では描ききれていない設定が描かれていたり、事件の謎に挑むのは翔太郎ではなくフィリップになっていたり、1エピソードとしてとてもおもしろい。

共感してもらえる人がいるかとても不安なのだが、これまでのテレビシリーズや映画を追ってきていると不思議なことにセリフがある場面では翔太郎が桐山氏の、フィリップが菅田氏の声で会話しているのが聞こえてくる。
合わせて、ドーパントが暗躍している場面、地球の本棚に入った時、謎を解明している時、あの決め台詞を言う時、決め技を使う時等々、印象的な場面で流れるBGMが脳内で流れ始める。

頭の中で映像と音でWの物語が再生される。

非常に不思議な感覚で、気持ち悪いと思われるかもしれないがそれだけWという作品を愛し、見ていたのだと実感できる気がして心地よい気分にもなる。

映像だけでなく、文字でも風都の風を感じることができる。テレビシリーズを見た方はぜひ一読をおすすめする。
(風都探偵でやってくれたりしたら嬉しい。)


これで完全にWの物語は一区切り着いたのだと思っていた。
(いくつかの作品でゲスト出演はあるが、ほぼモブ。
 アクセルのドライブVシネマ出演は割愛)



この小説の刊行から数年。
思わぬ形で風都の風が吹いてきた。

小学館

2017年に週刊ビッグコミックスピリッツにて『風都探偵』としてWが帰ってきた。

当時の私は喜びと同時にどのように展開がされるのか想像ができなかった。
というのもこれまで前例が無かったからに他ならない。


漫画の仮面ライダーと言えば、原作者石ノ森章太郎先生の『仮面ライダー』
現在も連載中の村枝賢一先生による『仮面ライダーSPIRITS』『新 仮面ライダーSPIRITS』

がすぐに浮かんだのだが、どちらも『風都探偵』のような続編ものとしての連載ではない。
(SPIRITSに関しては9人ライダーのその後ではあるが『10号誕生! 仮面ライダー全員集合!!』を独自展開したもの)
↑めちゃくちゃカッコいいので是非。


いざ連載が始まればその心配は不要だった。
監修にテレビシリーズのチーフプロデューサーだった塚田英明氏、脚本に三条陸氏、ドーパント(敵)デザインに寺田克也氏。
Wを作り上げた方達が集まってまたWを作っている。
Wじゃないわけがないのだ。

読み始めると、小説版同様に2人の声が脳内で聞こえてくる。しかも今度は漫画の描写付き。
(連載初期全然変身しないからしないまま物語進めるのかと思った。)

初変身(だったと記憶している)が掲載されたスピリッツには桐山氏と菅田氏が並んでガイアメモリを持ち、変身ポーズを取っている2人が表紙が飾っており店頭で並んでいるのを見て涙が出そうだった。

『風都探偵』の魅力はそれだけではない。漫画ならではの描写、漫画でしかできない表現(風景、ドーパントデザインetc.)が多く使われている。しかし、ここぞという場面、実写で見たことのある画が広がっている。漫画だからできる描写と実写の良さのいいとこ取りである。

漫画からのオリジナルキャラの「ときめ」もまた妖しく、色っぽく描かれており、魅力的である。
敵組織もテレビシリーズを超えるほどの強大さを秘めており、また風都に危機が迫っている。

漫画だからこそWという作品がより広く深く続いているのだと思う。

漫画は現在も週刊ビッグコミックスピリッツにて連載中。単行本は17巻まで刊行している。


さあラスト

公式X アニメ「風都探偵」公式 
より @anime_Fuuto


アニメ『風都探偵』である。
(ここまで来るのにこんなにかかるとは思わなかった)

本作の制作決定を発表したのは2021年4月3日。
仮面ライダー(初代)が放送開始50周年を記念し、仮面ライダー生誕50周年企画の一つだった。
(他に2作品の発表あり。 仮面ライダーBLACK SUNとシン仮面ライダーもこの日に制作が発表された。
どちらもAmazonプライムにて視聴可能!)

制作の発表から一年半ほど待ったわけだが、(他2作はもっと待つ。)待たされただけの価値はあった。

実写の雰囲気はそのままに、漫画ならではの表現や描写が映像で動いている。音楽も実写を彷彿とさせながらも一新されている。

キャラクターボイスは全て声優の方が担当している。実写が好きであればあるほど初めは違和感や抵抗感があるかも知らないが、その心配はない。確かにそこに翔太郎やフィリップたちが風都にいる。
(翔太郎とフィリップを担当している細谷佳正氏と内山昂輝氏はゲーム作品にて同キャラの声を担当している。)

アニメを見てからは漫画を読む時は細谷氏と内山氏の声が聞こえてくる。
(当然桐山氏と菅田氏にも脳内変換は可能←キモ)


なにより椛島洋介監督を初めとするアニメ制作陣からのW愛が画を通して伝わってくる。
私は3話のバトルシーンで涙が出てきた。

アニメ『風都探偵』は舞台版も上演されており、映像化されているので、興味がある方はチェックしてみてほしい。(刃野刑事役はテレビと同じ人!)

アニメ風都探偵は1〜3、5巻をテレビ(便宜上)、今回の映画で6巻までをアニメ化。

少しでも興味がある方は是非劇場に足を運んでいただければと思う。


テレビ1話と2話は無料で視聴可能だ。

テレビシリーズは多くのサブスクサービスで視聴可能だ。
なおBS松竹東急にて毎週火曜23:00から放送中。
(再放送あり)
現在6話までの放送を終えているがイッキ見はしんどい方はまだ間に合う範囲だと思うので、見れる視聴環境の方は検討してみてはいかかがだろうか。
(私は毎週見てます📺)

映画やVシネマまで抑えるなら

こちらのサービスがおすすめだ。
これまで紹介した映像作品は追加料金なしで視聴可能だ。



こんなに書いてきたのは感想を書き留めておくことが第一だったが、少しでも映画を見てくれる人が増えてくれて、『仮面ライダーW』という作品を多くの人に知って欲しいという思いで書いてきた。
なにより、映画が好調であればアニメの2期制作に繋がるのではと思っているからに他ならない。
東映の方が見ていれば是非2期よろしくお願いします。
(見てない)


長々とお付き合いいただき感謝です。
(こんな記事でもおもしろいと言ってくれた主催ありがとう)
これでW関連はひと段落です。
最後はこの言葉で締めさせて欲しい。




さぁ、お前の罪を数えろ!





カタギリ

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