あなたにとって ファッションの快感はどこにあるのか。同じボーダーをファッションショーにも、病院でも着る事例から。
私にとって、ファッションの快感はそこなのよ。
リアーナはこういっている。
「スタイルを組み立てるとき、私はあえて自分に挑戦するの。ものすごく面白いシルエットとか、ちょっと普通じゃないものとか、そういうのをいつも見つけようとしている。私らしくなければいけないから。私にとって、ファッションの快感はそこなのよ」
あぁこの感覚、だよなぁーと思う。
自分に挑戦、私らしくなければいけない。とか
そういう若者だったし今もそう。
自分らしさを土台に変幻自在を目指す。
でもね、起業してからいろんな顧客と出会い、様々な人の生き方や価値観を知って、私の考えは「自分らしさを土台に、人や場所によって装いを変幻自在に操れるようになること」への追求に変化していった。
装いの真の楽しさ、尊さ、終わりがない表現ができるようになって、自分らしさの質が深くなったと同時に、この考えとスキルのおかげで人生は間違いなく好転した。
それは自分の思い込みの箱を出続けたからだと思う。
思い込みは多々あるが、若い時分は特に、パーソナルスタイリングは見かけのビフォーアフターを作れたらいい、というくらいに思っていた時期すらある。
自己表現は自由なんだ!とTPPOSM(TPO進化形)の概念を作る自分など想像できないような時期もあったよな。
でもそれじゃ、顧客さんが真に幸せになれなかった。(快感がない)
驚かせるのも簡単、そうじゃなくてもっと本質的な快感。納得。
表面的なお洒落では快感がない。
また、自分はこういう人間だ!これが好き!で自分の自己満足に留まるスタイリングにも、魅力を感じなくなった。
箱から出た結果、パーソナルスタイリングの職業と概念を広めてはきたけれど、その先があることに気づいて「表面的なお洒落」では、私は快感がなくなってしまったの。
表面的に似合うを着たり顧客に提案するならもう AIで十分だなと。
例えば皇室解説の仕事を引き受けた時、 私の定番・ロックな革ジャンスタイルで解説すれば聴く人は話しが頭に入ってこないだろう。特に仕事では、その場その場で説得力がある装いというものがあって、そこに忠実にスタイリングすればクライアントは安心する。
いつどんな時でもライダース姿でインタビューを受ける川久保玲は格好いいけれど、そういうことが通用する人間テ、正直ごく少数よね。
あぁ 安心=快感があるのとは違うの。そうじゃない。
快感は自分との戦い。その「場」あってこそ磨かれていく感覚。
私の場合、モード学園で二十歳の若者達と戯れながら講義した次の日に
企業のトップリーダーやその土地の名士へ向けての講演会で登壇することもある。まさか同じ服装でいけないわけ。
でも、そのこと自体が私の快感なの。ストレスじゃなくて。
この場では、こうでなくてはならない、という自分のテンションが落ちる服装なら、正直そういう仕事は請けないほうがいいとさえ思う。
誰かのせいや、シチュエーションのせいにして、いけてない自分を装うなんて、ほんとうに意味がない。
そこに自分がない、ということになる。
私の快感はそこにあって、どんなシチュエーションであっても
自分を貫く要素を捨てきらず、その場の価値を上げられるのかという問いと、そのための準備や発想、アイデア、オリジナリティーを見つけていくことに快感が在るのだ。
制限があるからこその、やりがい、快感。
なので決して、このスタイルに快感がないわけではなく、むしろ制限がある戦いは楽しいのだ。
この人の話を聴こうと思ったり、話す前から期待をもてたり、
それは 単なる間違いのない無難なだけの服装ではない、と私は思っています。(考え方は自由よ、賛否両論普通。)
だから、快感はひとそれぞれ。
表面的に上手くコーディネートができればそれでいい、という人が駄目だとも全く思わないし、診断やAIが選んでくれた服装が頂点で快感なら
それがその人にとっての答えだから。
でも
ファッションは答えを貰った、と思った時点でつまらなくなるもの。
川久保玲は、こういっている。
「何かと戦う服を着ると、勇気が湧いてきます。」
あぁ凄く共感する。若いリアーナの言葉以上に。
彼女にとって何かと戦う戦闘服が、快感なのだ。私も、少し似ている。
私自身も 日々何かと戦って生きてきた。笑
そして何かと戦うために、ギャルソンを着ることが多い。
実は、さきほどの登壇で着用している黒ロングタイトスカートは、意外かもしれませんがコムデギャルソンのものなの。密かにいろんな意味で戦っているのです。
結局、生き方表現が服であり 言い訳せずどんなシチュエーションでも持ち味を捨てず表現すること。
快感がどこにあるのかが、その人の持ち味とも言えるので。
もう似合うをサービスに頼る時代は終わる。
AIや診断に頼らず、ともにブランディングできる能力があり、相手に寄り添い選ばれるスタイリスト以外は衰退していくだろうなぁと思います。
2001年にパーソナルスタイリスト、世の中に必要だよねと直感で思ったときと同じような匂いが今しているんです。
パーソナルスタイリングの世界、一通り似合うの表面的診断が出尽くして、これからが本番だよなぁ。
楽しい時代になりますね。
以下は、私がどんなときでも快感を感じながら服を着ている事例としてあげておく。
例えば 同じボーダースタイリング。
ゴルチェショーを見に行った時は
この日の装いのテーマはマリンモード。↓
自分らしさは、どんなに爽やかなマリンでも、ロック精神が散りばめられているところ。単純に爽やかなもっとシンプルで万人受けするマリンができないわけじゃない
私のテンションが、それじゃ上がらない。
相手やシチュエーションに合わせて安心なだけでも、それは同じ。
その攻めぎあいに、私は快感を感じているのです。
病院へ
ファッショ二スタが集う東京2大パーティでも、そのテーマや主旨によってスタイリングは変幻自在に。
日本が誇るファッションアイコン、花千代さんが主催のパーティー
こちらは 最高に素敵な蜂谷さん主催、グランハイアット東京で行われるブラックタイクリスマスパーティーの様子。
どちらのパーティーでも、快感マックス。
どちらのほうがテンションが上がる、とか私にはなく、両方が自己表現と社交の場であり、その場が少しでも 主催者とお会いした皆様にファッションと在り方で恩返しができたら、と思うのです。
それには自分自身が「快感」を感じていなきゃ。
ファッションのどこに快感を感じるのか、自分自身がわかってそれを体現するたのしさ、そこには大きくマインドが関わっているのです。
マインドフルファッションR&ギフトファッションR
だから進化系として
マインドフルファッションR&ギフトファッションR を提唱。
もうすぐその認定者が世に生まれるので、このことも皆様お楽しみに。
さて、あなたのファッションの快感はどこにある?