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ファッションなんて「おまけ」みたいなもん。やっぱ、その人の「在り方」がなんぼなんであって、たかが服。でもね、、ポケットチーフを手作りしながら思うこと。

一枚持つなら、白い麻。


来月初頭から、年内10のファッション公演会が目白押し。
その準備で追われる中、ポケットチーフを手作りしている。

ポケットチーフを一枚持つなら麻の白ですが、カジュアルでちょっと挿すものなら 決まりはないんです。

麻100&のホワイトチーフ。大きさも各種揃えている。こちらは購入して何十年も活用しているもの。

なぜ麻の白?と聞かれて一言で答えるなら、一番フォーマル度が高いからですね。シルクじゃなくて?と思うでしょうけれど、正直ビジネスのシーンで
昼間の商談にシルクは無粋。

もちろん夜のパーティーで、タキシード着るにも何にしたって、一番スマートなのが麻の白で、これは季節を問いません。

まぁ 今回はポケットチーフの解説がしたいわけではないので、上記は余興でちょっとだけ知識的なことを。


正しそうなことを教えるだけなら、他に代わりがいるのであって。



只今講演会に参加されるオーディエンスの為に、ネクタイの結び方や靴の磨き方、ポケットチーフの挿し方を伝授する実践タイムがあるので、そこで使用するための道具を準備中。

9月8日に行われるのは 群馬銀行さんでのファッション講義。
バンカーマンが視聴者ではなく、取引先である企業のリーダーの為のファッション講義。

コロナで3年間はリアル講義中止になりましたが昨年から復活。

こんな雰囲気で群馬県を代表する企業様のリーダーが参加されます。


ファッション好きは、結構嫌われる。


わたくし、こうした講義にお招きいただく度に思うんですけれど
自分がもし、ファッションに さほど興味なく、人に失礼ではない程度にちゃんと装ってはいるとして、わざわざ東京から講師が来て
洋服の着方の「正しさ」とか、わけがわからない「センス」の話なんかされたら、なんと言うか「うざい」だろうなぁと思うんですよ。

ウザいし、なんだか服装チェックされそうで怖いし、はっきりいって、参加するのに躊躇しますよね。特に男性にはその傾向が強いと思います。

なぜ、彼らがファッションを まぁまぁ嫌うのか?

それは ファッションに携わる人間たちの、言葉にしにくい「軽さ」のようなものに拒否反応があることが理由の一つ。中身が薄っぺらそうなのに、表面的に服装にちょっと自信があるからといって、なぜそんなに偉そうなんだと。根拠なき自信満々な雰囲気が嫌い。

これ、想像じゃなくて、本当の話ね。わたくしこの道35年なので、数え切れない多くの顧客様方と人生を過ごしてきました。
実際、「政近さんと出会うまでは、ファッションをやる人が嫌いだった。ここまで本質的にお話される人に会ったことがなかったので、おしゃれで自信ある感じの人は全体的に正直受け付けなかった。」という方の多さは、尋常じゃないんです。

おしゃれな人に、憧れを持ちたい気持ちはあっても、本当に憧れられる対象の人は皆無に等しく、それはやはり中身を感じられなかったから、という理由が圧倒的だ。

私が「装いはギフト」を提唱してきたのも、おしゃれな人が自己満足に見える、という嫌悪感に対して、そういう人ばかりではない、ということを伝えるためでもあった。
なぜそれを着るのか?という問いの中に
パーソンへの思いやりという「ギフト」を装うことの重要性は、センスの良さを超えて相手の心に届くもの、またその場の価値を上げることに繋がるのだという考え。

基本としてギフトファッションの学びがあれば、ファッションが嫌いな人も、真の装いの深さを少しは学ぼうという気になってくださるものである。

私はこの力を「装力」と呼んでいて装力を身につければ、その人の可能性を全うに世の中に伝えられると心から思っています。

逆の話もしましょう。

服装になんとなく拒否反応がある方の多くは、私から見て「もったいなさ」が否めない。せっかくの生き方、あり方をお持ちでありながら服装がいまいち。これもまた、ファッションだけで自己満足に見える人の間逆にありながら、その両方が、正直イタイ&もったいない姿なのかもしれないですね。

話を戻しますが、はい、こんな雰囲気で群馬県に行くわけですから
見た瞬間は 100%ドン引きされます。
はい ファッション好きなイタイおばちゃん 来ましたね、と。

しかし上記のような話を丁寧に伝え、知識と感性の両輪で「本質」をお伝えしていくと、だんだんと全員が「本気」で「温かい目線」にて聴講してくださいます。

終わったころには 皆さんこの笑顔。ここまで打ち解けることができます。
この画像は、また違う年のものなので、私の衣装が違いますが打ち解け画像としてわかりやすいかなと。

要するに、私のことを 外見ではなく、本質から理解した結果なんだろうと思います。真に興味を持って頂いた、ともいえますかね。

参加者の皆さんのスーツの基本チェックなども行っている図。この時間はまだ少し緊張、ですね。
終わった直後のご様子です。皆さん 素の笑顔。

じゃぁ最初から、誰もイタイと思わず拒否反応ゼロの、いわゆる登壇ファッションで帽子も被らず行けばいいじゃないですか、とお思いでしょう。

ええ、それも 御もっともなんです。

しかしですね、たった一日の、短ければ60分の講義で、人の心に入っていかない 可もなく不可も無い話やファッションで、何かが遺せるかしら?

せいぜい 「長年ファッションをやってる先生のような人が来て、正しそうなことを教えてもらった」。で、なんだったんだっけ? で終わるんですわ。

こちらは内外情勢調査会での登壇ですが、やはり 普通ではありません。
いわゆる 登壇ファッションとは違いますね。
これは 「わざと」であり、自身の生き様を伝える為のものでもあり
視聴者に「感じて 考えて」頂く為のギフトなのです。

注 お帽子は屋内で被っていいものと良くない物が在ります。今回はその話はしませんが。

手ぬぐいからチーフを作る。

余興&前座が長くなったが、本題に戻ります。
で、これ実は 手拭いから作っているんですよ。麻混コットンのポケットチーフです。

しかも100均。

一枚ずつ愛をこめます。ちょうどいい質感に仕上がりマスネ。
ポケットチーフって、シルクじゃなきゃいけないと思っていた、という方も多いですね。

こういうのね。シルク無地。

シルク柄。

一番上のはリバーシブル。

もちろん、ちょっとしたパーティー ビジネスアタイアのシーンで活躍するし、カジュアルなジャケットとジーンズの際にも。


ケチっちゃいけない、一生使う道具。


18歳の頃から愛用している工業用ミシン。シンプルな構造で無駄がなく、どんな生地も(例えばレザーや厚手のジーンズを重ねても)しっかり縫える。いい仕事をする、私の仕事道具だ。お金もなく バイトをしまくって20回くらいのローンで買ったけど、元をはるかに超えていく働きぶり。一生使うようなものを けちってはいけないというのは自分の流儀でもあり、それこそ
「在り方」
なんですよね。

18歳の学生には目が飛び出るほどの高価なものであったが、58歳の今まで使い倒してもまだ衰える兆しナシ。
そんなミシンで縫われたのは 手ぬぐいのポケットチーフ。

そういうのが 粋だとも思うんだよなぁ。

心が動かなくては意味が無い。

私が言いたいのは、
はい ポケットチーフ持っていますか?持っていないなら買いましょう!とか こうやって折るんですよ、みたいなことなんて、 誰だってできるじゃん、ということなんです。そして ないなら買いなさい、って言われたくないことだったりもする。(本当に必要なものは買って貰いますけど。)

もちろん、そうした投げかけや折り方というスキルを伝えることは有意義です。
でもね、心が動かないんですよ。

「教えてもらっても、俺は使わないし買わないかな」という本音。

このスタイリスト、わざわざ作ってきた?
ポケットチーフだって、まともなものを購入すれば高そうだけど100均なのか!しかも折り方が簡単そう、、

などと親近感を持って下さってはじめて、心を開いていかれるわけで。

ね、こんな風に粋に使えちゃうよ。

ポケットチーフは正方形じゃなきゃいけない、とかもないのよ。
以下は正方形から折ると、ちょっと余りが出ちゃうから、どうしたらいいんですか?という問いも多くて。左端余ってますでしょ。

手ぬぐいを3等分して作ったほうは折りやすいのだ。

間違っちゃいけない、とか センスがなければ 負けなんじゃなくて。


こうじゃなきゃいけない、じゃないんだな~という開放が
「ねばならない」を言われると思っていた彼らの心を溶かしていきます。
しかし、それを可能にするのは基本を知っていてこそ、ということは、ちゃんと伝授します。

あ、じゃぁ ハンカチでもいいんですか?というという問い。
ええ、私はよく使うし、麻のチーフが高っと思うなら白いハンカチは代用できます。画像はハンカチ。ドットのコットンも使えマスネ。

また私はスカーフではあまり使わないスカーフを4等分に切り、ポケットチーフにすること凄く多いですよ。

このチーフは ベネトンのスカーフを切ったもの。

これね、まだ端を縫っていない状態のときのもの。↓

そして他3枚は、プレゼントしました。同じ柄なのでチーム感がでますよ。

プレゼントしたお一人。同じチーフをさしている山下拓也さん。ファッションを本質的に学び続ける方のお一人です。この日は別の講演会にてヘルプ頂いて、この画像は打ち上げの様子ですね。


自分が「聞く立場」になってファッションを考え講演会を構築していくのですが、そんな準備は心底楽しく、幸せな気持ちになります。
準備は、相手の為にすることであって、やはり 自身の在り方が問われるものです。

そう、「東京から、テレビに出ていて本も何冊も出しているようなスタイリストがやってきて、正しそうな講義と、センスが無い!とか上から言われそうな、出来れば避けたい講義だよなぁ」(たぶん これが本音)、のスタートから、
「本当に聴けてよかった、学べて良かった、最高!」と思って頂こうと思ったら、一筋縄ではいかないんです。

お洒落の方法やスキルのてんこもりだけでは、全く適わないと思うから。

自分のファッションの経験からだけでは不可能で、政近という人間がどう生きてきて、どういう価値観を持ち、その上でファッションの力を伝授しなければ、本当の意味で誰も振り向きはしない、ということ。

自分自身が、ファッションを教えながらファッションを追求するからこそ
ファッション中心で物事を考えてはいけないと思っているし
日々の「あり方」が相手に伝わらない限り
親近感も、説得力も、憧れもない、
それがファッションの捕らえ方の一つだということ。

実際、自分自身もファッション業界に身をおきながら、人様とお会いするとき服は付録で見ているよなぁ、と思うものね。

それをどう伝えられるのか、って あらゆる物事の、準備なんですよね。

もちろん、その付録が素敵であれば、中身はもっと素敵に感じるし、あくまでも相乗効果であること、が大切なんだよなぁ。

一方で、されど、という視点。

そして、こういうことは全くかんけーない自由な縛りの無い「場」では
こんな気難しい事は考えない、という自分も本当の自分であり、ファッションの捉え方の一つです。

その人がどういう中身であれ、圧倒的な存在感や個性を放つ人は大好きですから。

ただね、そういう人こそ、結局つきあっていくと
とてつもない人生を歩んでいて、そのオーラが外に反映しているわけなんですけれどね。たかがファッション、とは到底思えない滲み出るものの唯一無二感。

きっと 中途半端なお洒落に「見える」次元の人達によって、多くの人が服嫌いになっているのであって、上記のような次元が違う素敵な人と出会うと、これまた人生も価値観も変わります。それくらい力があるもものだってことが本能的にわかるから。

そう 人間の力に服の力も合わさったときの、もうどうにもならん素敵感。
これほんと、たかが服、、されど、、、。

考えてみれば 人並みはずれてファッションが格好いい人間が
中身がダサいはずは無い。
何度も失敗したり打ち拉がれた経験などをお持ちで、それを乗り越えた人間の格好良さなど、滲み出てくる「生き様」が服にも浸透しちゃっていますから。

たちうちできませんわ。

服はおまけ、付録のようなものだけれど。
されど、、、というところは解説できないものでお金では買えないもので在ります。


さて、今年の講演会目白押し準備も、着々と進行中。
ラストに、9月8日登壇ヘルプに来てくれるメンバーとのZoom打ち合わせの様子で、今日は締め。


皆さん、ありがとう!強力な助っ人であり、本質を学び続けるツワモノ達です。


※ noteはさぼりさぼり書いております。汗
地道に読者が500人近くなっていて驚! ありがたいことです~
日々はFBを主流にSNSやっていまして
FBのほうはFacebookさんから特別なブルーの認証バッチを頂いています。
(これ自分では気がつかず、読者さんから教わった、あほな私)

ま、それくらい長く読者さんも長年のお付き合いで沢山の読者の方へ発信していますので
ちょっと覗いてみてもくださいね。noteもちゃんとやらなきゃだわ。

https://www.facebook.com/junkomasachika



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