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「究極の白Tシャツ&デニム」という課題。あなたならどうする?この背中は世界が認めるカイハラデニム、元会長の後姿。一生かなわん・・・

「究極の白Tシャツ&デニム」という課題を あるシチュエーションを想定してだしてみた、話。


マインドフルファッションスクールMFJの課題は、こう出る


あるシチュエーション、とは以下の内容。


究極の、白Tシャツ & ジーンズ (ロゴなしが望ましい)で
福山&鞆の浦に GO

MFPマスターコース学外授業で、広島県福山市のカイハラデニムの歴史資料館と工場を訪ねたあと、鞆の浦を皆で探索するとを想定する。

季節は、夏。

勉強してきたことのすべてを思い出し

ギフトを忘れず、TPPOSMや自分の体型(BODY) アイデンティティーもジェンダーも 考え抜いて(他にも多々あるよ)

福山&鞆の浦に GOしましょう。

世界が認めるカイハラデニムを訪問することの意味。

カイハラは今や リーバイスも担う世界的企業です。

政近の故郷福山、実父もアパレル&縫製会社にて
デニムを主に扱う企業経営者でした。この話はまた長くなるので割愛しますが

ファッションを学ぶに重要な知識として カイハラの功績は欠かせないものです。日本人であること、または、日本で暮らしたことがある皆さんにとって必要不可欠な 大事な知識、経験、出会いとなることでしょう。

というのが課題の大筋。
ここに、まだまだ学んだ課程を課題に含ませ、装いの表現するという、ややこしい要求・問いがあるのですが カリキュラムそのものの流出になるので
公開はここまでとします。

画像はカイハラデニム貝原会長と初めてお会いしたさいのもの。
私の福山講演会に足を運んでくださいました。
私は故郷福山バラの街をイメージで装い、会長(実際は3月で会長を退任されていますが 私の中では 会長です)はやはり デニムスーツでお越しくださいました。格好いい!
ダークスーツの視聴者全員のなか、とてもギフトな存在感。
このときつけていらした ラペルピンを私にどうぞとプレゼントしてくださり、私はジャケットに頂いたピンを当てています。

そして 昨年10月、帰省した際に資料館見学とお仕事の件にて
会社訪問をした際のショット。

初めてお会いした日と同じブラウスでお邪魔しました。箔加工のスーツにも意味があります。

会長自らが丁寧に会社の歴史から現在に至るまで本当に丁寧にご教授くださいました。

手に持っておられるのは絣。元は絣を生産していたことからお話は始まります。

最初に通された部屋。
歴史の重みを感じる歴代社長様方の写真が並ぶ。もう私はこれだけで心にくるものが、父と過ごした日々を走馬灯のように思い出したりも。
父の会社で扱っていた生地は カイハラのものだったし、自分が初めてファッションに目覚めたジーンズ(パンタロン)は 父の会社でサンプルとして作られたものだった。ラッパズボンとも呼ばれたそのジーンズをはいた瞬間 
私は 自由になった気がした。

ビートルズのようにマッシュルームカットにした小学校1年生。
部屋に通され、お茶が運ばれるまでの時間、私は自分のルーツとも向き合った。

この日のことは、改めてnoteにまとめ 後世に遺したいと思う。

ご存知な方はもちろん多いとは思うけれど 改めて。カンブリア宮殿出演時のカイハラ会長。
このときもやはり デニム生地で作られたラペルピン。バラのまち福山の、ばらのデザイン。本当に素敵です。お仕事への愛や、誇りを感じるお姿です。


ということで こうした企業を訪問し、元会長直伝でアテンドしていただけるという超貴重・奇跡的な幸運をどう、装うのか問われたわけです。

鞆の浦観光は もちろん皆で行くけど、そっちは おまけ。

おまけといったって、あのポニョの舞台となった鞆の浦、1000年の歴史、申し分のない観光地でもあるわけですが、学校のミッションはあくまでも、カイハラに訪問することが第一目的。

この流れをどう 白Tとデニムでスタイリングするのか?というところが
問われた課題です。

課題に答えはない。すべては「問い」

鞆の浦観光をしっかり楽しみたければ、個人的にもう一泊でもして堪能していただきたいし、その計画をするもしないも自由。
私が出す課題には 答えはありません。すべては なぜそれを着るか?=
すなわち どう在るか?の問いです。

私は故郷でもあるので、何泊かする想定。
カイハラさんとは何度かお目にかかり企業訪問もしているとはいえ
学校責任者・引率者としての立場。レジェンドとお会いすること、働く社員さんたちへの敬意、工場で服装が邪魔にならないか?
はたまた、お土産は何を持っていこう?

こんなことを想像し、問いを立てればおのずと準備することが見えてきます。


準備する者がすべてを制す。


マインドフルファッションは決して好き勝手装うことではない。
準備が、リラックス状態を作り 結果、その場が楽しく
余裕を持って臨むことができる。

出会う方々との上質なコミュニケーション、その場の価値も上げることが可能なのです。

自らがどれだけ 問いを立てられるかがキーであり
また迷えば素直に聞くことも大事。⇒学校はそのためにも存在する。
聞けば新たな問いを投げかけられる。いずれ精度が上がります。


では究極とは 何か?

究極、とは物事を押し詰めて行って、最後に達する所を 究極という。

押し進め方は 「自由」であり そのことすら 問われる学校だ。

あなたにとって 究極とは、何?
なぜそれを着る?と突き詰めたとき、何を持って最後に到達する
有効な装いとは何か。

私なら、こう考える。

何を差し置いても、一番重要案なのは、TPPOSM.(政近メソッド)

なぜなら、この課題。行く場所がすでに決定されている以上
そこを第一優先で考えるが基本だからだ。

もし アイテムそのものだけの究極を問うなら
自分自身でシチュエーションまで勝手に考えればいいこと。
行き先、会う人、目的が決定している以上は、徹底的にそこを追及する。

それが私にとっての究極。

T 時間
P 場所
P パーソン 相手
O 目的
S ソーシャル 社会性 背景
M マインド

TPOはVAN創設者
故・石津謙介氏が考案したと言われるファッション業界からの提案だが
そこに PSMをプラスした考え方だ。
どれだけ個人的なお洒落が群を抜いていても、そこに知的な創造なくしては
返って迷惑をかけたり 恥をかくということも在り得るのが装いの世界。

しまった、といっても時すでに遅し。
人々への配慮あってこそ、かといって 無難に可もなく不可もなくということではない、

究極の装いを見出す行為は
とても知的な作業であると、私は思っています。

そして、アイテムの吟味については 白T デニムは多々試してきた分
手持ちのものは数も多い。よって、シチュエーションに相応しいものをチョイスする。

ただ スクールではお手本を見せる立場でもあるので、もし生徒さんが、たった一枚の白Tやデニムを購入するとしたら?という場合を考えて
優先順位は、まずサイズ感であること、を伝えたいと思った。

サイズ感重視

サイズ感がいまいちであれば、どれだけハイクオリティーなものであっても
着こなすにはダサさが否めない。

クオリティーは重要だが、白T一枚2万円台のものもあれば 1000円以下で買えるものもあり、高価なもの=絶対良い、とは間違えても言い難いアイテムの代表でもある。
デニムにおいても、それはいえる。

サイズが究極、もちろんこれすら
生徒さんたちに同じアンサーを求めてもいない。
なぜならそれぞれの マインド、思考が、その人の個性になるからです。

政近はどう 装ったのか?


案1 白T ジャストサイズ編。 (他事例も多々あるのでラストまでご覧くださいね。)

まず、少なくとも2日間は故郷に帰る、という想定になるだろう。
また、お土産も含め荷物は結構な量。

そして、カイハラさんに伺う際と、鞆の浦に行くときには
簡単に着替える(ジャケットを脱ぐ、靴を変える程度の)と思う。

たぶん わたしはこんな感じで自宅を後にする。駐車場に向かう私。



訪問はマスクを忘れない。

ダブルブレストのジャケットは弊社考案 夏ジャケット。ポリエステルで裏地のような生地なので軽い、かつ まるで しわにならない。
旅行にはもってこいなジャケットだ。

たとえインナーがTシャツでも お会いした瞬間だけでもジャケット着用は
きちんと感を与えるものである。
帽子は 皇室ご用達 故・平田氏の作品。
カジュアルな装いの中にも、丁寧なものづくりを感じるアイテムを投入。
帽子はアイコンでもあり、「あぁ政近さんがきたね」という印でおもあったりします。
靴は究極の歩きやすさをキープしながらも、ドカジュアルを感じさせない
FIFITの 3センチヒールローファーで。

ポイントの「赤」はやはり広島・カープと バラの街福山の、バライメージとして。赤は目立つので少し奇をてらいますが「どこにいるか」がわかりやすく集団で動く場合 代表としても役割は果たせやすい、とも考える。

デニムは、カイハラさんが生地提供をしているユニクロのもの。
ダメージや必要以上に加工されていないもので、礼節を。

一番重要視したのは あらゆる面での 集団の代表者であるという責任。遊びにきたのではなく学びに来た姿勢、カイハラという世界が認める会社を支える皆様への敬意。

工場見学などをする場合、邪魔にならない服装であること。
デザイン、ディティールが機械に絡みついたり、まさかそんなようなことは起きないだろうと安易に考えるのではなく、すべてを想定して配慮すること。

カイハラ会長が直々にご案内くださるというスペシャルな機会に
会長がご着用されるのは こちらのデニム上下の制服でいらっしゃるとしたら、、。

このお姿に私は泣いた。

こんな格好いい働く姿と体に馴染みきった制服の、味。このお姿を単なるカジュアルウエアと捉えるのは間違いだ。また 作業着、という捉え方ではなく 訪問者に対するギフトでもあり、また社員の皆様にとっての誇りであるように感じた。

私は デニムというカジュアル&ラフさ以上に
とてもきちんとされている印象を持った。
制服の下には 襟付きのポロシャツ、Yシャツを合わせる人達が多く
清潔感があり礼節がある。
また、歴史を感じさせる重みもあった。
この制服の効果は、もし会長をはじめ、皆さんがが単なるスーツ姿だったら、と考えると一目瞭然だ。
服装だけで、あぁ カイハラにきたんだ、という実感・感激があります。

実際 元細川総理大臣がご訪問された際のお写真など飾られていたが
やはりジャケットをご着用でしたね。10月といえど、まだ暑いわけで、季節云々という以上に、企業ご訪問とは こういうものだと私は思います。

失礼じゃなければいいのか、もマインドレス。


ジャケットを着ていたらいいのですね?
襟付きの何かを羽織っていさえすれば礼節ですか?

という問いがあるだろう。

実際、わがスクールの生徒さんたちの装いの結果は

全体的に、白T 海 旅行 などのイメージに引っ張られ
会社訪問 工場見学という目的にそぐわない服装になっている。
ラフ過ぎるもの、礼節をまるで感じられないもの
機械に引き込まれそうなデザインの服を選んだ人
工場での危険要素を考えていない
カイハラ会長への敬意がゼロ
働く人々への感謝や 邪魔にならないように、という配慮

の欠落が激しかった。

そして、その結果を感じながら 改めてもう一度授業を行ったのだ。
とても大切なことなので。


自分が恥ずかしくなった、という声が多く上げられる中で
同時に
では ジャケットさえ、襟さえ、という質問もでる。

こういうこともすべては思いやりと想像力。

確かに、理屈としては礼節は高まる。
しかし、もし40人が全員ジャケットを着てきたら
そんな集団に来て貰いたいだろうか?

ねばならないと言い渡されたような服装の窮屈さ。
大の大人たちの集団で。

40人の顔を思い浮かべ 自分のソーシャル(社会性)を、その中で
想像できるのか?

MFJという スクールで学んでいるということの意味
生徒として(社会性)と 自分らしさとのバランス。

企業訪問だから、に縛られることだけがベストでもない。

だからこそ、一見そぐわない白Tシャツを課題とした。

最初からこんなヒントを与えていたら 生徒さんたちは
「言われたから」というマインドレスな状態になることは
想像がつく。

白Tといわれ ラフなイメージを持ちながらも 自らのマインドで
どう考え準備するのか?を問うからこそ
本性が見え、また学びも多い。


決まりきったゴールに間違えないように先導するなんて 簡単なことだ。

真の学びを提供するなら、運営側もリスクを負うこと。
考える機会をいかに増やし 深く追求させる(したくなる)ことが
私は大事だと思っています。


案2 
白T サイズメンズLLをあえて、選ぶ。(時代感・生徒さんへ参考のためもあり)

スーツケースとバッグ、デニムは同じもので。

白TはユニクロのメンズLLサイズを用いて、夏用コートを羽織って。
きちんと感はかなり減少しますが、私自身は何度もお目にかかっているという関係性の構築もあり、今回は全員カジュアルで伺わせて頂きますね、とお断りをしたという場合の想定です。



スカーフを巻いたバージョンも。


コートを脱ぐとこんな感じ。室内で羽織っていても思い印象でもないコートですが
機械に巻き込むなどトラブルを考えて脱ぎます。コートはもの凄く小さくたためるので
バックに入れてしまいます。この画は持っていますが。


このまま 鞆の浦探索にも行けるバージョン、ともいえます。


案3 

白T 案1と同じジャストサイズで、デニムスカート&デニムジャケット合わせる。カイハラさんの制服に合わせたバージョン。

デニム愛を伝える。

ジャケット肩がけしていますが 着る想定です。
デニムを愛する自分自身の気持ちを込め、礼節は高くはないですが、デニム上下を着る
社員さん方にも親近感を持って頂けたなら。

ただこれ 今見て思うのは髪の毛邪魔ですな
束ねます。

赤という色は引き算して無しに。奇はてらわないけど、少し個性はだしています。社員さんに、どういう人かな?を少しずつ知っていただくためにも。


ショールをスカートのベルト通しに引っ掛けているバージョンです。
首に巻いているのが暑いとき、外を歩く場合など、よくやるテクニック。


カイハラの歴史資料館にて。
会社外観。
お偉い方ほど謙虚で丁寧。歴史を一から教えてくださった会長です。

80歳になられたと思いますが
お元気なうちに伺えたらと心から思っています。

コロナで工場見学は長く封印中だと聞いていますので
一日でも早く、見学させていただける日が戻りますよう
祈りながら。



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