個人力・澤円氏の著書紹介と彼へのスタイリングをどう考えたか。個人力と服装の自由度は比例する?!
「個人力」澤円・著
これからを生き抜く究極の自己中戦略。
あたりまえを疑い、ありたい自分を中心に生きる。ニューノーマルの働き方指南本はたくさんあるが、まず、凝り固まった過去の思考からの変換を速やかに行ってくれる最高の一冊かと。
著者の澤さん、人々が物を持たず、よりミニマムに削いでいく時代にあえてスポーツカーを購入したそうだ。
画像は本人のお許しを得て、政近から発信させていただきます。え?!責任重大? 笑
スポーツカー?!ええ~、今なの??
澤さんからのメッセージはこうだった。
ボクは、あえて昭和的な価値観とミックスして生きています。
あぁ、あえてすることこそがその人のスタイルだ、と言う投稿を以前notoにて書いた同じタイミングだった。「あえて」というキー。
そしていくつかのやり取りを交わす中で心に響いたもう一つのメッセージ。
服装含め、だらしない生き方は僕は選択しない。
あえてスポーツカーという感性が、澤さん言う昭和なのだとして、それは特に若者からしたら理解し難いものなのかもしれない。しかし、だからどうなの?ありたい自分を中心に生きているだけだよ、という感性なのが澤さんなのだろう。スポーツカーに直接賛同せずとも、この考え方には惹きつけられるはずで、その表現方法はそれぞれが自由なんだよ、とメッセージをくれているように私は思うんだよな~
◆個として生きることは、信念を持って生きる姿勢だと澤さんは言っている。
今、問われるのは【個】として何ができ、何を選ぶのか。
そして【個の責任】をどこかで逃れるような言動や思考こそが、あなたが行動するのを最も邪魔しているのだと。
彼がスポーツカーを買うことも、だらしない服装をしないことも、在り方のひとつなのだ。ありたい自分、ビーングを実践している。
そう、ファッションにまつわる、何を選ぶのか、という点。生きる姿勢ということでもある。
ちなみに奥さまの奈緒さんには、この車。アーティストである奈緒ちゃんに、ぴったりなんだよな~。
澤ご夫婦とは仲良しで、奈緒ちゃんの、ほかに類を見ないものづくりにも惚れ惚れしています。例えばこんなの造れてしまう才能と愛の持ち主。(なおちゃんのFBから抜粋)私も着せてもらったことありで、そのものづくりの確かさ、実力には唸らされます。
私は、こんな魅力的な澤氏のスタイリングを時に提案させて頂いてきたが、ファッション視点からいうと、出会ったときすでに、自身のスタイルがすでに在った、ということになる。だから、あのふわふわロングヘアは準子さんのご提案ですか?とも聞かれたこともある。いえいえ、彼は出会ったときすでにあのオーラで颯爽と現れた人ね。
だから、彼が自身のビジュアルにおいてもすでにもう【個の責任】は取っていたわけ。
ちなみに澤さんがキリスト(笑)になる前の風貌はこちらなんだそう。澤さん自身のご投稿から抜粋。
今、社会は恐ろしいほど変わっています。もうこれからの未来は自らが自分の人生をデザインできる自由度が高い世界へとシフトしている。
自由でいいよ、自分で考えてやっていい、と言われても動けない自分は誰のせいでもなく自分の責任です。
これは、サラリーマンであっても、個人事業主、フリーランスであっても同じことで、この【個】の責任から逃げる人は実際多いなぁと感じます。動かない理由を会社や社会のせい今だとコロナのせいにしちゃうとかね。
今までの社会や教育は、あれもだめこれもだめと言う決まりや人のせいにして、やらない理由を見つけるのは簡単だった。今はそうは行かない。自由度が相当あがっているし,学歴や会社の知名度に頼るのではない【個】の力が求められるようになっていると感じます。
著者の澤さん自身がそれを証明しているから説得力が半端ない。ありたい姿を実現化し、誰もが知る日本の大企業を退職した日の告知発信では、FBで2000以上のいいねがつくと言う見たことがないタイプだ。驚。ツイッターでも「おめでとうございます」という喜びの声と共に拡散。これからが楽しみと、多くの人を魅了しているのだから、【個人力】というタイトルそのままを、地でいく姿には惚れ惚れしますね。
例えばファッションや髪型一つ、自由でいいよと言われたらどうする?その責任など考えたこともないから、どんどん自分らしさから遠のいていくのでしょう。責任よりラクをとるのよね~
こちらは今、澤さんがプロフィールに使ってくださっている写真。弊社が創るスタイリストオーダーのスーツにベストを着用にて撮影。
キリストという愛称でもお馴染みの澤さん、色合いなどは参考に。笑こうしたユーモアも大事です。画像のダブルのベストや赤いネクタイ、シャツもご提案。
◆過去の成功体験にこだわってはいけない、常にアップデート。
あぁこれ、ほんとうにそう思いますね。成功体験すら古くなり時代に合わなくなるのは、ある意味服と同じ。流行遅れです。私も今、新しいプロジェクト遂行にあたり 過去の実績の提出を求められ、あらためて整理をしてます。正直、実績の70%くらいは忘れていたんです。
自分が出した書籍の題目さえ、全部いえない。汗。(だめでしょ)
でも、ええ!?こんなこともやったんじゃないの、頑張ったじゃん、自分。と労うのは、まぁ自分だけにしといたほうがいいですね。笑
澤さんはこういっています。
それらを内なる自信の源にするのはよくても、大切なのは時代の変化に合わせてアップデートした形で再現することだ と。
ま・さ・に・こ・れ!!!!!!!!!
実は今、これに頭とハートを使い、再現中。
個の力を最大限に時代を超えて発揮していくには、このアップデートは欠かせない。業界全体が陳腐化していくのは、ここが常に行われていないから。会社にぶら下がっているんじゃなく、個人力をそれぞれが上げないとどうにもならないわけです。その上で協働できることが大事、それは次の項目です。
◆「個」として協働する
個が共に手助けしながら、有機的につながり合うスタイルが主流になる社会。ここから仕事が生まれ、質も上がるという、新しいコミュニケーションの重要性。澤さんは、これもまた見事に実践されています。多くのコミュニティーを運営、所属しながら自身の価値を提供するスタイルを。
言い換えれば「個人力をアップする」のは自分が生き残るためという勝ち負け発想ではなく、人間は凸凹だから補え合えばいい、という考えなのでしょう。澤さんは実際ご自身のことをいつも【ポンコツだから】と仰います。まぁできる人ほど、自身の弱みを明確にしヘルプが言えますからね。
互いに個人力があるからこそ、苦手は補い合い、協働すればなお良き仕事ができるというもの。いろいろな場所で自分の価値を提供できることはハッピーなことであり、また違った価値観の中で仕事を進めることは新鮮であり自由なんです。今まさに、私もこのような感覚で新しい自分を生きています。今までは自分がいなければ、、みたいな勘違い酷かったですね。汗。もう時代はカリスマなど求めていないし、協働の心地よさ、協働から生まれる互いを生かす面白さを探しているのだと感じます。
シリコンバレーでは
「個」がそれぞれのスペシャリティーを生かして様々なコミュニティーで価値を提供、場合によってはお金に換えていくことがエコシステムとして社会に出来上がっているといいます。日本はまだこれからという澤さん、まずは思考だけでも変えていくために、この本読んだほうが絶対いいです。
新しき時代に臨む時期は皆不安です。安泰などどこにもない。でもだからこそ私はワクワクしてます。そうした思考が行動に結びつけば、コロナすら、コロナによってもっといい時代を生きれた、と思うことになるでしょう。
↓ 澤さんの空手の腕前はこの通り!ずっと続けているそうで、撮影の際、今ポーズが飛び出たのでした。はい、普通ならパンツ破けるって!
なぜ破れないのか?それをわかって、このポーズしてくれたんですが、バレンシアガのグレンチェックパンツのストレッチ精度と縫製はどこまでも高い。スビジネスにもOKな風貌をしておきながら、空手もできてしまうほどの軽やかさ。澤さんの持ち味にぴったりな機能性。シューズはY3で、スニーカーながら渋く。
そして極めつけはマルタンマルジェラのブーツもさらりと。なかなかこのデザインを違和感なくは着こなす人はいません。大胆なデザインですが、日本の足袋をモチーフに作られたもの、非常に繊細な作りで、マルジェラの日本への憧れも反映されている。澤さんは常に時代の先端をいきながらしなやかに他者を気遣える優しさを持つ人です。有名人だし、外見も含め何かと目立つ方ですが、実際におつきあいしてみて、大胆さの陰に隠れたナイーブさ、優しさを感じることがたくさんあります。マルジェラのブーツはファッション業界の人間なら、あたりまえに認知している世界的にファンがいるデザインです。でもこの靴をモードよりなスタイリング以外で履きこなす人をほぼ見たことがない。要するに玄人受けなデザインで、それをはけば業界人的なアイテムでもあり。私はこの靴を、そういう空気感で扱わないひとにさらっと履いてほしかった。結果、今まで以上に【何者かわからない】人になりましたが(笑)私は上記に書いたような、神経を張り巡らせた気遣いができる、与えられるより与えることが大好きな澤さんには非常にマッチしていると思います。おもてなしの心、それは日本人が持つ世界に通用する丁寧さです。グローバルに活躍する澤さんに日本の足袋を連想するデザインは会話の一つにもなり、良質なコミュニケーションも生むでしょう。空手道にも通じますね。
このほかにもスタイリング提案をさせていただいたが、とある媒体に使用された以下の3ピーススーツは、これ絶対澤氏にしか着こなせないもの、として挙げておきます。これがコスプレイならないことが神。ちなみにこの3ピースで作ったベストがプロフィール写真のインにも使われていて、こう着なくちゃいけない、はない。
画像が使われた媒体のテーマは「好きな服や髪型で面接を受けていい」澤円が語る、就活を辛いものにしない考え方。」いかにも!笑
◆言ってしまえば個人力と服装の自由度は比例する。
例えば個人力を提唱する澤さんが、がっちがちのスーツ姿だったらどうだろう?ありきたりは彼には似合わない。しかし、実は、シンプル基本形なスーツ、ブリティッシュスタイルは、超格好良くなります。これ、いずれご提案させてほしいですね。基本のキこそ中身が問われますから。
そしてもうひとつ。このスタイリングの一連は、コロナ以前だったということ。時代の空気感が違ったんです。今ならどうする?の答えは、私が出さずとも、あえて買ったと言うスポーツカーや東京だけを拠点としない新しい生き方(住)の部分からも感じられます。澤さんが選びきっていくライフスタイルのなかに服がただ存在しているだけで お洒落を考える小手先のスキルなどはもう要らないわけです。
そうなると、次は「このものがどこから生まれたのか?」などを明確にするサスティナブルな素材や製作工程、モノが持つメッセージ、見る人が感じること、行動によって、じわじわと地球環境にまで配慮されていくような装いが、影響力のある澤さんには求められるところでしょう。
私は【個人力】を読みながらそんなことを考えていました。具体的にアイテム提案をしていくよりも大切なことは、それ以前のメッセージです。影響力がある人ほど、毎日何を着るか?食べるか?どこに住む?など、自分以外の人にヒントや影響を与えていくのだから。
だからこそ、自由に、その感性を生き方に、在り方に、ビジュアルに、反映させてほしい。そのオーラーとエネルギーが、澤円という人だと思う。
画像は澤ご夫妻と気軽な夕食を共に。楽しかったなー!