服は、見せ方ではなく【在り方】。内外情勢調査会でのリアル登壇に、思う。ファッションは教養である。
ここ2年間、リアル講演会がみるみる減少し、多くはリモート登壇に移行、弊社主催のスクールも完全Zoom化になった。ファッションの学びが果たしてオンラインでできるのか?の問いと戦いながら、新しい時代に対応してきました。結果オンラインの良さも知り、リアルでは受講が難しい人も参加できるメリットなど、挑戦には多くの収穫もあった。
とはいえやはり、聴講者の反応を顔だけではなく全身で体感できる喜びは、リアル登壇に勝るものはない。ちゃんと相手に届いているのか?自己満足じゃないか?そんな緊張と熱がこもるプロとしてのライブな【場】は
かけがえのない時間だ。
内外情勢調査会って、何?
さて、今日は かれこれ8年ほど前からお世話になっている、内外情勢調査会様からの登壇オファーを受け、諏訪・松本へ出張、2講演を終えてきたお話を。内外情勢調査会って 何? とよく聞かれるのだが
1954年、ときの副総理緒方竹虎の構想に基づき設立され、
その目的は、「公正な世論の醸成」です。
など、政財界・官庁などの首脳、自治体首長、海外の駐日大使やあらゆる分野の著名な専門家による講演会を実施するのが主な活動となっている。
え?!これほどの経済界を牽引する皆様が名を連ねる中、なぜに政近?
なぜにファッション?と驚かれることでしょう。
一応、上記の説明によれば「あらゆる分野の著名な専門家」ということには
なるのでしょうか?
あらゆる分野、に【ファッション】を引き上げてくださった、時事通信社さんの器に感謝し、ファッションをないがしろにしないという【感性】がさすがだとしか言いようがない。ちなみにファッションで登壇しているのは私一人。
講演会には、全国懇談会と、支部ごとに開催される支部懇談会とがあり
この度は、諏訪、松本での開催。これまでもう数え切れないほど
全国の支部を回らせて頂き、このご縁から学ばせて頂いたこと、聴講者との出会いから、会を超えて登壇のご依頼を頂いてきたことを振り返り、とても温かい気持ちになっている。
過去の登壇の様子はFBでは触れてきたが、noteでは本格的に書いたことは
初かも。
▼津市に招かれた際のもの
この気持ちが薄れないうちに、今回のことも書き留めておきたいと。
私の登壇の演目は「一流の人の勝てる服。装力を身につけるには」
このお題は、実は私が決めたのではなく、これをやってほしい、というご要望からなんです。
何をどう伝えたのか?は 参加者のご感想がすべてだと私は思っています。
過去の登壇からも必ず言われるのは、
◆目から鱗の話ばかり。
◆今日から靴を磨きます。
◆スーツの仕来たり一つ知らないかった。
など、具体的に役に立った【知識】の部分。
しかし、このようなことは、ネット一つ検索すれば出てくるようなことだから、別に私でなくてもいいと思うんですよ。
なぜ 自分でなくてはならないのか?
代わりがいるなら、いかない、かな。
ここが聴講される相手にとって、また、社会にとっても肝心なことだと
プロなら誰もが思うところでしょうが、実際にそこを追及している人は少ない気もします。
誰が教えても価値が変わらない同じネタ、スキル、メソッド、、。
中身の情報さえあれば、それなりに成り立つ、という次元。
世の中には沢山存在していることかなと。
聞く人の、心に響き、アクションに繋がっていく時間を作り上げることができなければ、私は登壇もスクールもやめようと思う、それくらい自分自身が
このような【場】に呼んで頂く事のお役目を果たそうと毎度覚悟を決めている。
結果 ・・・
など等、有難いお言葉を頂きました。
ファッションは教養である。
こんなダイレクトなご感想は、やってきてよかった、と思える瞬間。
そう、ファッションが教養だなんて、言葉尻で伝えても
誰も信じない。とにかく積み重ねていくことだ、決してあきらめずに。
それこそ 自分の在り方が問われる、世界。
またプロとしては賞賛していただくことが仕事で終わるのではなく、次なるアクションを促せるほどの、ハートを動かす講義ができたのか?を
自戒して何ぼ、まだまだ進化しなくては、と。
このような温かいお言葉を頂くたびに逆に背筋が伸びる思いです。
ご感想の中に名前がある櫻田は、noteでは何度も登場している弊社ファッション教育部門のオフィサーを勤める人物で、このたびの出張にも同行。
彼の十八番である、ボディーの重要さについてとファッションスキル、ボータイを結ぶ実践を担当してもらった。
見せ方、ではなく 在り方。
それまで年齢など特に言いませんが、このあとの会場の皆様のどよめきは
隠せないご様子で、、私が本当にやりたかった
ファッション
マインド
ボディー
の話を、見せ方ではなく 在り方から、櫻田と共に伝えられたことは
未来への大きな一歩になった。
説得力は説得しようとして生まれるものではない。
自分が伝えたいことを「わかってほしい」「聞いて欲しい」な次元がいかに低いか、講師暦30年を越える私が思うこと。
過去数え切れない登壇経験を積み重ねた中には、数々の目を覆いたくなる
失敗もあった。失敗の理由を一言にまとめれば
自己満足に過ぎない内容とトークであったこと。知識に頼った代わりがいる
次元だったということです。
そんな自分の話に、説得力などあるはずは、ない。
一目瞭然
貴方にいわれたくない。?
一目瞭然、という姿(外見・内面)と講義、スピーチの鮮度、精度を保つには日々の鍛錬しかない。
いざに備えた日ごろからの準備は、決して仕事だけではない。
日々の丁寧な暮らし、まぁいいか、ではなく律している態度など
全部が【そのとき】を決めていく。
櫻田にどよめきが起きたのは、一目瞭然
なぜこの人物がボディーを語るのか。年齢と社会実績、様々な要素とともに、日々鍛錬してきたボディーがあったからこそでしょう。
私が急にファッションの基本やプロトコル、ファッション時事ネタを話したところで
【ファッションなんて優先順位低いんだよ】と思われても致し方ないこと。
二人が 長い人生の中で日々学び訓練してきたことは決して裏切らず
目の前の方々から共感と納得を得られたのだと思う。
国会中継を見てから登壇に臨む
そう、あなたに言われたくない
どの口がいう?
と思われないよう、努力は必須ですね。それこそ、在り方です。
服装の格式は、男性に準ずるが基本。
この日の登壇スタイルは、打ち合わせはせずで、こんな感じ。
今どき男性に準ずる??などと眉間にしわを寄せる方もいらっしゃいそうですが、服装の歴史を学べば今時点での基本は、そうなります。
私は普段は一人で登壇ですので、パンツスタイルが主流。これにはある思いが在ってのことだけど、今回は割愛します。
この度は 櫻田との共演でもあったのでスカートスタイルにて並んだ際の美しさも重視しながら。講師はしゃがんだり、動いたりも多いので私は短いスカートは避けますね。
▼ボウタイ(蝶ネクタイ)は結べて何ぼ。& ドレスコード知識など。
オフィサー櫻田の佇まいもわかります。
▼平野歩君の蝶ネクタイ姿
本質に触れ 在り方を考える尊さ。
人様に、どう見せるかではなく、どう在るのか?を伝えるのであれば
その人物こそ
在り方を問われるということ。
見せ方と在り方の違いについては、非公開のPPを使いながら様々な事例をお伝えし、 皆さま心からご納得、そういうことかと唸ってくださいました。
こうした学びは弊社スクールMFJでも ファッション教育の根幹として
伝えていることで、生徒さん方も生まれて初めてファッションの「本質」に触れ、戸惑いながらも今まで避けてきたことに向き合っていますね。
さて、その生徒さんたちはきっと 私の講演会を外部で聴講しない限り
政近先生、ちゃんと時刻通り終われるのだろうか?と心配になると思うけど、笑
ぴったり終わるんですよ。当たり前か!!
昨夜も弊社ファッションスクールの授業だったからね、夜8時スタート、懇親会含めとはいえ、終わったの夜中の1時だったもんなぁ(ナイショ!!)
最後に 一流とは。
登壇で 一流を語るわけですが 私が思う一流とは
とにかく腰が低く、誰よりも【いざ】に備え、どこまでも器を感じる懐の深い方々です。内外情勢調査会には、それこそ【在り方】のお手本のような
方々が多々いらっしゃいますが
この日、とても驚いたことがあります。
マインドが服を着る
登壇前に、長野銀行の頭取・西澤氏とご挨拶させて頂いた際のこと、
「政近先生に来ていただけることになって、先生のユーチューブなど全部拝見しました。」と仰りながら ← もうこれだけでギフト。
「最近は、マインドが服を着る」と仰られていて まさにそうだと思っています。私なんか服装には少し無頓着でして、今日はファッションの専門家の前で少し緊張してしまいます。
まさに マインドが服を着る、ですね」
と。
涙。涙。涙。
もうこの話に説明などいらないと思います。
そして櫻田のことまで、政近先生の発信から存じてます、、。
驚。驚。驚。
どう着るか?ではなく どう在るか?を
教えにいって1000倍教えられたその瞬間。
だからこそ私は、精進しようと思うし
進化を自らに強いたいと思えるんだなと思ったのでした。
総支配人の 重山氏もにもご聴講いただきましたが、こちらのホテルの従業員さんたちのホスピタリティーが素晴らしかった。
総支配人の意思、使命が働く皆様に浸透している。感動したので登壇中にもそのお話をさせて頂きました。
私が思う、装いはギフトの概念には
重山氏が大切になさっている、おもてなしの精神があることをお伝えしたらすっかり意気投合。
ご聴講くださった皆様、関係者の皆様
また松本に伺える日を楽しみに、準備を重ねて参ります。
一流から在り方を学んだのは
私のほうだったというオチで、今回のポストを終えますね。
▼この日のスタイルについて毎度お問い合わせを頂くので
記載しておきまーす。
▼ファッションレスキュー併設スクール MFJでは、正直夜な夜な延長学習やってます。(ないしょ)本質を学びたい人は 学ぶtakuyamaさんのnoteから感じてください。
▼こんな素敵な仲間も。シチリア島から学ぶ仲間 カオリーナのポスト。
▼学びを続ける仲間 ROCOちゃんのポスト。