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みんなトラウマを持っている、と考えることで
話に聞いていた「Ukeru トレーニング」というものを受けてきました。
Ukeruって、日本語の「受ける」をそのまま使ったネーミング。
誰かの気持ちを「受け止める」という意味と、実際に、生徒の暴力とか肉体的攻撃を「受け止めて」、いかに自分の身を守るにはどうしたら良いか、というトレーニングです。
昨年の夏に一旦やめたアメリカの公立学校での仕事ですが(いろいろと訳あって)また復活。今まで3−5歳のプリスクールだったけど、今回はキンダーから5年生までの小学生400人くらいがいる学校。もう高学年にもなると、背もわたしと変わらないかもっと大きいか・・・しっかりしていて、大人びた対応に内心ビビったり焦ったりしながら、でも顔では平静をよそおって・・・日々過ごしています。
このUkeruトレーニング、この学区にあるすべての学校で(プレスクールから高校まで)働く人は受講必須、というものです。
どんな内容かというとー
パート1の座学では、
脳の発達について
トラウマが脳に与える影響
その結果として生まれる行動について
行動が現れた時のストラテジー
などについての説明。
パート2は、実践。
いくつかの状況を想定して、実際に体を動かして対応の仕方を練習をします。
生徒が暴れて叩いたり蹴ったりしてきたら
髪の毛や腕を掴まれたら
首を絞められたら(!!)
生徒の目の前に「喧嘩したくなる相手」が現れたら
というような感じで。
これには盾になるようなパッドを使うのですが、あくまでも「自己防衛」の為のものであって、向かってくる生徒を「やっつける」為ではなく。
自分がそのパッドのハンドルを持ち、ボクシングのサンドバッグみたいに相手のパンチや蹴りを受けるのです。
きっと人間の本能で、向かってくる相手(自分を痛めつけるであろう相手)が来たら、攻撃したくなりますよね。・・・相手にも寄るけど。
でも、このトレーニングでは、あくまでも「自己防衛」の為のパッドなので、相手をそのパッドで押し返したり、相手の動きを止めようとしてはいけないのです。相手の生徒からの攻撃を「受ける」だけ。
ついわたしは(自己防衛本能が強いのか?)相手の力をそのまま押し返してしまい、「パッドは自分の体の近くに構えてー、自分の身を守ることを第一に考えて〜」と注意されました。
トレーニングを受けての感想は、そういう職場では働きたくない!笑 です。
わたしの過去の経験では、そこまでひどい学校で働いたことはないのですが(まだ小さい年代だし)、前の職場で、暴力に訴えるお子さんを担当していた同僚が、転倒して頭を打ち脳震盪になって数ヶ月休職せざるを得ないことがありました。
でもね、実際、子どもを相手にしていると、「悪い子ども」って、基本的にはいないと思えて来るんです。
暴力に訴えようとする生徒さんは、
言いたいことが言えない、
泣きたいけど泣けない、
構ってもらいたいけど構ってもらえない・・・
そんな思いを抱えていたりするのです。
その元にあるトラウマを聞いてしまうと、そういう暴力的行動に出る子どもさんのことを愛おしく思えてきたり。
このトレーニングでは、表面的な行動だけで判断せず、すべての人にトラウマがある という思いで、すべての生徒に接するように、とのことでした。
日常生活でも出会う人たち、すべての人がトラウマを抱えている。
たくさんの人がそう思うことで、勝手な思い込みや表面的な要因だけで、善悪、好き嫌いとラベルをつけるのではなく、その人自身のもっと内面的な部分を理解してあげようという気持ちになれば、もっと平和な世界になりそうですね。
久しぶりにnoteを書いてみました!
久しぶり過ぎてとってもギコチナイ・・・!
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