駅のホームでふと思う
私の名前は「じゅんこ」だ。
漢字で書くと「順子」。
長年、場末のスナックにありそうな名前でちょっとやだな…と思っていた。
また、この「順子」という漢字もスナック感が溢れまくっている。
あと全然洒落てない。
もっとかわいい名前が良かったなー、って子供心にいつも思っていた。
長渕剛の昔の曲にも「順子」というタイトルがあり、なんだか失恋した男の未練タラタラな女々しい歌詞であんまり好きじゃない。
そもそも追いかけられると逃げたくなる性質なので、執拗にアプローチされたり未練がましいのは苦手。
かと言って好きな相手に自分からいくかというと100%いかないのでw、いったい私の今までの恋愛はどうやって始まっていたのか謎だ。
結構恋愛はしてきたように思うんだけどな…笑
気がついたらスッと始まってました、みたいなのが理想よね…笑
えっと、、で、何だっけ?
いつもの如く話がそれた。
私の恋愛の話をしてどうする。
あ、そうそう、名前。
順子。
子供の頃や若い頃はあまり好きじゃなかった、っていう話をしていたんだ。
でも、最近はまあまあ気に入っている
何でかは自分でもよくわからない。
私の年齢が名前に追いついてきたからかしら。
ところで、
母は私を「お姉ちゃん」と呼ぶ。
当たり前だが私は母のお姉ちゃんじゃあるまいに、私の下に弟がいるからそう呼ぶのだろう。
私もいちいち「私はお母さんのお姉ちゃんじゃないわよ」とは言わない。
よくあることだろうから、甘んじて受け入れている。
父は私を「じゅん」と呼ぶ。
たぶん、その方が呼び易いからそう呼ぶのだろう。
自分で口に出してみても、確かに「じゅんこ」より「じゅん」の方が呼び易い。
だから「じゅん」と呼ばれれば、返事をする。
職場では「先生」と呼ばれる。
教員なのでそう呼ばれるのは当たり前だ。
昔からの友人からは「じゅんちゃん」と呼ばれることが多く、最近親しくなった友人からは「じゅんこさん」と呼ばれることが多い。
まぁ、一般的にそうなるだろう。
ここ数年SNSで仲良くなった人達からは「じゅんこせんせー」と呼ばれることも少なくない。
私の職業柄か、雰囲気?からそう呼ばれるのかもしれない。
雰囲気と言えば「ねーさん」と呼ばれることも割と多い。
年下はもちろん、年上の男性からも「ねーさん」と呼ばれる。
ねーさん風味があるのだろう。
そして、夫にいたっては私を「やまさん」と呼ぶ。
なぜそうなったのか、もはや思い出せない。
じゅんこという名はもちろん、旧姓にも「やま」の要素は1ミリもない。
「やまさん」て・・・なに?
まるで刑事ドラマに出てくるベテラン刑事のあだ名みたいではないか。
意味不明だが、ずっとそう呼ばれ慣れているので、それ以外で呼ばれると逆に気持ち悪い。
そう考えると、私を「じゅんこ」と呼び捨てにする人は現在1人もいない。
今まで「じゅんこ」と呼び捨てで呼ばれたのは、高校の部活仲間と20代前半に付き合っていたひと回り年上の人くらいだ。
過去を振り返っても、人生において名前をフルで呼び捨てにされる経験はかなり少ない方ではないかと思う。
「じゅんこ」
呼ばれ慣れてないけど、呼ばれ慣れてないから、そう呼ばれたらドキッとして男女問わず好きになりそうだ。
いや、ならないか。
いや、なるかもな。
いや、やっぱり人によるな(笑)
こんなどーでも良いしょーもないことを、汗を滲ませながら暑い駅のホームで考えたりしている。