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子育てオススメ本: ぼく モグラ キツネ 馬


気になっていた、「ぼく モグラ キツネ 馬」をようやく読めた。


読み終わった後、思い出した詩がある。


金子みすゞの、「私と小鳥と鈴と」だ。

「私と小鳥と鈴と」

私が両手をひろげても、
お空はちっとも飛べないが、
飛べる小鳥は私のように、
地面(じべた)を速くは走れない。

私がからだをゆすっても、
きれいな音は出ないけど、
あの鳴る鈴は私のように、
たくさんな唄は知らないよ。

鈴と、小鳥と、それから私、
みんなちがって、みんないい。

金子みすゞ 「私と小鳥と鈴と」

この、教科書でいつか学んで、Eテレの「にほんごであそぼ」でもよく聞くこの詩。

なんと100年近く前の詩である。100年近くも前にこんな素敵な詩を詠んだ金子さんはどんな方なのだろうと調べると、


こうしたことなどから1930年(昭和5年)2月に正式な離婚が決まった(手続き上は成立していない)。みすゞは、せめて娘を手元で育てたいと要求し、夫も一度は受け入れたが、すぐに考えを翻し、娘の親権を強硬に要求。同年3月10日、みすゞは服毒自殺を遂げ[注 2]、享年28(数え年)、26年の短い生涯を閉じた。遺書を3通残しており、そのうちの1通は娘を自分の母に託すことを懇願する遺書だった。

Wikipedia 

子どもと離れて、亡くなったのだということが書いてあった。

26歳。私が結婚した年だ。

こんなに素敵な詩を書く人が、このような死を迎えたことがとても悲しい。が、彼女のこの詩は今も私が知っているし、私の子どもも知っている。

「あなたの詩が、こんなにも語り継がれていますよ」

と、彼女に祈ってみる。
きっと、女性ももっと生きやすい世の中になっていると思う。少なくとも100年前よりは。

「ぼく モグラ キツネ 馬」にも、いつの時代も、子どもや自分に伝えたいことはこういうことだと思うようなことが書いてある。
具体的に分かりやすく。

生きていく上でのエッセンスが、すべて詰まっているのだ。

著者のチャーリー・マッケジーさんは、イギリスのイラストレーターだそう。線で書かれただけの絵も、時々つけてある色も、繊細で美しい。

絵が描けて、こんなに素敵なストーリーをつけられるなんて、憧れだ。

つまり、私はこの本が好きだ。


好きな本に出会えることは、幸せだ。


子どもにも、読んでみようと思います。



それでは。



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