旧姓併記のパスポート取得メモ
2016年8月、旧姓併記のパスポートを取得しました。誰かの役に立つかもしれないので、ここにメモしておきます。
ネットの情報によれば、だいぶ審査の基準が緩和されたようですが、あくまで「例外措置」なので、それなりに面倒、というのが手続きしてみた印象です。
外務省ウェブサイトより:旧姓をパスポートに記載することは可能ですか?http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/passport/pass_4.html#q16
【必要だったもの:東京都/会社員の場合】
(新姓が記載された有効期限内のパスポート→旧姓併記のパスポート)
・有効期限内のパスポート
・写真(都庁内のコーナーは混雑していたようなのであらかじめ用意していくのが吉)
・戸籍謄本 or 戸籍抄本(取得費用:700円)
・名刺と社員証(コピーをとって返却)
・旧姓使用証明書(会社員向けの書類で、要会社の印鑑、渡航日の記載)
http://www.seikatubunka.metro.tokyo.jp/passport/others/files/0000000440/T8_kyuuseisiyou.pdf
・事情説明書(受付で渡された紙に手書きしましたが、調べると下記にもありました)
http://www.seikatubunka.metro.tokyo.jp/passport/others/files/0000000440/T7_kyuusei.pdf
(☆記事や論文のコピーなどがあればもっとスムーズだったと思われます。)
・申請書(パスポートセンターにてその場で書きます)
・申請費用:1万6000円(10年パスポート)
取得しようと思った背景
出張は年に数回程度。それでもカンファレンスの受付やホテルでのトラブル、さらには用意されたネームカードが違う名前になっていて(ToT)ということが多かったので、次に取得するときは旧姓併記にしようと思っていました。
パスポートの残り期間はおよそ6カ月ぐらいあれば大丈夫とされるので、有効期限としてはまだ数カ月使えたのですが、ちょうど出張ができたタイミングだったので思いきりました。「旧姓使用証明書」にはいつ渡航するか記載する欄があります。ウソの出張予定を入れるのもなんだなと思い……。もし有効期限が多く残っていれば、旧姓併記の「変更」も6000円程度でできるみたいです。
手続きのプロセス
2016年7月某日:会社にて
旧姓併記のパスポートを取りたいので、「社印が欲しい」とプリントを持って総務に相談。普段、本当に旧姓で仕事をしているので、特に問題もなくあっさりいただけました。
2016年7月某日、夕方:
都庁のパスポートセンターにて手続き。申請書類をそろえて長蛇の列に並びます。30分くらい待ったかな……。ちょうど夏休みの時期ということもあってかなり混雑していました。
まず最初に書類がそろっているかの審査があります。ここで旧姓併記をしたいと告げると、いろいろと質問スタートです。すでに一度戸籍上の名前で作っているので、なぜ今度は併記なのかといったことも聞かれました。所属や仕事内容など、もろもろ一通り説明します。
「上司に相談してこなければならないので……」と行かれた後、再び戻ってこられて「論文とかなにかありませんか」とのこと。「ウェブ配信のニュースサイトの記者なので、論文はありません。でも記事ならウェブサイト上にたくさんあります。プリントアウトしたものが必要ですか?」と告げると、かなり困った様子。
再び状況を確認・説明するやりとりがあり、最終的に名刺や社員証などを持って、再び上司の方に相談に行かれました。
最終的に審査としてはOKが出てよかったのですが、名前が変わったことを証明するために戸籍謄本 or 戸籍抄本が必要とのこと。書類が足りず再び出向くことに……。それと「状況説明書」を書いて持ってくるように言われました。
また長蛇の列に並ぶのか〜、と内心がっくりしていると、書類をファイルにまとめてくださり、このファイルがあると次は並ばずに手続きができるとのこと。よかった!
2016年7月某日、午前:
地元の役所に戸籍抄本をとりにいく……が、なんと。「本籍地はここになっていないようです」とのこと。引っ越したときに移していた気がしたのにまさかの事態。幸い近くなので、区役所にて手続き。しかも、フリーWi-Fiに対応していたので、待ち時間に仕事ができました(笑)
その足でそのまま都庁へGO。今回は列も少なく数人程度。普通に並ぼうかなと列についたところ、整理係の方が用件の確認に来たので、「二度目なので大丈夫です!」とファイルを見せると、すぐに割り込ませてくれました。周りの人に恐縮してしまうくらいの対応でした(°°;)ありがたし。
今度は特に質問されることもなく、書類の確認と旧姓併記ですね、と確認程度。番号をもらって隣の申請コーナーに移動します。こちらも空いていて、数人待ち程度でした。
最初の審査さえ通っていれば、あとは問題がないらしく、再び確認のみ。受け取りの書類をもらって終了です。1週間で出来上がるんですね。
2016年8月某日、夕方:
都庁にて受け取りの手続き。1万6000円の現金を用意する必要があります。収入印紙を貼ってくれるので、そのまま窓口にいけば受け取れます。確認してください、と言われて見てみると、確かに「YAMADA(SUZUKI)」(仮名)とかかれています。ついに!!\(^O^)/
これでどの程度、トラブルが減るかわかりませんが、日常で旧姓を使用していることを証明できる公的な書類ができてホッとしています。
航空券の発券は旧姓でもいけるのかな。ICチップには旧姓が入らないようなのですが、それがどの程度問題になるのかいまひとつ分かりません。またなにかあれば記してみたいと思います。
比較的簡単に取得できたような気もしますが、窓口での説明などそれなりにハードルを感じましたので、あくまでやはり「例外措置」なのだと思います。
でも、研究者でもなく、著名なジャーナリストでもない私が取得できるようになったのだから、風穴をあけてくださった諸先輩方に感謝ですね。
本当は、希望するだれもが取得できる世の中になるといいなと思った次第です。
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