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20年前のプラハで聞いた言葉と街のゆくえ

サンタさんを信じてたころの
忘れられないクリスマスプレゼント〈羽子板〉。
何か違うと感じたじゅんぷうです。

「プラハのカレル橋に行きたい」
という義母と一緒に中欧4ヵ国を旅行したのは
2000年12月のちょうど今ごろ。

前に別の記事でもこの旅行のときの
クリスマスマーケットのことを書きましたが
行く先々で屋台のホットワインを楽しんで
ヨーロッパのクリスマスムードを味わったのです。

パッケージツアーを利用したのだけど
参加者はわたしたち含め2組4名のみだったので
団体旅行感は皆無。よく催行されましたよね。
パッケージングされている食事も
ローカルなお店に連れていってもらえたり
かなり小回りの利く旅でした。

参加したもう1組がご年配のご夫婦で
個性も発言も強め。
わたしはもっとも年齢の近い
同行の添乗員さんとよくお話ししていました。
このときの旅行は、
この添乗員さんの個人的背景と
ヨーロッパの近代史と混ざり合って
わたしの中で強く印象づいています。

お父さんの仕事の都合で子どものころ
ヨーロッパ暮らしが長かったという方で
教会へ行くたびお祈りを捧げていました。
東西分断時代のベルリンの検問所、
チェックポイントチャーリー跡を訪れたときは
彼の少年時代のここでのエピソードなど
聞いてしまってずいぶん重い気持ちになりました。

ツアー4ヵ国目に訪れたドイツは
おだやかに晴れていたライプチヒやマイセンは
平穏な気持ちで過ごせたけれど
あとはもう、ポツダムの暗い空と森、
爆撃された街ドレスデンの生々しい迫力、
そしてベルリンのどんより空気を感じて
真摯な気持ちで過ごしました。
影響されやすい人間なんです。

義母の念願だったプラハは
見るものすべて絵になる街。
歴史と文化を感じられるチェコの首都ですが
ここで添乗員さんがしみじみ言っていたのが
「都会と呼ばれている都市は
世界のどこも同じ。
プラハは違ったけど、
同じ方向に近づいてきている」

これは日本でも、どこに行っても
コンビニやスタバがあったり
観光地に同じようなスイーツのお店があったり
一昔前は梅宮辰夫のたっちゃん漬けが
全国制覇してましたよね。

都会も観光地も全部同じ。
見栄えと便利と経済を追求していくのには
仕方のないことなのだろうけど
浅草にいても強く感じます。

チェコではプラハのほかに
チェスキークルムロフという
中世の雰囲気を残す美しい街も訪れましたが、
ここも変わってゆくのでしょうか。
浅草が
「大江戸」や「大正ロマン」「昭和レトロ」
という看板を掲げながら変わっていくように。

あれから20年もたちました。
プラハはどんな都市になっているのか
添乗員さんは元気でいるのか
この季節がくるたび思い出します。

BGMは『月の裏で会いましょう』Original Love
わたしの中で最近キャッチーな〈1991〉
深夜ドラマ『バナナチップス・ラブ』主題歌です。

街の軌跡をあなたにあげたい
星が光る 夜の向こうから

これはYogee New Wavesによるカバーですがオシャレ。

いつかまたチェコに行きたいなあ。
ホットワインの季節もいいけど
発祥のバドワイザーをがぶ飲みの季節もいいね。

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