久々にときめきが止まらなかった『哲仁王后~俺がクイーン!?』みんな優勝です!!
こんにちは、いつでも水落ちタイムスリップに備えているじゅんぷうです。
『哲仁王后(チョルインワンフ)~俺がクイーン!?』(2020)
韓国tvNのドラマで日本で最初に放送したのは翌年のCSだったと思いますが、なかなか機会がなく、ようやくNetflixで見ることができました。
〈哲仁王后〉チョルインワンフとは、実在の朝鮮王朝第25代王、哲宗(チョルジョン)の正室だった女性。哲宗を演じるのが『愛の不時着』でわたしをヒョンビンそっちのけでときめかせたキム・ジョンヒョンなので当時から関心は高かったのですが…
2021年、キム・ジョンヒョンの事務所問題にドラマ降板問題、その流れで交際していたソ・イェジとの騒動という見事な負のムーブ。ソ・イェジも『サイコだけど大丈夫』が日本でも人気が出た直後だったから本当にサイコだったのかと、サイコでもいいんだけどこういう騒動でいい作品にジャマが入るのは本当に残念でした。
そもそもわたし『愛の不時着』でキム・ジョンヒョンが演じた〈ク・スンジュン〉が好きすぎて、その高まった想いの行き場がnoteだったんです。2020年6月、わたしのnote初投稿が下の記事。
それで『哲仁王后』のキム・ジョンヒョンですがク・スンジュンのあとに時代劇というのも意外だったし、アクションが多くてこれはツンデレ王妃(しかも中身は男)もときめきますって!
はじまりは現代。大統領官邸である青瓦台の最年少シェフを務めるチャン・ボンファン(演チェ・ジニョク)は同僚の罠にハマり警察から逃げる途中、プールに落下。水中で頭を打ち薄れゆく意識の中、見知らぬ女性=キム・ソヨン(シン・ヘソン)と出会い…ボンファンが目を覚ますとそこは朝鮮時代、しかもソヨンの体。ソヨンは、哲宗との婚礼前夜に池に落ちて意識を失ったままだった。
あの夜、ソヨンに何が起きたのか。そしてボンファンは現代に、自分の体に帰れるのか。ソヨン(中身ボンファン)の言動は朝鮮時代のしかも宮中の人々から見たら「並外れた」もの。ガサツで女好きでオラオラな男がそのまま王妃なのですよ。暴言・悪態朝飯前のオラオラ男の憑依演技から哲宗に惹かれてしまい葛藤する演技、もともとのソヨンの心での演技…シン・ヘソンが最高に痛快で目が離せませんでした。
王権をとりまく陰謀、惨い拷問など時代劇のお約束もありつつ、並外れた王と王妃、そしてふたりの周囲の人々の織りなすラブコメディー。判で押したようなおじいさん大臣集団みたいなお約束部分はもう仕方ないとして、全体のキャラクターバランス、シナリオも絶妙だったと思います。一途な男ナ・イヌもね、ナ・イヌのデカさあってのあのラストではないかと。
それでキム・ジョンヒョンなんですけど。朝廷での実権は義祖母の大王大妃とその弟(終始ぼんやり顔が逆に怖いヴィラン)に握られ、無能な王と周知されている哲宗。けれど彼には隠している本当の顔があることが序盤からチラ見せされてきます。
表の顔〈うつけ者〉の王を演じている哲宗には「わたしの大好きな詐欺師のク・スンジュンだ~!」、もうひとつの顔、大義を抱くヒーローとしてのアクションシーンには「こんなの初めて…!」、そして中身ボンファンの王妃と惹かれ合うラブシーンに悶絶死。珠玉のシーンの宝庫。
「ラーメン食べる?」のくだりも、皆さん『愛の不時着』でのダンちゃんとのラーメンエピソードお忘れじゃないですよね?ああ王妃を馬に乗せるシーンもね、ク・スンジュンって女を車で迎えにくるのだけは様になってたよねって。これもうキム・ジョンヒョンが詐欺師ってことでいいですか?
夢中で全20話完走して、いつもの癖で実際の哲宗と哲仁王后のことを調べてみると…とんでもない不遇の王で、32歳の若さで世を去っていました。
権力争いに巻き込まれて江華島に配流されていた王族で(父親は王族扱いすらされてこなかったとか)とにかく時の権力にいいように担ぎ上げられた人物。ドラマの中でも大王大妃の「木こりから王にしてやった」という台詞がありますが、しんどいのが11人いた子女も皆幼くして夭折。13歳まで生きた子がいちばん長生き。哲仁王后が生んだ王子も生後半年で亡くなり、それ以降子どもはできなかった…つまり哲宗の家系は徹底的に絶たれているのです。酷すぎる。この次の代、また随分遠くの血統から担がれてきた高宗で〈朝鮮〉は終わりを迎えます。
こうした史実を知って苦しくて眠れないぐらい、登場人物に入れ込んで見たドラマは久しぶり。アナザーストーリーの『哲仁王后 竹の森』もどうにかして見なければ!
こちらはhuluの予告
こちらはtvNより哲宗アクションシーンのビハインドなどなど