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伊野尾ちゃんのドラマで思い出した、いつかの放課後

 放課後といえばたのきんの『ただいま放課後』もだけど「放課後電磁波クラブ」も捨てがたい、ごっつファンじゅんぷうです。

 まあコックリさんといえば放課後ですよね。休み時間では足りないし昼休みでは雰囲気が出ませんから。

 Hey! Say! JUMPファンの娘が伊野尾慧主演の新ドラマ『准教授・高槻彰良の推察 Season1』を見始めたので、わたしもチラ見。伊野尾ちゃん演じる怪異大好きな民俗学の准教授と、キンプリの神宮寺くん演じる人の嘘がわかる大学生がバディとなって怪事件の謎に挑むというもの。その第1話のテーマが「コックリさん」でした。

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 わたしも小中学生時代に何度となく経験がありますが、あの頃は口裂け女やトイレの花子さんなどいろいろいて、放課後は魔の渋滞でした。口裂け女には「べっこうあめ」が効くとか「ポマード」と10回唱えろとかルールがありましたが、コックリさんはその名を口にしてもいけない、口にしてしまったら誰かに肩を叩いてもらわないと憑かれてしまうなど、それはもう取り扱いは厳重。ただ名前はキューピッドさん、エンジェルさんなどバリエーションがあり、名前だけでなんだかこわいコックリ=狐狗狸さんよりは何となくライトなキューピッドさんでお呼びするようになっていった気がします。

 大きな紙に「はい」「いいえ」「男」「女」、入口の鳥居と出口の鳥居、50音のひらがなや数字を書いた文字盤を用意して、10円玉かえんぴつに参加者たちが手を添え、質問に答えてもらうのが基本スタイル。

 最初に書いたように、やっぱり放課後の教室のものなんですよ。みんな付随する恐怖現象を雑誌やマンガで目にしているから、本当に何かあった場合、誰かの家でやるのは負担になるし、教室という空間がもっともフェア。それでテスト前など部活のない日にそれは行われるのです。

 中1か中2のころ、放課後に10人近くの女子が残って教室でキューピッドさんをやっていました。剣道部だったわたしも、その日は参加。大人数だったからプレイヤーとギャラリーで分かれて、何度か交替でキューピッドさんを呼んでいました。質問は大体「○○くんの好きな子がこの中にいますか」とか他愛ないものだったと思いますが、終わろうとしてもキューピッドさんが帰ってくれなくなったんです。

 日が落ち始め、下校時刻が迫ってきます。もし先生に踏みこまれて強制中断にでもなったら何が起こるかわからない…! 何度も帰ってもらうようお願いしたり、許しを請うたりして、最終的にどうなったかというと。キューピッドさんが条件を出してきました。

 プレイ中の子は手を離さず、見ているメンバーたちでお寺に行って鐘をついてくること。鐘をついたらその場でキューピッドさんに手を合わせ帰ってくださいと○回言うこと。たしか10回。

 わたしは見ているターンだったので鐘つき実行部隊です。鐘がつけるお寺といえば学校周辺ではあそこしか…実家も檀家になっているお寺。「○○寺でいいですか」とキューピッドさんに確認もとれ、あわてて4~5人でお寺に向かってダッシュです。人生でお寺に向かってダッシュすることあります?

 そこそこ広いお寺の敷地の学校側は墓地で出入りできず、正門側まで住宅街を迂回しなければなりません。夕方、女子中学生たちが駆け込んできて鐘をついて何か唱えてるって、これぞ集団ヒステリー。とにかく必死でやりとげて下校のリミットまでに教室にもどってキューピッドさんはお帰りになり、仲間も無事解放されました。奇妙なミッションを遂行した遠い記憶。

 伊野尾ちゃんは、コックリさんで10円玉やえんぴつが動くのは不覚筋動(緊張で無意識に指が動いてしまう動作)と予期意向(潜在意識)によると推察していましたが、お寺の鐘をついて懇願してもどって来いなんて複雑な長文も、果たしてそうなんでしょうか? だとしたらそれを組み立てた集団意識のほうがこわい!

 久しぶりに『うしろの百太郎』読みたくなりました。

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