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福祉とアート、それは想像力が大事


わたしとあなたの表現 チラシ

今日はこの展示会を通じて本当にたくさんの、そして様々な立場の方とお話ができました。まずは朝から地元FMに出させていただいて、展示会の案内や今回の試みの一つ視覚障害者向けスマホアプリ「ナビレンス」についてお話しさせてもらいました。

そして、午後からはそのナビレンスを僕に紹介してくださった上山在住の木村さんが米沢の展示会場まで来てくださいました。木村さんも大変喜ばれていたのですが、実は僕も相当に嬉しかったんですよね。実際に使った感想をもらえることはデザイナーにとって嬉しいことです。改良点が見えてくるし、一緒につくっている実感も持てます。

今回、ナビレンスの設置実験には図書館にもご協力いただいており、図書館長さんともお話できる機会が持てました。館長さん(施設管理者)、木村さん(視覚障害者)、木村さんのご友人の車椅子ユーザーの方、同行援護の方、それと僕(デザイナー)でお話しできた時間はとても貴重だったと思います。それぞれの立場からそれぞれに発見や学びがあったように思います。

ナビレンスがすぐに普及するとも、これだけで社会をすぐさま良くするとも楽観的に思っているわけではもちろんないのですが、このお互い顔を見て話をできる時間が、すぐに何か大きなものを変えるということはなくても、ほんの少し、でも確実に何かを前に進める力があると信じています。

そのために地域のデザイナーが果たせる仕事はまだたくさんあるな、と実感できる一日でした。
ひとつはデザイナーは困りごとを聞くのが上手だということ。もう一つは想像力で、想像力とは他者の立場に立って考えることができる力だということ。それは福祉でもアートでも共通していることだと思います。

明日は、アートサポートセンターらららさん主催でナビレンスの体験研修があります。ぜひ、近隣の公共施設の方にも参加いただけたら嬉しいです。
障がいの「社会モデル」ご存知の方も少なくないと思いますが、社会の側が寛容になれば、下げれるハードルはまだまだたくさんあるはずです。ちょっとした工夫や当事者の方と知り合ってみる、それだけでも相当に大きな一歩だと思います。

「わたしとあなたの表現」展、いつもいいなーと思うのは、作品を通じて、その向こうに必ずいる一人の作者を想像できることです。同じ地域にこれだけ素敵な方がいる。普段、触れ合う機会がない人とも、展示会を通じて作品を通して知り合うことができる。そういった展示会です。

今週末、1月19日(日)、15時まで開催中です。
僕は、明日16日と最終日19日、会場におります。
デザイン無料相談会も行っていますので、なんでも困りごとお聞かせください。もしかしたらデザイナーに解決できることがあるかもしれません。


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菊地純
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