焦燥を伴う満足
コペンハーゲンに留学に来てそろそろ5ヶ月になろうとしている。
12月に日本に帰りコペンハーゲンに戻る時楽しみに覚えたが、やはりこちらに来て少し充実度が増した。これについて色々と考える時間があったため、いくつか要因が思い浮かぶので軽く書き留めてみる。
残り時間の短さ
12月15日に日本に一時帰国をし、12月31日のコペンハーゲンに再び到着。1月3日から1月11日にエジプト、1月12日から1月18日までスペインに旅行に行った。エジプトにいる間に留学の半分を迎え、こうして書いている今も、時間は過ぎ、残り3ヶ月と少しになろうとしている。当初のゆっくり過ごす、という目的は達成しながら、こちらに来てから何もしていない、生産していない、置いていかれている、という焦燥感が自分の中に芽生えて来たからだ。多分7月帰国とかにしているとまた違った感覚なんだろう、と思った(実際帰国が僕より遅く、一時帰国していない人たちで、かなり日本に帰りたがっている人が多い。)
5月14日に帰国するが、少し勿体無いな、と思うようになって来たこともある。オリンピックによる航空券の高騰とかもあって帰国日はおそらく決定だが。
住環境の向上・改善
部屋を片付け、自分の家の環境を良くし、さらに今まで家賃が高いやらロケーションが悪いやらの不満を一度忘れ(られないが)、満足して見ることにした。
きっかけは留学で仲良くなった日本人の友人がきて、とても部屋を気に入ってくれたことである。「家賃高くてもここが良い」と言ってくれるだけで非常に助けになった。
さて、根本的な改善の例として、
1毎日床掃除
2洗濯を干すラックを友人から譲り受け、洗濯中でも見栄えを良くする(無論自分しか部屋を見る者はいないが)
3スピーカーでクラシック・ジャズを流す
4自炊をし、食の満足度を高める
5読書(主に日本語)
6仕事
7語学の勉強(主に韓国語)
8部屋の灯りを明るくする
9ルーティーンを決める
ルーティーンは
朝起きて
*韓国語の単語60単語
*腕立て30回
*腹筋・体感トレーニング2分
*英語の動画1つ
夜寝る前に
**韓国語の単語60単語
*腕立て30回
*腹筋・体感トレーニング2分
*英語の動画1つ
*TED 1本見る
を行った。
個人的に生活に主に影響を与えたものとして順に
クラシック音楽鑑賞・自炊・部屋の照明の交換、だと思っている。
一人でいることの慣れと、ほどほどの友人等の交流
日本にいた頃は毎日バイトか遊びかサークルの予定を入れ、毎晩友達や彼女と遊び、人といないことになれなかった。しかし、こちらに来て良くも悪くも人に会うことが少なくなった。
もちろん悪いこともたくさんある。英語力は正直ほとんど伸びていないし、コミュニケーション能力はおそらく落ちたし、人と会うのがめんどくさくなって来た。家にこもりがちである。
でも良いことだと思っていることもある。
「何もない所でいかにして、生活の質をあげられるか」、ということを身につけた。多分ここに住んだことのない日本の人は、しょうもないことだ、と思うかもしれない。確かに断言できるのはデンマークは正直にめちゃくちゃつまらない。本当の遊ぶところがないし、何も美味しくないし、家から出てもつまらない。でもこの「何もない所でいかにして、生活の質をあげられるか」という力は日本でも通用することだと思っている。
よく思うのはもし日本で、予定のない日曜日だったらベッドの上でうだうだして一日を終わらせてしまうだろう。
しかし、留学先で何かすることを見つける術を身につけたら、さらっと国内旅行に日帰りで行ったり、料理を作って楽しんだり、何かしら時間を有効活用することに、腰が軽くなると思った。
満足の基準の低下
日本では楽しみに慣れすぎて、満足の基準が高すぎたと思う。おそらく同じ日本人の中でも高すぎた結果、デンマークでの生活との差でやられていたのだと思う。
現状の受容
留学にきて何も生産できていないことに焦りを抱いているが、この留学はそもそもゆっくりすることを目的にして来たのだ、という認識をやっと受け入れ、合理化することができている(合理化が通例望ましくないことに使われるため、少し皮肉も入っているが)。日本に帰って、また社会に出てこんなにゆっくりできる生活もないし、また就職について考える良い機会だと思うようになった。2年夏に進振りが終わり学科が決まって1年ほどで就活を始め、自分の行きたい業種を決めるなんて無理だし、正直4年で卒業する人が本当にわからない。勿体無い。もっとゆっくりしたら良いのに、と思う。この考えは日本にいる間から持っていたが、やっと心に馴染んで来た気がする。しかし未だ逡巡することはある。もちろん。
まとめ
残り時間が少なくなったので、日本に帰るのも遠くない、という余裕が心に生まれ、焦りも伴い、楽しく感じているのだと思う。
個人テーマ書かなきゃ、、、、、
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