六分儀句会弥生の段
今回も3点句まで。安定の久留島氏。今回は自称初心者頑張りましたー☆
次は負けないぞ٩(๑`^´๑)۶
1. 賽子の角の丸みの春霞 (久留島元)5点
◎青に桃々
賽子は昔むかし占いに使われたとか。 ころころと手の中でころがしながら、春霞の中おぼろに見えるのは、平安京か、それともペルシアかエジプトか。
◎宮川由梨
丸みをもった賽子と霞の重ね方がすごくしっくりきていいなと思いました。この言葉の選び方は自分ではできない。
◯黒田冴月
丁か半か🎲 🎲
14. 制服に花さしそこのイオンまで (高橋梨華子)4点
◯黒田冴月
ご卒業おめでとうございます🌹
◯青に桃々
制服に桜をさせる日は、卒業か入学か。いづれにしても、軽やかです。
◯川嶋ぱんだ
制服に花さして卒業した学生が近くのイオンでたむろっている感じは想像出来て、卒業と書かれてないけど状況証拠から読みを誘導していて上手いなぁと思いました。
◯岡田朋之
卒業式の帰り道だとだれでもわかる写実性、イオンと卒業式の対比が素敵です。
34. 春の雨角っこのケロヨンわろてる (宮川由梨)4点
◎黒田冴月
懐かしいなぁ、ケロヨン🐸
◯青に桃々
雨宿りか、ふにゃふにゃと首振り春の雨が嬉しいカエルのケロヨン。 ところで、本名「ケロ」らしいです。今日知りました。ケロヨンと聞いて思い浮かぶのは、コーワのカエル。しかしケロヨンは藤城清治さんのキャラクターと、これまた驚きの情報。
◯川嶋ぱんだ
ケロヨンから連想するのはオウム真理教で、めっちゃ奇妙なのに最後「わろてる」というスラング的な語彙で軽く流しているのが意味深な俳句。春の雨の角っこでオウム真理教の残党のシンボルとしてのケロヨンがけらけら悪気もなく笑っていると読みましたが、作者の意図はそうでなさそうと思いつつ。へんな感じ。
43. あえて鈍行乗りたる二人春の雨 (山本たくや)4点
◎岡田朋之
春の雨の柔らかく暖かな印象で、鈍行を選ぶ様子が鮮明になります。
季語の力をうまく使った一句だと思います。
◯わたなべじゅんこ
敢えての鈍行の二人。景としてはあるパターンだけど嫌いじゃない。悩みどころ。
◯高橋梨華子
雨の電車で、ゆっくり二人の時間を大切にしたい感じですかね。二人の初々しい感じがかわいいです。
10. 春燈も消えてゴミ袋にゴジラ (川嶋ぱんだ)3点
◎わたなべじゅんこ
寂しい悲しいのに、なんかおかしみもある。真夜中袋破って出てきそうな?
◯山本たくや
ごみ袋にゴジラの意外性。
13. 寝る前のラジオと春の風の音 (川嶋ぱんだ)3点
◯わたなべじゅんこ
取り合わせのみ。だけど春を呼ぶ勢いを感じる。
◯青に桃々
ラジオのノイズに春の風の音の混じる。寝付けそうだったのに眠れなくなる夜。
◯宮川由梨
春になると音とか匂いを感じることが増えるし、暗い中で感じる音も際立ってるなあと。
30. 喪失の日の白壁は菫色 (宮川由梨)3点
◎川嶋ぱんだ
読み難しいと思いつつ。喪失という語彙から連想するあれこれ(暗いイメージ)と、喪失する前の白(穢れのないイメージ)とその間の菫色(暗いイメージと穢れのないイメージの混ざるようか感覚)がなんとも多層的で一発ズキュンと特選に。
◯わたなべじゅんこ
気持ち寄り添いたくなる句。きれいな光景。
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