22.六分儀句会 葉月の段
暑いです。引っ越し後まだ環境が整わずスマホだけでの生活。不便です。が、まあないよりはまし?
さて、六分儀句会葉月の段。
〔総評
炎天下→洗濯バサミが劣化、炎昼→すべり台でお尻が熱い、など季語からすれば当然の現象を説明しただけの句が多かったなと思います。甲子園=夢、日焼け=浮気も季語の範疇かなと。(久留島元)〕
上記指摘もあり、やや安易な作りが多かったのかも。暑さのせいで思考停止になりがちな時期でもありましたし。ただ、その「安易」が取り合わせ由来なのか見ているものの狭さ由来なのか、はたまた言葉の選び方由来なのか、そのあたりはそれぞれ熟考したいところです。私も、自戒を込めて。
4. 炎天下洗濯ばさみが死んでいく (宮川由梨)5点
◎ 佐伯一馬 外だとどんどん劣化していく感じが暑い日の印象がありますね
◎ 岡田朋之 わかる……安物だと劣化して使えなくなる……あるあるなのにこの景は初めてな気がします。
◯ 明定朝子 今年の夏は特に暑いですね。段々温暖化になっていくんでしょうね。一人一人温暖化対策しないと死んでいくのは洗濯ばさみだけじゃないんでしょうね。
△ わたなべじゅんこ 実景としてわかりすぎる。
7. 猫の爪パチンと飛んで夏の月 (黒田さつき)5点
◎ 小林少年 えっ、て猫が夜空を見上げる。群青のそらには上弦の月が。「パチン」がいいです。
◎ 山本たくや 「猫の爪」と季語との組み合わせが面白く、また秀逸ですね。猫の爪の形が三日月の形とリンクして、夏の夜の涼しげな雰囲気を感じとれました。
◯ 青に桃々 夏の月がいいと思います。パチンと飛んだ猫の爪みたいな薄い夏の月。
△ 岡田朋之 なまあ月はわかるけど、夏の月である必然的がないかなあ。
17. 妖怪はどこに居るのか熱帯夜 (髙橋梨華子)4点
◎ 宮川由梨 妖怪だって暑さ負け。涼しいところにいるのでしょう。
◯ 黒田さつき 何か用かい⁉️
◯ 青に桃々 暑い妖怪も居たような、と思いかけたけれど多分どーんと、乗っかられてます。
33. 正義って何よ突き出すところてん (わたなべじゅんこ)4点
◯ 黒田さつき 勢いよくていいよね👍
◯ 佐伯一馬 型にはめないと分からないかんじが心太と合う気がします
◯ 小林少年 ところてんて意外に抵抗がないのですよ。スカー。この軽さと言葉の重さがとても好きです。第二位でした。
◯ 明定朝子 この世の中、正義が勝つばかりではないんですよね。理不尽な事が多すぎます。
9. 右の手が葉月の葉っぱむしりとり (佐伯一馬)4点
◎ 青に桃々 むしりとり、と言うからには、上手に指を使えない小さな子でしょうか。青々とした葉月の葉っぱと小さな手が美しい、あっという間に過ぎる一夏を思います。、
◯ 宮川由梨 ありそうな季語の使い方のような、でもむしりとるという表現がいい。
◯ 久留島元 具体的にはなにか夏木の葉っぱというだけなんでしょうが、葉月の葉っぱっていいですね
△ わたなべじゅんこ むしり取る、でいい切ってもよかったかも。
△ 小林少年 前の句の「浴衣の娘」が残ってしまって、むしった人が「浴衣の娘」になってしまった。
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