24 六分儀句会 如月の段

36. 春めくや十を待てないかくれんぼ (佐々木ふく)7点
◎ 岡田朋之 春めくやと、書かれている描写がつきすぎずによい。子供と春というのもありきたりではあるけどやはり相性が良いように思います。
◎ わたなべじゅんこ はっちゃけて飛び出して、こどもたちも動物たちも木の芽も。躍動感を感じます。
◎ 仲田陽子 十をかぞえる間のもどかしい感覚の待ち切れなさが春隣という季語と合っている。
◯ 美稲しょうこ 春めいてはいるけれどまだ完全に春とは呼べず逸る気持ちで春を待っている様と、かくれんぼの鬼の気持ちがリンクして、こちらもわくわくソワソワします。
△ 小林少年 だいたい九くらいで目を開ける。春が待ち遠しい。

4. 春隣うどん屋台の家族連れ (美稲しょうこ)5点
◎ 久留島元 落語的風情
◎ 山本たくや 「うどん屋台」と「春隣」の取り合わせが絶妙に良いですね。「家族連れ」の、ほっこりした様子が目に浮かびます。
まだ肌寒さを感じる中での温かいうどんは、想像しただけで美味しそう。
余談ですが、うどん屋台は現代社会でもありますか?落語の世界でしか「うどん屋台」の認識がなく、ラーメン屋台しか見たことがないです。屋台と言えば、「おでん」も思い浮かびますが、おでん屋台はドリフのコントくらいでしか見たことないです。
◯ 小林少年 「春隣」が決まり過ぎていて、一緒に隣でうどんを食べたい。
△ 芳野ヒロユキ 内田百閒の『冥土』を最近読みました。この句、屋台のではなく、屋台にであれば選んだと思います。
△ わたなべじゅんこ 家族みんなでのおでかけ。わくわくする気分が春の予感。
△ 佐々木ふく 「うどん屋台」がどのレベルの屋台を指すのか迷いましたが、なんとなくやさしくて良いなと思いました。

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