
感情の過剰摂取 DDT 2.23 後楽園
すっごい時差ですが2.23 後楽園大会に行ってまいりました。
そりゃこんな時間かかりますよ!ユニバースで2回見てやっとなんとなくその日起きたことが理解できたレベルで盛りだくさんな大会でしたから。
そんな情報処理が追いついてない脳を整理すべく、軽く事実確認と思ったことをメモしていきます。(noteだけにな!!とか言ってないとやってらんないですから)
第一試合 大鷲透 石田有輝vs須見和馬 夢虹
DDTファンからしたら慣れた光景かもしれませんが、ブレイバーンファンの方の困惑が目に見えたNωAjr.のミニライブ。そりゃ困惑しますよね。プロレス見に来たのにいきなりイケメンが歌って踊り始めて、オタクがペンラ振りながら名前を叫んだり、歌ってたり、フリ完コピしてたり…極め付けには今日試合をしない人が客に順位つけ始めたり、「I am BURNING!!」って叫んで周りが「Yeah!!」って叫び出すんですもん。
第一試合は「我々こんな感じです!すごいでしょ!」と見せつける試合だと思っています。そういった意味では今のDDTの魅力を存分に見せつけられたのではないでしょうか。すみゆにのプロレスを初めて見る方でもわかりやすい凄さの空中殺法。石田大鷲のよくわかんないけどパワーと面白さが伝わる相撲殺法。
個人的にはTHE RAMPAGEの武知海青さんが見ているにも関わらず、choo choo trainをやったシーンに感動しました。
第二試合 平田一喜vsアントーニオ本多
DDTらしさが溢れだす毎度神回の第二試合。
今回はそんな自称第二試合専門レスラー平田一喜氏の復帰戦でした。この試合はカード変更でアントンVS平田 のシングルに変わったんですが、おかえりよりもこの2人が交わって情報量多すぎる世界を見れる楽しみの方が大きかったです。平田さんアントンさんの第二試合は名勝負ばかりですからね。
久しぶりの平田さんのTOKYO,GO!だぁ!とわくわくしていたらガウンを丁寧に畳み始める平田さん。
悲鳴と困惑の声が響き渡りました。DDTオタも困惑しているこの状況、BBBオタの気持ちになってみればそりゃ困惑するのも当然です。まずまず試合前や最中にマイク握ったり踊ったりするの普通じゃないですからね。
一度平田一喜という生き物を整理すると、龍の遺伝子を持ち、若手時代は高橋ヒロムとバチバチやり合った無機物と戦う油絵系イケメンレスラー。(無機物ってあれですよ。炭素が原子結合に含まれない物質ですよ。焼き鳥とかほうきとかこけしとか…)そして言わずと知れた足立区を代表するダンシングスター。踊るために闘うのか、勝つために踊るのかは置いておいて、平田一喜はごく稀に見る試合中に踊る異端児なのです。
アントーニオ本多という生き物もなかなか不思議な生きものです。名前のわりにあまり猪木殺法は使いませんし、突然転びだします。そして創作昔話とか言いながら「ち○ぽこ!」と叫び、きつねで目を潰します。
こんな2人が交わり、復帰戦の平田さんが正当プロフェッショナルレスリングをしたらブーイング、ごんぎつねをやらせないと大ブーイング、挙げ句の果てにはさっきまで前説してたGMになんで普通にプロレスやってんだよ!とブチ切れられます。そして、どこからか聞き覚えのある声が聞こえてきます…
そう。フェアリーメガネです。「本当にそれでいいの?」オタクの声を代弁してくれてありがとうバヤシさん、妖精さん。会場にいた方は聞こえなかったとかなんとか聞きましたが、私は心が清らかなので心の耳で激励を聞いていました。そして突然始まるアナ雪の平田さんアントンさんのデュエット。平田一喜がありのままになって、踊って、自主興行の高橋ヒロム参戦発表でテンション上がって、踊って帰っていきました。
やっぱりみんなごんぎつねとTOKYOGO好きなんですね。
文字にすると疑問がたくさん浮かんできますが。プロレスに疑問を持ち始めたらキリがないですし、レスラーさんに「なんで?」は禁句ですから。(HARASHIMAさんは除く)
はちゃめちゃですがこれがDDTなのです。
“これもプロレス“な刺激強め沼深めな第二試合でした。
第三試合 男色ディーノ 竹田光珠vs今成夢人 スーパー・ササダンゴ・マシン
この試合は本来、飯野勇希vs男色ディーノのEXTREME前哨戦となる予定でした。
ですが飯野さんの欠場によって白紙になりました。
もちろん怪我は仕方がないことです。リングでリアルなことが起きるのがプロレスなので。ただこの試合を楽しみにしていた人も多かっただろうし、急遽意味合いを変わらせる必要が生まれたのも事実。
こういう時にやっぱり男色ディーノのプロレスIQに毎度驚かされます。竹田”シャイニングボール“光珠が主役のフェロモンズ(厳密に言うとパラレルワールドの劇場版GQauuuuuuX フェロモンズ なので、フェロモンズでありフェロモンズでない)を出してきました。男色”ダンディ“ディーノのあの言葉が聞こえてきた時、叫んで、笑って、若干涙目になって、ちょっと不適切なポーズをしていました。ダンディさんとシャイニングさんを目で追っていたら、私がずっと見たかった不適切な場所に後楽園ホールがなっていました。こんなにフェロ抜けてない亡霊オタク仲間が隠れてたんですね。
フェロモンズのせいで親からDDT観戦許可が出なくて、フェロモンズのせいで怒られて、フェロモンズのせいで人生楽しくなっちゃって、フェロモンズに助けられちゃって。ナマでフェロモンズを見ていなかったユニバース人間なので、フェロモニアンを名乗っていいのかわかりませんが、フェロモンズに助けられて、怒られちゃうような面白いことをやっちゃうフェロモンズが大好きだったのは間違いないです。なので劇場版フェロモンズに会えてめちゃくちゃ嬉しくて。
私の見たかった、最高にくそおもしろいフィニッシュで楽しかったです!
っていう熱い思いを翌日の川崎で男色さんに端折りまくってお伝えしたら「〇〇ちゃんのためにやったんだよっ!」という今アイドルでも滅多に聞かないセリフを聞いてツボってしまいました。拡大解釈させていただいて、ファンがフェロモンズを求めているのを伝わってたんだなーと思うことにします。
そしてスーパーさんと男色さんのEXTREME戦決定。
当時のことはリアルタイムで見ていなかったのでわかりませんが、2人にはいろんなストーリーがあって、そこに鶴見亜門が重要な存在だったのはわかります。やっぱり坂井さんの考えること、男色さんの言葉選びが大好きだなぁって感じました。
プロレスにおける目玉試合ってキャンバスに背景があって。今回飯野vs男色 は白紙になったかもしれないけどファンが色付けるのがプロレスだと思っているので。全部わくわく。
第四試合 佐々木大輔 KANON MJポー イルシオンvs秋山準 松永智光 To-y 佐藤大地
最近、ユニット無所属の選手を集めたタッグと戦うことが多いダムネ陣。チャンピオンチームの連携の強さを見せつけて圧巻の勝利でした。
他団体だとヒールが勝つと笑顔が少なくなるということも少なくないのですが、秋山To-yの絡みもあり、笑顔で拍手を送っていました。その数秒後、竹刀を持った男性が見えました。そして困惑する会場の空気を断ち切るようにKANONさんに竹刀を振り翳しました。ダムネも止めることなく加勢。DDTで“追放“という光景を見るのは初めてだったし、仲良さそうな雰囲気だったのであまりの衝撃に「何故!?誰!?」と思った記憶しかありません。モニターに映る顔を見てやっと気づきましたが、その男は欠場中の赤髪がトレードマークの岡谷英樹選手でした。(もちろん岡谷さんのことは知っていましたが、「赤井さんと同じユニットなんだーとか、感情をあまり出さないゴリゴリの武闘派なのかと思ったらデスマッチやってたり男色ディーノになってて腰を抜かした人だ!」くらいの曖昧な知識しかなかったため、青髪にイメチェンした岡谷さんが何故か丸藤さんに見えました。)まさかこんな感じで岡谷さんと初めましてになるとは思ってなかったです…(闇堕ち大好きなので…)オタクは衝撃を受けるとスマホ片手に笑うしかなくなるって本当なんですね。
私は佐々木大輔を、DAMNATION T.Aを、DDTを舐めていたのかもしれません。
DDTの歴史を詳しく知らない私は、ヒールもふざけたりしてもいい場所がDDTだと思っていました。DDTで追放の瞬間を見たのも初めてでしたし。
ここまでやっていい、という線引きがあるレスラーさんは多いです。ですが最近はヒールが自撮りをあげたり、テレビで人間性を露わにしたり、ファン獲得のためにファンのイメージしていた線引きがゆるくなっている というのがいい意味でわかりやすくなっています。その線引きが具体的にどんなものなのかはわかりませんが、そんな佐々木さんの中での一線をいつしかKANONさんは超えてしまっていたのかもしれませんね。「佐々木さんはKANONさんに成長してほしいから、この道を選んだんだ!」や「佐々木さんが注目を再び集めるためだ!」など様々な考察を見かけましたが私にはカリスマの考えてることなどこれっぽっちも想像がつきません。ですがポストやコメント等を見る限りではやはりカリスマは同情を求めていない気がしました。
媚びない。群れない。結婚しない。
本来ヒールはブーイングを受ける存在なのです。裏切りや因縁関係もプロレスの魅力であり、ここはいろんなプロレスがてんこ盛りのDDTのリングなのです。そしてこれがDAMNATION T.Aのカリスマ、佐々木大輔というヒールレスラーのやり方なのです。
そんな魅力が溢れすぎてしまったKANONさんのポストに若干中野たむ味を感じて、自然と応援したくなってしまっています。一度どん底に突き落とされたレスラーはめちゃくちゃ強くなって結果を残すというのを体感しちゃってるので、KANONさんがどのようなレスラーになっていくのかが楽しみすぎます。そして追放の原因説が出ているB班との闘い、なにより男色さんとのシングルで一皮、いや十皮くらい剥けたKANONさんが見たいです♪
岡谷さんも勝俣さんも復帰して、また血が見れるとかなーとか岡谷さんがどんな姿で戦っていくのか、ユニット抗争はどうなっていくのかなど、今後が楽しみすぎます♪
比較的推しが追放されやすいタイプなのですが、やはりプロレスは何年見てても慣れないですね。
第五試合 クリス・ブルックス バリヤン・アッキvs青木真也 中村圭吾
こちらは高梨さんの欠場により急遽変更になったカードです。欠場など、ズンドコしてる時のDDTの強み、というのか存分に見せつけられたのではないでしょうか。私、バリヤン・アッキ選手の試合は見たことなかったんですが、完全に心を掴まれました…
ストーリーを知っていれば感情移入しやすく、応援の熱量が上がりますが、初めましての状態で試合中に心を掴むって相当難しいことです。
急にクリスさんを何故か裏切ったり、ボルチンシェイク的なムーブかましてきたり、青木さんをうんとこしょどっこいしょしてみたり…流石と言った奇想天外さで、すっかり沼にinしました。そして安定に試合に濃い自分の色をつけてくれる青木さんとクリスさん。そんな濃い3人に立ち向かって行ったピカピカの中村さん。以前だったら「あぁ…これで決まったか…?」となっていたシーンも「いける!切り返せ!」となる、白星配給係なんて言わせない強い男に変わっていました。私的にはクリスさんの歯を折っちゃうくらいのDGCでさらに増した中村さんの負けん気の強さをに改めて感じた試合でした。
そしてみんな楽しみにしていた周年大会でのKO-D挑戦者。なんとクリスさんは電話をかけ始めました。そして聞こえてきたのはクリスさんのパートナー、高梨将弘選手の声でした。高梨さんだと気づいた人からは喜びと感動が入り混じった歓声と、若干困惑した歓声と、音響の関係で入場口から電話してるように聞こえてざわざわしている声が聞こえてきました。この困惑した歓声がBBBファンの方のものだったのかは謎ですが、DDTのファンも困惑した方はいたのではないでしょうか。実際私も高梨さんを予想候補に入れていましたが、可能性は低いかなと思っていました。というのも、ど新規の私から見た印象ではありますが、高梨さんはあまりシングルベルト路線で争っている印象がなかったためです。そんな普段はサポート側に回る印象が強い高梨さんですが、もちろん言わずと知れた実力者です。クリスさんがこの団体の強さを象徴するこのベルトを取るまで支えてきてくれたパートナーと周年興行で闘う。
エモとかじゃない、ゴリゴリの殺りあいが楽しみです。
セミファイナル ブレイバーン 上野勇希 MAO vs 納谷幸男 高尾蒼馬 彰人
このカード目当てで来たという方も多いのではないでしょうか。アニメキャラがプロレスデビューってオタク怒んないかな…とか思ってたんですが、ポストを見た感じBBBオタク側も同じ感じだったようですね。アニメやファンアートを見れば見るほど「これがプロレスデビュー…!?」と困惑していましたが、やはり流石DDT。がっちりバランス良くDDTの良さを出してブレイバーンの世界に入ってくれていました。
デビュー戦は悪 vs 正義 という構図になることが多いと思うのですが今回は、強欲軍 vs ブレイバーン というアニメの世界観にどっぷり浸からせていきながら王道のプロレスの対立関係、という天才的な構図でした。やはり私は悪い男が大好きなので、偉い人特有の不敵な笑みの彰人さん、新規ファンを絶対にドロキに連れて行くという強い意思を感じる高尾さん、明らかにヒーロー側の入場曲で入ってきたラスボス感すごい納谷さんのヒールムーブを見れて幸でした。
そしてBBBファンの方に別の捉え方で刺さりそうで不安だったイサミことMAOさん、スミスこと上野さんの応援もとんでもなかった。やっぱり基礎的な技のドロップキックなど、技1発で会場を沸かせられるこの人たちはすごいですね。
そしてどんな姿で入場してくるんだ!と期待と不安が募ったブレイバーン。私は入場の際はロボットっぽいデカくて四角い感じで、試合の際は獣神サンダーライガー的な全身タイツかと思っていたんですが、まさかの人肌!!まあマスク(マスク?)はライガーさん味ありましたけど。そしてデビュー戦とは思えない綺麗な身体!オタクとしては体調不良で身体が絞られてしまったのは少し悲しかったんですが、なんだかブレイバーンにマッチしていてよかったのかもしれませんね。当たり前に音楽が試合中に流れたり、MAO上野がイサミスミスになったり、稲田さんが乱入してきたり…とありましたが、最後は正義のHERO、ブレイバーンさんが見覚えのあるムーブで見事勝利を収めました。
何はともあれ、欲は大切ですよ。欲が強すぎるのは駄目かもしれないですが。お酒をたくさん飲んで死にたい、会社を大きくして死にたい、オシャレをして死にたい、後楽園でプロレスを見ながら死にたい… なんでもいいので皆さん欲を持って生きましょうね!
ちなみに私の欲は、後楽園のバルコニーからフェニックススプラッシュして死にたい です。
メインイベント 正田壮史vs高鹿佑也
メインイベントが若手ナンバーワントーナメント、DGC優勝決定戦。そして今回はプロレスを初めて見るという人も多い大会。メインイベントは最も期待値が高く、盛り上がる、その日の大会を担う重要な試合です。そんな試合を若手代表の2人に任せるDDTの期待も感じました。
その期待を2人はいい意味で裏切ってくれた。若手だからとかじゃなくてメインイベントに、DDTの代表に相応しい試合だった。
キャリア的には高鹿さんの方が上だそうなのですが、正田さんは「俺がDGCを担う」という冷静な責任感を、高鹿さんは「俺が優勝しなきゃ」という熱い意地を感じて、がむしゃらに闘う若手 という構図には見えませんでした。
正田さんはDDTをあまり追っていなかった時の私にも伝わるくらいDDTから期待されていて、結果も残していた。そんなこともあってか、序盤の歓声は正田さんの方が多かった気がしました。(シャーデンがセコンドについていたのもあるかもしれませんが)
でも試合が進むにつれて、拍手、悲鳴、高鹿コール、正田コールはどんどん大きくなっていって、会場はニットを脱ぐくらい暑くなっていました。
私は声を出して応援する というのが苦手なタイプなのですが、気づけば会場と試合の熱で大騒ぎしていました。そんなこんなで記憶が曖昧なんですが、高鹿さんの技のセンスに悲鳴をあげたのは覚えてます。
特にこの試合のフィニッシュとなったトライアングルランサーは、私の推しのフィニッシャーだったので「高鹿絞れ!!」とか「正田逃げろ!!」と矛盾したコールしちゃうくらいテンションあがりました。
今でも私の中でトライアングルランサーは、この技が決まったらもう試合が終わる というレベルで最強だと思っているので。
陰キャ界隈に希望を与えた正田さんも応援していましたが、ロック様に報われてほしい!と思っていたので案の定ゴングが鳴った瞬間泣きました。まあ煽りVと試合中にうるうるしてはいましたけど!
改めて高鹿選手DGC優勝おめでとうございます!
いやぁ、振り返ってみるとお腹いっぱいな興行でしたねー。もちろんずっと笑顔ってわけではなかったけど、帰る時に「来てよかった!楽しかった!」と思える多幸感で溢れる大会でした!
とりあえず皆さん欲を大切に!!
とりあえず辛かったりしたらフェロモンズを見ましょう!
ありがとうWRESTLUUNIVERSE!!
ブレイバーンファンの方のように、プロレスの魅力がいろんな界隈の方に伝わりますように!